仕事が忙しくなってくると、出張に行かなくても、オーディオを聴けない日が増えてきます。海外出張などの場合は、当然、装置の顔も見ることは出来ません。戻ってきて久しぶりに、スイッチを入れて、最初は、いつもの定番のソフトを聴くことにしています。T4を聴くときは、ガーディナーのシューベルト第九番を掛けることが多くなります。冒頭のホルンが、後方に置かれたGRFからあたかも出ているように鳴れば、平行法の位置が合っているのですが、後方に充分拡がらなかったり、前に置かれているSP自身から音が聞こえてくるときは、SPの位置が微妙にずれているのです。普通は動かないのですが、最近の様に震度2〜3ぐらいの地震が頻発するようなときは、微妙に位置がずれているのです。
0.5〜1mm程度のずれですから、これは見た目では分かりません。そういうときは、モノラルのレコードを掛けて、ピント合わせを行います。女性の声のようにはっきりと位置が分かるようなソフトが良いですね。男性の声だと、ホールに響き、分かりにくくなります。大編成だと音源が異なりますから、合わせづらくなります。声が良いのは、発生している歌手のボディーが見えるようになるからです。中央にピッタリと線で出るのではなく、発声している歌手の姿が見えるように調整しなければなりません。
最初は見た目で平行にして見ます。そうして聴くと、ほとんど場合どちらかにずれています。右や左のSPの方に偏って聞こえる場合がほとんどです。いま、仮に左側に寄っているとします。その場合は、左のSPを動かすのではなく、反対側の右側のSPを調整します。ここが、分かりにくい様です。
左に寄って聞こえるときは、右側のSPを軽くトントンと叩いて、内側に向けて聴いてみます。すると音の像が、中央寄りに寄って来るのが分かります。ただ寄るだけではなく、その中央に出来た声の像が、立体的に歌手のボディーがあるように、左右を少しづつトントンと叩いてみます。すると、本当に僅かな向きの違いで、音像が立体的に浮かび上がってきます。その立体像を再現されるように調整すると、モノラルが、中央に固まるのではなく、左右・前後に音が拡散していきます。
モノラルの音がちゃんと中央にきて、平面ではなく立体的に聞こえてきたら、位置があってきた証です。その状態で、しっかりと音場情報が入っているソースを聴けば、奥行きや高さのある三次元的な音響空間が現れます。それは、魔法のようなステレオ録音の証でもあります。スタジオで、人工的に作られた録音では、その空間が全く出てこない事も多々あります。その録音とクラシックの録音を同次元には語れません。いまだに、その差を認識されず、人工的な音響アクセサリーに走られる方が多いのには驚かされます。SPのそばに音響反射板を置けば音は変わるに違いありませんが、それが本来必要かと言われれば、私自身は懐疑的です。また吸音しすぎると音が痩せるとか、音場がなくなるとも言われますが、そちらも、正しい位置に置かれていないからだと思っています。たとえは少し違いますが、密閉式のヘッドフォンで聴いても、バイノラールの音響空間はしっかりと現れます。
もちろん、T4を部屋の真ん中において、大空間を再現するには、部屋は大きい方が自然ですが、6畳間ででないかと言われれば、リニアフィールドでも、しっかりと魔法の空間は現れるのです。でも、それが現れるのは、0.1〜1ミリの差で消えたり、表れたりするから、面白くも、難しくもあるのです。いずれにしても、宝島発見ゲームは、誰でも出来ますし、そのポイントを発見すれば良いのですから、雨が降っているような日には、宝探しをして見てください。どの部屋にも、必ずありますよ!
0.5〜1mm程度のずれですから、これは見た目では分かりません。そういうときは、モノラルのレコードを掛けて、ピント合わせを行います。女性の声のようにはっきりと位置が分かるようなソフトが良いですね。男性の声だと、ホールに響き、分かりにくくなります。大編成だと音源が異なりますから、合わせづらくなります。声が良いのは、発生している歌手のボディーが見えるようになるからです。中央にピッタリと線で出るのではなく、発声している歌手の姿が見えるように調整しなければなりません。
最初は見た目で平行にして見ます。そうして聴くと、ほとんど場合どちらかにずれています。右や左のSPの方に偏って聞こえる場合がほとんどです。いま、仮に左側に寄っているとします。その場合は、左のSPを動かすのではなく、反対側の右側のSPを調整します。ここが、分かりにくい様です。
左に寄って聞こえるときは、右側のSPを軽くトントンと叩いて、内側に向けて聴いてみます。すると音の像が、中央寄りに寄って来るのが分かります。ただ寄るだけではなく、その中央に出来た声の像が、立体的に歌手のボディーがあるように、左右を少しづつトントンと叩いてみます。すると、本当に僅かな向きの違いで、音像が立体的に浮かび上がってきます。その立体像を再現されるように調整すると、モノラルが、中央に固まるのではなく、左右・前後に音が拡散していきます。
モノラルの音がちゃんと中央にきて、平面ではなく立体的に聞こえてきたら、位置があってきた証です。その状態で、しっかりと音場情報が入っているソースを聴けば、奥行きや高さのある三次元的な音響空間が現れます。それは、魔法のようなステレオ録音の証でもあります。スタジオで、人工的に作られた録音では、その空間が全く出てこない事も多々あります。その録音とクラシックの録音を同次元には語れません。いまだに、その差を認識されず、人工的な音響アクセサリーに走られる方が多いのには驚かされます。SPのそばに音響反射板を置けば音は変わるに違いありませんが、それが本来必要かと言われれば、私自身は懐疑的です。また吸音しすぎると音が痩せるとか、音場がなくなるとも言われますが、そちらも、正しい位置に置かれていないからだと思っています。たとえは少し違いますが、密閉式のヘッドフォンで聴いても、バイノラールの音響空間はしっかりと現れます。
もちろん、T4を部屋の真ん中において、大空間を再現するには、部屋は大きい方が自然ですが、6畳間ででないかと言われれば、リニアフィールドでも、しっかりと魔法の空間は現れるのです。でも、それが現れるのは、0.1〜1ミリの差で消えたり、表れたりするから、面白くも、難しくもあるのです。いずれにしても、宝島発見ゲームは、誰でも出来ますし、そのポイントを発見すれば良いのですから、雨が降っているような日には、宝探しをして見てください。どの部屋にも、必ずありますよ!