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Channel: GRFのある部屋
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10月1日は

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忙しかった九月の末日をようやく越した10月1日は、いろいろな約束が入っている忙しい日になりました。本来はお客さんが来られる予定で、演奏会はキャンセルして、有楽町のオーディオショーは夕方だけ参加する予定を組んでいました。その方が来られなくなったので、それならばと、午後は紀尾井ホールのでの、小菅優さんとそのお仲間の室内楽のコンサートに行きました。

紀尾井ホールのスケジュールが来年度から変わるので、その間に、普段と少し違うアンサンブルを仕様という試みです。小菅さんはソロピアノより、アンサンブルをするときの方が皆さんと良くあわせているので聞き応えがあります。暗譜で演奏するピアノソロやピアノ協奏曲は、例えばエジュエーワや遠くはリヒテルのような常に楽譜で確認する演奏に比べると、いいい意味では主観が、悪くいうと少し独りよがりになる事もあります。今日はアンサンブルなので、いい方に出ると期待していました。

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最初の曲は、ショパンのピアノ協奏曲を弦楽五重奏と演奏するというなかなか聞けない演奏です。ピアノの音量がオーケストラではないのでコントロールが必要です。小菅さんは、暗譜でなおかつ皆さんの演奏に合わせてうまくアンサンブルにしていました。深刻な曲というよりも、楽しく音を合わせるというなかなか聞けない演奏スタイルでした。

第二部は、サンサーンスのデンマークとロシアの歌による奇想曲という変わった曲で、フルート、オーボエ、クラリネットとピアノの競演です。N饗トップのオーボエとクラリンットは、音が安定していました。フルートは新日本フィルの人で、音色が繊細できれいでした。新日本フィルの音色とN饗の音色の違いが図らずも出て面白かったです。小菅さんはアンサンブルを合わせる役割を負って大変そうでしたが、終わったときの満足そうな顔を見るのは楽しいです。

さて、最後は、サンサーンスでは、一番有名かもしれない動物の謝肉祭です。室内楽版はPHLIPSのアルゲリッチが有名です。アルゲリッチ、フレイエのピアノ、クレーメル、マイスキーに代表される演奏者が名人ばかりの超有名版です。音の良さも特筆もので、しかし、再生は大変難しいCDとしても知られています。また、オーケストラ版では、プレヴィン・ピッツバーグ饗がすばらしく、これもPHILIPSの初期版で愛聴しています。弦楽器のこすれるリアルな音が、最初期のCDから聞こえてきて、この音が再現できればレコードと惜別できると思った盤です。GRF+SD05のコンビで、最初に聞いた感激は忘れません。これと質感がすばらしいのはハイティンクのマーラーの四番ですね。CDの音がレコードより悪いとお嘆きの諸兄にはこのCDのオリジナル版(必須)を手に入れて、装置の調整をし直してもらいたいです。

という訳で、私には大変おなじみの曲です。二台目のピアノが大事なのですが、伊福君のピアノは少しテンポが小菅さんと会わず、タイミングが遅れていました。指揮者がいないアンサンブルですから、勢いタイミングの取り方が難しくなります。配置が難しいですね。アンサンブル重視でいえば、ピアノ奏者とその他の楽器奏者が向かい合った方がアンサンブルがとれると思いました。曲間もあけずに連続して演奏した方が、曲と曲のつながりも良く、躍動感もより出たと思います。しかし、全体には小菅さんの陽気なキャラクターが発揮されて楽しい演奏でした。

演奏会が終了すると、会場であったBellwoodさんと一緒に四谷駅に向かいました。信号をわたって四谷駅に入る直前で、そうだ!こちらは離れているけど、オーディオショーの会場には有楽町線が早いといいだして、そこから有楽町線まで歩かされました。有楽町線まではかなりあります。後からはかったら700メートルでした。時間的にはやはり電車の方が早かったですが、遠回りするJRではなくそのまま丸の内線で、銀座でもよかったのです。Bellwoodさんの背中を見て、息を切らして歩きました。毎週、水泳をして鍛えているBellwoodさんとの差がでます。この年になると、歳の差も実感する事になりました。ようやく着いた麹町駅から電車に乗ったら有楽町までは二駅ですからあっという間でした。運動になったからいいか!と思い直しました(笑)。

