私は土曜日の午後が大好きです。日曜の午後だと、はや明日のことを考えはじめるからです。土曜日の朝、目覚めたときの開放感も大好きですが、ゆっくりと時間が流れる土曜日の午後が良いですね。昨日の土曜日は、北海道を通過中の発達した低気圧に向けて南風が吹き、気温が上昇しました。家の中の方がはるかに寒く、ドアチャイムが鳴って玄関を開けると、外は驚くほどの暖かさでした。Taoさんが、その暖かさを家の中に運んでくれました。外と内の中は10度以上も温度差がある感じです。家の中が冷蔵庫のように感じましたから。春の暖かさは良いのですが、花粉症の私には、春のありがたさが何時も半減させられているようです。案の定、これを書いている日曜日の朝では、眼がゴロゴロしてきました。もっとも今日は冷たい北風ですが。
定期的に来ていただいているTaoさんは、昨年末にもDecolaを聴きに来られました。その時、前日に落札した今回のRectanglar GRFの話を皆さんにしたのです。それから一月後、到着した貴婦人を早速見ていただきました。
今日は異様に暖かかった。最高気温は18度を超え、まさに春の陽気であった。この異様なまでに暖かい日の午後、私はGRFさんのお宅にお邪魔した。
すぐ傍の広い公園では子供連れの家族がこの貴重な柔らかい空気を満喫していた。本当の「春」はもう少し待たないといけないであろうが、この「春」を先取りした一日は、私にとっても貴重な一日となった。
TANNOYのスピーカーの主要モデルには二つのキャビネットが用意されている。コーナー型とレキュタングラー型の2種類である。
同じユニットを使用していても、キャビネット形状が変わると当然のこととしてその放つ音の色合いは変わってくる。
今日は最近GRF邸に新たに上陸した「Rectangular GRF」を聴くことができた。ユニットは15インチ・ゴールド。同じユニットを搭載する「Corner GRF」と比べてその音の特徴はどうなのであろうか・・・興味は尽きないところである。
そのキャビネットの色合いは深いブラウン、サランネットは淡い薄茶・・・天板と底板に微妙なラウンドを持たせているその形状は優雅である。製造されてから45年を経過していることを全く忘れさせるほどに素晴らしいコンディションである。
さて、その音であるが・・・平行法設置によりスピーカー後方に雄大に展開する音場にまず驚く。奥行きが深く、左右にも目いっぱい広がる。その広々としたサウンド空間は実に吸い込み効果が高い。
さらに惹き込まれるのがその音色である。深みのあるそのキャビネットの色合いのように深く、滋味あふれる色合いなのである。
弦楽器や木管楽器の柔らかく、暖かみのある音色は絶妙・・・「Corner GRF」がどちらかというと「辛口」の音色であるのに対して「Rectangular GRF」は甘口の音色である。
TANNOYであるから、当然イギリスの製品であり、音の基盤はあくまでブリティッシュなのであるが、どことなくイタリア的な要素が入ってくる。その音の色合いには、明るい陽光が斜めに差し込み、春のような柔らかい風がかすかに吹きこんでくる。「4月の音」・・・そんな言葉が思い浮かぶ。
私が以前使っていたTANNOY CHATSWORTHも似た音色を持っていた。それをより深くより雄大にしたという印象であろうか・・・個人的な音色の好みからするとど真ん中のストライクである。
TANNOYの本流はあくまで「辛口系」であるかもしれないが、この「甘口系」のTANNOYの方が個人的には好きなのである。
どうやら、Taoさんのお気に召したようです。柔らかな午後の日がゆっくりくれていく中で、眼を閉じて幸せそうなお顔をして聴いていました。私自身も、Taoさんのお宅にあったChatsworthの音に似ていると思っていました。奥行きやスケール感は違うのですが、その柔らかく甘い響きには共通性があるように思いました。「個人的な音色の好みからするとど真ん中のストライク」と言われたのが解ります。
音が奥から聞こえてくるのは、平行法の配置の特徴ですが、Rectangular GRFは音色の柔らかさ、ダイナミックレンジの大きさや、クレッシェンドとディミヌエンドの動きがより解りやすく聞こえるのです。より音楽的と言えば、解りやすいでしょうか? Corner GRFは、広い音場の中にくるまれて、よりオーケストラに近づいた感じで細部まで聞こえます。それが幾分辛口という風に聞こえるのかもしれません。私自身は、両方とも好きなので、困っています。Rectangular の方が、奥行きを取る分、部屋の大きさを必要としますね。その制限から鳴らし方が本当は難しいかもしれません。このSPに限らず、壁にSPを押しつけているような配置だと、そのSPの能力のほんの一部の可能性しか見せていない気がします。
