日曜日の朝六時からオーケストラ演奏のライブを収録した放送が行われていました。明日が最終回だそうです。日曜日の朝ののんびりとした時間、オーケストラを楽しむ番組が、また一つ無くなります。昨年の夏に秋に亡くなられた小林悟朗さんが家に来られた時、NHKの放送枠からドンどんクラシック番組が無くなっていくのを嘆いておられました。この四月それが現実になってきました。N響の演奏会はは教育テレビのEテレで放送されるのでしょうが、海外の演奏会は、日曜日の深夜の枠に追いやられます。録画するのが当たり前の時代だから、許されるのでしょうか?美男・美女?のでてくる韓国ドラマは相変わらず放送されています。海外ドラマや映画の放映が増えると言うことは、国内での製作番組が減ると言うことで、製作現場の予算減少が背景にあります。クラシック番組は視聴者の数が少ないことを理由に挙げられているのでしょう。美術番組や本の感想番組も無くなっています。
その、特選オーケストラライブの録画を、Blu-RayDiscに移してGRFの部屋で聴いてみました。音の定位は、平行配置のRectagular型が、解りやすく音場を再現します。コーナー型は、ホールの中に入り込み音に包まれます。先日のジンマンの演奏では、金管楽器のだらしなさが浮き彫りにされましたが、木管群や弦楽器はそれなりに頑張っています。
録画したのは、
マーラー 交響曲第2番ハ短調「復活」管弦楽:仙台フィルハーモニー管弦楽団・山形交響楽団、指揮:飯森範親、ソプラノ:平井香織、アルト:加納悦子、合唱:山響アマデウスコア、仙台宗教音楽合唱団(2012年7月20日/東京エレクトロンホール宮城にて収録)
ブラームス 交響曲 第3番 ヘ長調 交響曲 第1番 ハ短調、ワーグナー 歌劇“リエンチ”序曲 管弦楽:ドレスデン国立管弦楽団 指揮:クリスティアン・ティーレマン(2012年10月22日/東京・NHKホールにて収録)
マーラー 交響曲 第9番 ニ長調 管弦楽:NHK交響楽団 指揮 : アンドレ・プレヴィン(2012年9月15日 ・NHKホールにて収録)
ブルックナー 交響曲 第8番 ハ短調(ノヴァーク版)管弦楽:NHK交響楽団 指揮 : エド・デ・ワールト(2012年11月16日・NHKホールにて収録)
マーラー 交響曲第7番ホ短調「夜の歌」管弦楽:NHK交響楽団 指揮:デーヴィッド・ジンマン(2013年1月11日・東京・NHKホールにて収録)
今回まとめてダビングしたのは以上の五つの演奏会でした。そのうち、仙台で行われた仙台フィルハーモニー管弦楽団・山形交響楽団 指揮:飯森範親の合同演奏会は仙台のホールでの収録ですが、その他の4回の演奏会は、いずれも NHKホールでの収録です。同じマイク構成による5.1チャンネル録音ですね。私は、マルチチャンネル再生は行いませんので、通常のステレオ再生での比較になります。しかし、同じマイク位置でも、オーケストラの配置や編成の大きさによって随分音の出方が違います。
一番驚くのは、ドレスデン国立管弦楽団の音の密度です。音楽の密度といった方が正確です。ティーレマンは、古典式の対向配置・第一ヴァイオリンと第二ヴァイオリンが左右に分かれ、ヴィオラは右手、チェロは中央から左手、そしてコントラバスは、左手方向にあります。モーツァルトなどを聴くと第一ヴァイオリンと第二ヴァイオリンの掛け合いが多くあります。その時の音響効果は素晴らしいです。私の好きなオーケストラは、この対向配置型、個人的には土俵入りの時のせり上がりの形に掛けて「不知火型」と呼んでいます。それに対して左から右へ高音から低音へと並んでいる形を「雲竜型」と読んでいるのです。土俵入りもオーケストラ配置も、私は不知火型が好きです。
伝統あるドレスデン・シュターツカペが対向型の配置を取るのは良くわかります。勿論金管の配置やティンパニーの位置も特別です。N響でもブロムシュテットが振るときは、この対向配置になりますね。そして、配置と共に驚いたのは、演奏者の間の隙間です。N響が上手くいかない演奏をするとき、上のリストでは先日お話ししたジンマンのマーラー第七番が典型ですが、ステージを広く使いすぎていて音がまとまらないようにも感じます。隙間があるし、音のハーモニーもバラバラなのです。
ドレスデンの演奏は、音の大きさが違うように思います。二管編成の小さなオーケストラでも8管編成のN響より大きな音がしているのです。ティーレマンのえんそうは極めてゆっくりと旋律を浮かび上がらせます。クレンペラーやテンシュテットの手法です。そして弦楽器のボーイングが違います。ゆっくりとした長い坂道をのぼりつめてクライマックスに持っていく音楽の熱さ、密度がまるで違います。先日の日本のサッカーとプレミアリーグの真剣度の違いと同じです。これは、先日聴いたコンセルトヘボーでのマーラー第七番との比較でも感じました。RCOはいまや世界一のレベルです。その意味でN響は一生懸命弾いていないのでは?と感じるのです。オリンピックでは予選落ちのレベルですね。
ところが、不思議なことがプレヴィンの演奏会では起きます。こちらはマーラーの九番です。冒頭の音からまったく違います。太く、力強い音がするのです。熱さも違います。先ほど不満だった弦楽器のボーイングもまったく違うのです。目一杯弾いています。プレヴィン自体の棒はほとんど動いていないにもかかわらずです。ホルンは、相変わらす音程が不安定ですが、それでも別の演奏会ほどひどくはありません。トランペットも若手の首席なので安心して聴いていられます。バスクラリネットも好調です。一番違うのヴィオラとチェロの充実です。音量的にもまったく違います。こうなると指揮者の力量と相性になるのでしょうか?