会場に着くと自由行動です。先に登録用紙に記入していた私はそのままカードをいただき、来たエレベータに乗ると隣に「にらさん」がいました。早速、彼の高いシンクロ性が発揮されて笑ってしまいました。会場の外はそれほど人が多いとは思いませんでしたが、各ブースの中は満員です。評論家の先生の稼ぎ時ですね。おなじみの先生が、ブースごとに全く違う事をいうのは、連続して聞くと笑ってしまいます。当たり前ですが、何事も仕事になると大変です。

京都人さんからいわれていたキソ・アコースティックを最初に訪れましたが満員です。それでも滑り込むと、外人の人が流暢な日本語でレコードをかけていました。音は、京都人さん宅で聞かせていただいた、驚異的な音場は無く、最新機のウーファーが4本ついた機種がなっていました。私には、折角のオリジナル機のよさがスポイルされていると思いました。値段を聞くと驚きます。レコードの再生だけでは定位のよさがでない場合もあると思い、その後三回ぐらい訪れましたが、いずれの印象も同じでした。あの様な会場で、繊細な音を聞かせるのは、難しいと思いました。またセッティングのずれも気になりましたが、これは出品者の責任ですね。

EMMの新機種を見に、Hさんや大山さんと落ち合って訪れました。こちらもいい音ですが、新機種の違いはわかりません。ただ、鳴らしている音量も適正で聞きやすいとは思いましたが、それ以上の差は会場ではわかりませんね。昔のベーゼンドルファーのSPも聞きにいきました。こちらは最近s.yさんが、B&Wから換えられたので、薦めた手前聞きにいきました。しかし、音量も大きく、私が気に入っていたベーゼンドルファー時代の音はしませんでした。こちらもセッティングをし直さないとだめですね。

10社ぐらいまわったでしょうか、どのブースも満員で、皆さんの関心の高さと、あこがれの大きさを感じました。しかし、どの機種も平気で数百万以上を示しており、一通りそろえると、フェラーリーが買える値段には驚きます。会場で大山君と我々が実験している費用に比べるとあまりの高さに驚き、Hさんも、今回の実験から完成した我々の装置のコストパフォーマンスの高さに今更のように驚きました。

六時を回って、近くの中華料理屋さんに向かっている途中で、幹事役のvafanさんから連絡が入りました。時間を過ぎていてご心配をおかけしました。目標のビルの地下ちょうど正反対側でした。お待たせして申し訳ないです。参加人員はなんと26名でした。幹事役の皆さんのご苦労を思うと感謝しても仕切れません。いつもは、こういう会を担当する事が多いので、幹事さんの苦労は身にしみています。

オフ会では、皆さんの楽しい挨拶が面白く聞かせていただきました。出席者では、s.yさんとBellwoodさんが一番歳が近いのですが、気がついていたら私が一番年寄りになっていました。いつの間にかそういう時代になったようです。挨拶も最後にさせていただきましたが、ピッチャーでのビールのピッチが早かったので、無いをはしたのか、良く覚えていませんが、ただ皆さんにお会いできてうれしいということと、オーディオは個人的な趣味ですから、何をしなければならないとか、決まりがある訳ではなく、その人の経験や趣向によって千差万別で、だから楽しいとか話したように思います。いずれにしてもこのような会に参加できて、またいろいろな方にお会いしてよかったと思いました。

二次会に繰り出す若い?メンバーを置いて、S.Yさんを有楽町駅で見送り、丸の内線の銀座まで歩きました。おそらく私には最後のオーディオショーでしょう。商売としてのオーディオのマーケットとして日本のマーケットは年々小さくなっていくのでしょうか。会場に沢山来ている外人の話を聞いていてそうもいました。こういうショーに来られる若い方は、価格が高いからこそ憧れるスーパーカーマニアみたいな心境なのかと思いました。地下鉄はいつもワープです。いつもの駅まで地下鉄で戻ってくると結局、雨は降っておらず、忘れてきた傘を思い出しました。幹事さんからメールが入っていて、預かっておられるそうです。ご迷惑をかけてすみません。いろいろとありがとうございました。

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