2015年ルツェルン音楽祭の14夜目のシンフォニーコンサートは、ロイヤル コンセルトヘボウ オーケストラの登場です。昨年、ヤンソンスの引退で、今回最初の日に聴いたガッティが、チーフコンダクターに就任しました。もっとも実際に就任するのは2016年のシーズンからなのでこれからですね。九月にオープニングコンサートを開きますが、実際の活動は来年の四月以降です。それまでは、ネルソンとかハーディングもドンドン登場します。来年のスケジュールを見ても、ウェルザー・モストとかも沢山出演します。でも、それらの誰が来ても、ヤンソンスが築いてきたあの音はもうでないと思いますが。
今日の演奏会は、そのダニエル・ハーディングとの組み合わせで、ピアノにクリスティアン・ベズイデンホウトを迎えたモーツァルトのピアノ協奏曲第18番と、後半はまったく違うブルックナーの第5番です。何の関連性も無い組み合わせです。ピアノタッチの繊細さで評判を取っているクリスティアン・ベズイデンホウトとは、コンセルヘボウではなく、昨日のヨーロッパ室内楽団の方が合うのではないかと思っていました。もちろん、ピアノ協奏曲は、その室内楽団と同じ様な編成です。でも同じ音がしないのが、面白いですね。
ハーディングが、優しく曲を開始します。とても柔らかな音で、どちらかというとマーラー室内楽団との共通点の方が多いかも知れません。しかし、違うのは、木管楽器の音のバランスです。フルオーケストラならばピッタリなのですが、音量と音色がすこしリッチすぎるように感じました。フルートも柔らかだけですが、やはりリッチな音色です。それに比べ、ベズイデンホウトのピアノタッチは、繊細で微妙を極め、幾分ひ弱な感じさえします。その点の温度の違いが、最初から最後まで感じられました。ハーディングもその点を詰めようと、コントロールするのですが、音色の違いは変わらず、曲が進むにつれその温度差が拡大するように感じました。
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ベズイデンホウトのピアノは聴くのは初めてです。音が繊細すぎるというか、音が小さくてよくききとれません。今日の席は、ステージ左側の少し奥なので、ピアノの音が届きにくいこともあるかも知れませんが、彼のタッチが繊細すぎるとも思います。演奏も中性的と言うよりも、どこか葉隠的な感じさえしました。ハーディングとの相性が別段良いとは感じませんでした。
終楽章になってオーケストラとのバランスはだいぶ合ってきましたが、木管楽器との大きさのバランスは、取れないまま、未消化に終わりました。18番と言う曲目自体がなじめない曲だったからかも知れません。
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休憩時間、今まで入ったことのない左側の湖に面したバーに入り、気付けのシャンパンを飲み、気合いを入れ直しました。
今日の演奏会は、そのダニエル・ハーディングとの組み合わせで、ピアノにクリスティアン・ベズイデンホウトを迎えたモーツァルトのピアノ協奏曲第18番と、後半はまったく違うブルックナーの第5番です。何の関連性も無い組み合わせです。ピアノタッチの繊細さで評判を取っているクリスティアン・ベズイデンホウトとは、コンセルヘボウではなく、昨日のヨーロッパ室内楽団の方が合うのではないかと思っていました。もちろん、ピアノ協奏曲は、その室内楽団と同じ様な編成です。でも同じ音がしないのが、面白いですね。
ハーディングが、優しく曲を開始します。とても柔らかな音で、どちらかというとマーラー室内楽団との共通点の方が多いかも知れません。しかし、違うのは、木管楽器の音のバランスです。フルオーケストラならばピッタリなのですが、音量と音色がすこしリッチすぎるように感じました。フルートも柔らかだけですが、やはりリッチな音色です。それに比べ、ベズイデンホウトのピアノタッチは、繊細で微妙を極め、幾分ひ弱な感じさえします。その点の温度の違いが、最初から最後まで感じられました。ハーディングもその点を詰めようと、コントロールするのですが、音色の違いは変わらず、曲が進むにつれその温度差が拡大するように感じました。

ベズイデンホウトのピアノは聴くのは初めてです。音が繊細すぎるというか、音が小さくてよくききとれません。今日の席は、ステージ左側の少し奥なので、ピアノの音が届きにくいこともあるかも知れませんが、彼のタッチが繊細すぎるとも思います。演奏も中性的と言うよりも、どこか葉隠的な感じさえしました。ハーディングとの相性が別段良いとは感じませんでした。
終楽章になってオーケストラとのバランスはだいぶ合ってきましたが、木管楽器との大きさのバランスは、取れないまま、未消化に終わりました。18番と言う曲目自体がなじめない曲だったからかも知れません。

休憩時間、今まで入ったことのない左側の湖に面したバーに入り、気付けのシャンパンを飲み、気合いを入れ直しました。