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Channel: GRFのある部屋
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和室の定員は?

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ユニコーンは、私が何時も使っている和室の六畳間で使っています。六畳間ですから、SPと聴取位置は、2メートルも離れていないぐらいです。そこには私が何時も使っている椅子と、中央の席の椅子、それと三人目の方が来られる場合用の椅子が置いてあります。お二人で来られる事が多いので、これらの椅子は、この部屋に常備されています。今までの中で、この部屋を訪れていただいた人数が一番多かったのが、12年の年末に来られたDolonさんとチューバホーンさん、夜香さんそしてあとからTaoさんが来られたときの4名でした。

今日の夕方、半分は仕事関係の4名が来られて、最多人数のタイ記録を更新しました。当初は、皆さん各自のコートも持っておられました。すると昨日まで聞いていたときの音が、全くしません。音が死んでいるのです。4名+吸音材の効果ですね。さっそく防寒着は廊下に出して頂きました。するとやはり音が変わるのです。コンサートホールだって、聴衆が入っていない録音時と満員のときでは音はまったく違いますが、この小さな部屋に4名の大人が、冬服を着て座ると、相当音を吸われることに気がつきました。音の響きが無くなります。隣のGRFのある部屋は、天井が吸音材で音が吸われます。床が堅い木で全反射するので、ちょうど良いのですが、和室の床は畳ですから、やはり響きが無くなりますね。

音楽に関係しているお客様でも、ユニコーンの音を聞いている方は少なく、実際に聞かれると、どこから音が出ているのか戸惑ったり、360度に放射する音場に驚かれたりします。今日のお客さんは、シングルコーンのSPだけなのに、大太鼓やコントラバスや低音の金管楽器の迫力有る音とその実在感に驚かれていました。

何時も聴いている人には、この不思議な感覚はなれているでしょうが、初めて聴かれるかたは、魔法に掛かったような顔をされます。その顔を拝見するのが楽しみでもあるのですが、冷静に考えてみると、不思議な音ですね。大オーケストラの迫力を再現出来るSPはそう有りません。それが、大音量を出さなくとも実現するのは極めてめずらしいでしょう。それにこのSPで聴くCDの音のフレッシュな感じも、皆さんを驚かすようです。特に、今はCD34改だけがなっています。昔のCDプレーヤーから、DSD顔負けの新鮮なもぎたての音がするのが不思議なのでしょう。

何度も、話して恐縮ですが、このCDプレーヤーは、文字通り羊の皮を被った狼です。聖少女のような顔をした魔女みたいなのかもしれません。とても、外見からは想像できない音楽が湧いてくるのです。何世紀も使い込まれてきたヴァイオリンの名器の様です。軽いタッチで大きな音が楽々と出てくるのです。そのCDプレーヤーとユニークなユニコーンから大オーケストラや室内楽が聞こえて来るのです。

4名も入ったおかげで、そのコンサートホールの空気感が少し削がれましたが、北側の窓を少し出かけると、冷たい北風が部屋の中に流れ込んできて、音もフレッシュになり楽になります。密閉したスタジオみたいな部屋では、音楽はならないのと同じです。音楽は空気の振動です。密閉空間では、その空気の動きそのものが、抵抗に遭い動きにくくなっているのです。部屋の一部でも開けて隙間を作るだけでも音楽が楽になり始めるのです。またその音の調整に、ケーブルのグレードを変えて聴き比べもしていただきました。

様々な分野の音楽を聞いていただきました。CDばかりでは無く、DSD化したファイルの音も聞いていただき、その差も明確に出たようです。DSD化したアナログ音源は、そのままアナログ機器が鳴っているような暖かい音がします。この沢山ある貴重なアナログ音源を、皆さんにもお聞かせしたいのですが、営利目的でなくとも、様々な壁が立ちはだかっているようです。なかなか難しい様ですね。


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