Taoさんのお持ちになったレコードは、メゾソプラノのアリアとコレルリの柔らかな室内楽でした。いずれもよく清掃が行き届いたレコードで、CD音源と同じ様に静かな音がしました。レコード時代に作られたGRFは、いずれもレコードの音をよりきれいに聴かせるすべを知っているようです。
定期的に来ていただいているTaoさんは、昨年末にもDecolaを聴きに来られました。その時、前日に落札した今回のRectanglar GRFの話を皆さんにしたのです。それから一月後、到着した貴婦人を早速見ていただきました。
今日は異様に暖かかった。最高気温は18度を超え、まさに春の陽気であった。この異様なまでに暖かい日の午後、私はGRFさんのお宅にお邪魔した。
すぐ傍の広い公園では子供連れの家族がこの貴重な柔らかい空気を満喫していた。本当の「春」はもう少し待たないといけないであろうが、この「春」を先取りした一日は、私にとっても貴重な一日となった。
TANNOYのスピーカーの主要モデルには二つのキャビネットが用意されている。コーナー型とレキュタングラー型の2種類である。
同じユニットを使用していても、キャビネット形状が変わると当然のこととしてその放つ音の色合いは変わってくる。
今日は最近GRF邸に新たに上陸した「Rectangular GRF」を聴くことができた。ユニットは15インチ・ゴールド。同じユニットを搭載する「Corner GRF」と比べてその音の特徴はどうなのであろうか・・・興味は尽きないところである。
そのキャビネットの色合いは深いブラウン、サランネットは淡い薄茶・・・天板と底板に微妙なラウンドを持たせているその形状は優雅である。製造されてから45年を経過していることを全く忘れさせるほどに素晴らしいコンディションである。
さて、その音であるが・・・平行法設置によりスピーカー後方に雄大に展開する音場にまず驚く。奥行きが深く、左右にも目いっぱい広がる。その広々としたサウンド空間は実に吸い込み効果が高い。
さらに惹き込まれるのがその音色である。深みのあるそのキャビネットの色合いのように深く、滋味あふれる色合いなのである。
弦楽器や木管楽器の柔らかく、暖かみのある音色は絶妙・・・「Corner GRF」がどちらかというと「辛口」の音色であるのに対して「Rectangular GRF」は甘口の音色である。
TANNOYであるから、当然イギリスの製品であり、音の基盤はあくまでブリティッシュなのであるが、どことなくイタリア的な要素が入ってくる。その音の色合いには、明るい陽光が斜めに差し込み、春のような柔らかい風がかすかに吹きこんでくる。「4月の音」・・・そんな言葉が思い浮かぶ。
私が以前使っていたTANNOY CHATSWORTHも似た音色を持っていた。それをより深くより雄大にしたという印象であろうか・・・個人的な音色の好みからするとど真ん中のストライクである。
TANNOYの本流はあくまで「辛口系」であるかもしれないが、この「甘口系」のTANNOYの方が個人的には好きなのである。
どうやら、Taoさんのお気に召したようです。柔らかな午後の日がゆっくりくれていく中で、眼を閉じて幸せそうなお顔をして聴いていました。私自身も、Taoさんのお宅にあったChatsworthの音に似ていると思っていました。奥行きやスケール感は違うのですが、その柔らかく甘い響きには共通性があるように思いました。「個人的な音色の好みからするとど真ん中のストライク」と言われたのが解ります。
音が奥から聞こえてくるのは、平行法の配置の特徴ですが、Rectangular GRFは音色の柔らかさ、ダイナミックレンジの大きさや、クレッシェンドとディミヌエンドの動きがより解りやすく聞こえるのです。より音楽的と言えば、解りやすいでしょうか? Corner GRFは、広い音場の中にくるまれて、よりオーケストラに近づいた感じで細部まで聞こえます。それが幾分辛口という風に聞こえるのかもしれません。私自身は、両方とも好きなので、困っています。Rectangular の方が、奥行きを取る分、部屋の大きさを必要としますね。その制限から鳴らし方が本当は難しいかもしれません。このSPに限らず、壁にSPを押しつけているような配置だと、そのSPの能力のほんの一部の可能性しか見せていない気がします。
Taoさんのお持ちになったレコードは、メゾソプラノのアリアとコレルリの柔らかな室内楽でした。いずれもよく清掃が行き届いたレコードで、CD音源と同じ様に静かな音がしました。レコード時代に作られたGRFは、いずれもレコードの音をよりきれいに聴かせるすべを知っているようです。