それらの音の差が、同じ配置見たく見えるマイクアレンジのミキシングの差なのか、オーケストラの、演奏の差なのか、録音技師の人達に聴いてみたですね。こたえは解っているのですが・・・
その、特選オーケストラライブの録画を、Blu-RayDiscに移してGRFの部屋で聴いてみました。音の定位は、平行配置のRectagular型が、解りやすく音場を再現します。コーナー型は、ホールの中に入り込み音に包まれます。先日のジンマンの演奏では、金管楽器のだらしなさが浮き彫りにされましたが、木管群や弦楽器はそれなりに頑張っています。
録画したのは、
マーラー 交響曲第2番ハ短調「復活」管弦楽:仙台フィルハーモニー管弦楽団・山形交響楽団、指揮:飯森範親、ソプラノ:平井香織、アルト:加納悦子、合唱:山響アマデウスコア、仙台宗教音楽合唱団(2012年7月20日/東京エレクトロンホール宮城にて収録)
ブラームス 交響曲 第3番 ヘ長調 交響曲 第1番 ハ短調、ワーグナー 歌劇“リエンチ”序曲 管弦楽:ドレスデン国立管弦楽団 指揮:クリスティアン・ティーレマン(2012年10月22日/東京・NHKホールにて収録)
マーラー 交響曲 第9番 ニ長調 管弦楽:NHK交響楽団 指揮 : アンドレ・プレヴィン(2012年9月15日 ・NHKホールにて収録)
ブルックナー 交響曲 第8番 ハ短調(ノヴァーク版)管弦楽:NHK交響楽団 指揮 : エド・デ・ワールト(2012年11月16日・NHKホールにて収録)
マーラー 交響曲第7番ホ短調「夜の歌」管弦楽:NHK交響楽団 指揮:デーヴィッド・ジンマン(2013年1月11日・東京・NHKホールにて収録)
今回まとめてダビングしたのは以上の五つの演奏会でした。そのうち、仙台で行われた仙台フィルハーモニー管弦楽団・山形交響楽団 指揮:飯森範親の合同演奏会は仙台のホールでの収録ですが、その他の4回の演奏会は、いずれも NHKホールでの収録です。同じマイク構成による5.1チャンネル録音ですね。私は、マルチチャンネル再生は行いませんので、通常のステレオ再生での比較になります。しかし、同じマイク位置でも、オーケストラの配置や編成の大きさによって随分音の出方が違います。
一番驚くのは、ドレスデン国立管弦楽団の音の密度です。音楽の密度といった方が正確です。ティーレマンは、古典式の対向配置・第一ヴァイオリンと第二ヴァイオリンが左右に分かれ、ヴィオラは右手、チェロは中央から左手、そしてコントラバスは、左手方向にあります。モーツァルトなどを聴くと第一ヴァイオリンと第二ヴァイオリンの掛け合いが多くあります。その時の音響効果は素晴らしいです。私の好きなオーケストラは、この対向配置型、個人的には土俵入りの時のせり上がりの形に掛けて「不知火型」と呼んでいます。それに対して左から右へ高音から低音へと並んでいる形を「雲竜型」と読んでいるのです。土俵入りもオーケストラ配置も、私は不知火型が好きです。
伝統あるドレスデン・シュターツカペが対向型の配置を取るのは良くわかります。勿論金管の配置やティンパニーの位置も特別です。N響でもブロムシュテットが振るときは、この対向配置になりますね。そして、配置と共に驚いたのは、演奏者の間の隙間です。N響が上手くいかない演奏をするとき、上のリストでは先日お話ししたジンマンのマーラー第七番が典型ですが、ステージを広く使いすぎていて音がまとまらないようにも感じます。隙間があるし、音のハーモニーもバラバラなのです。
ドレスデンの演奏は、音の大きさが違うように思います。二管編成の小さなオーケストラでも8管編成のN響より大きな音がしているのです。ティーレマンのえんそうは極めてゆっくりと旋律を浮かび上がらせます。クレンペラーやテンシュテットの手法です。そして弦楽器のボーイングが違います。ゆっくりとした長い坂道をのぼりつめてクライマックスに持っていく音楽の熱さ、密度がまるで違います。先日の日本のサッカーとプレミアリーグの真剣度の違いと同じです。これは、先日聴いたコンセルトヘボーでのマーラー第七番との比較でも感じました。RCOはいまや世界一のレベルです。その意味でN響は一生懸命弾いていないのでは?と感じるのです。オリンピックでは予選落ちのレベルですね。
ところが、不思議なことがプレヴィンの演奏会では起きます。こちらはマーラーの九番です。冒頭の音からまったく違います。太く、力強い音がするのです。熱さも違います。先ほど不満だった弦楽器のボーイングもまったく違うのです。目一杯弾いています。プレヴィン自体の棒はほとんど動いていないにもかかわらずです。ホルンは、相変わらす音程が不安定ですが、それでも別の演奏会ほどひどくはありません。トランペットも若手の首席なので安心して聴いていられます。バスクラリネットも好調です。一番違うのヴィオラとチェロの充実です。音量的にもまったく違います。こうなると指揮者の力量と相性になるのでしょうか?
それらの音の差が、同じ配置見たく見えるマイクアレンジのミキシングの差なのか、オーケストラの、演奏の差なのか、録音技師の人達に聴いてみたですね。こたえは解っているのですが・・・