今年の連休は、沢山の方とお会いできてとても楽しかったです。レコードを中心に楽しめました。五日目に来ていただいた横浜のvafanさんのために録画してあった、太田裕美の「心が風邪を引いた日」は大変マニアックな番組で、マルチ録音の長所を駆使したレコード製作の現場がわかりやすく伝えてくれていました。そのCDは持っていたのですが、レコードは手に入れてなかったので、その番組が終わってから探し始めました。ベストセラーですから、沢山出てはいるのですが、盤質とかジャケットの良否を選んでいるとなかなか無くて、その番組の影響から、数百円のレコードが2000円を超してきたのです。
意を決して、そのほかのLPも含めて一気に購入しました。人気のあるアルバムなので、盤質は今一でしたが、丁寧に洗って実用化には支障ないレベルまでにしました。そのNHKBSの番組は、オリジナルの16chのマスターテープを出してきて、トラックごとに分かれて収録されているオリジナル演奏を取り出し、どのように曲が構成されているかを因数分解して聴かせてくれたまさしくマニアのための番組になっていました。たとえば、このアルバムのメイン曲である「木綿のハンカチーフ」では、太田裕美の声の細さを補正するために声を重ねて、14と15の二つのトラックを使って多重録音しています。
2インチの16チャンネルの録音機は、Studerの80です。1/4トラックで2トラックですから、1インチで8トラック、2インチで16トラックと言うことになります。それが38センチで走っています。音は完璧ですね。ただ、これはすべてモノラル音源です。それを調整卓で、各々位置を配置して左右に振り分けます。もちろん、各音源にはエコーが付加されますから、その量によって奥行き等も変わってきます。しかし、モノ音源をステレオに加工するわけですから、クラシックの会場のアンビエンスを収録した録音とは基本的に違い、録音技術者が目指した楽器のバランスと音色を楽しむわけです。ユーザーのお宅で最終的に鳴った音が、レコード製作者の作った音になるわけです。だから音は千差万別ですね。その場合、スタジオのモニタースピーカーは、音のバランス等が正しくなっているかを文字通りモニターするだけで、そこで鳴っている音が一番理想的な訳ではありません。作家が書いた文章が、どのように読まれるかは、読者の経験や感受性に委ねられているのです。
そこが楽しいのです。だから、モニターサウンドの音は、最終的な目的では無いのです。JBLはじめ、数多くのモニタースピーカーが紹介されていますが、ほとんどの場合、再生用に作られたモデルの方がいい音がするのは当たり前だといえましょう。JBLで言えば、4343よりもOLYMPUSやパラゴンの方は、やはり音楽的な音がするのです。
余談ですが、この番組では、アナログレコードプレーヤーで再生している絵が沢山出てきましたが、実際にはマスターテープからデジタルに変換した音源を使っていると思います。画面に映ったレコードプレーヤーは、ターンテーブル外周のストロボが合っておらず、相当ハイピッチで回っていました。ここまで、マニアックな番組だったら、そこのところもしっかりと調整して欲しいと思いました。
アナログプレーヤーで、このようなPOPSや歌謡曲を聴くとき、大切なのはカートリッジの音色です。POPS系ですとMMカートリッジの音を好まれる方も多いですね。柔らかく、安定して、神経質なところが無いからです。何よりも音が楽しいのです。MC型も放送局で使われているDENON103型のような誠実でオールマイティの音も好まれるのですが、最近は、特殊な針の形状や、カンチレバーの材質を吟味した高価なカートリッジが出現しました。価格差で何十倍も違っているのには驚かされます。また昔からのレコード愛好家の方々は、数グラムという重量針圧を掛けた音も好まれるようです。
私自身は、CD出現後に開発されたカートリッジ、ベンツマイクロに驚き、それらを長年愛用してきました。価格は大変高価ですが、針の掃除を怠らなければ、音質の劣化はほとんど無く、長い間使えますから納得できる価格だと思っています。再生する音楽がJAZZやPOPS歌謡曲であれば、CDやSACD系の優位性はほとんど出てきません。それよりも、周波数特性や音楽の浸透性、音色の変化、低域の安定性等の基準が大事になってきます。わたしが歌謡曲やJPOPSしか聞かないのでしたら、MMやトーレンスのMC-H2などを聴くでしょうね。MC-H2は元のEMTとは別物の音がするところが不思議です。特に低域が色っぽいですね。女性ヴォーカル専用?と言っても良いぐらいです。それで、太田裕美を聴くとどうなるでしょう?
意を決して、そのほかのLPも含めて一気に購入しました。人気のあるアルバムなので、盤質は今一でしたが、丁寧に洗って実用化には支障ないレベルまでにしました。そのNHKBSの番組は、オリジナルの16chのマスターテープを出してきて、トラックごとに分かれて収録されているオリジナル演奏を取り出し、どのように曲が構成されているかを因数分解して聴かせてくれたまさしくマニアのための番組になっていました。たとえば、このアルバムのメイン曲である「木綿のハンカチーフ」では、太田裕美の声の細さを補正するために声を重ねて、14と15の二つのトラックを使って多重録音しています。
2インチの16チャンネルの録音機は、Studerの80です。1/4トラックで2トラックですから、1インチで8トラック、2インチで16トラックと言うことになります。それが38センチで走っています。音は完璧ですね。ただ、これはすべてモノラル音源です。それを調整卓で、各々位置を配置して左右に振り分けます。もちろん、各音源にはエコーが付加されますから、その量によって奥行き等も変わってきます。しかし、モノ音源をステレオに加工するわけですから、クラシックの会場のアンビエンスを収録した録音とは基本的に違い、録音技術者が目指した楽器のバランスと音色を楽しむわけです。ユーザーのお宅で最終的に鳴った音が、レコード製作者の作った音になるわけです。だから音は千差万別ですね。その場合、スタジオのモニタースピーカーは、音のバランス等が正しくなっているかを文字通りモニターするだけで、そこで鳴っている音が一番理想的な訳ではありません。作家が書いた文章が、どのように読まれるかは、読者の経験や感受性に委ねられているのです。
そこが楽しいのです。だから、モニターサウンドの音は、最終的な目的では無いのです。JBLはじめ、数多くのモニタースピーカーが紹介されていますが、ほとんどの場合、再生用に作られたモデルの方がいい音がするのは当たり前だといえましょう。JBLで言えば、4343よりもOLYMPUSやパラゴンの方は、やはり音楽的な音がするのです。
余談ですが、この番組では、アナログレコードプレーヤーで再生している絵が沢山出てきましたが、実際にはマスターテープからデジタルに変換した音源を使っていると思います。画面に映ったレコードプレーヤーは、ターンテーブル外周のストロボが合っておらず、相当ハイピッチで回っていました。ここまで、マニアックな番組だったら、そこのところもしっかりと調整して欲しいと思いました。
アナログプレーヤーで、このようなPOPSや歌謡曲を聴くとき、大切なのはカートリッジの音色です。POPS系ですとMMカートリッジの音を好まれる方も多いですね。柔らかく、安定して、神経質なところが無いからです。何よりも音が楽しいのです。MC型も放送局で使われているDENON103型のような誠実でオールマイティの音も好まれるのですが、最近は、特殊な針の形状や、カンチレバーの材質を吟味した高価なカートリッジが出現しました。価格差で何十倍も違っているのには驚かされます。また昔からのレコード愛好家の方々は、数グラムという重量針圧を掛けた音も好まれるようです。
私自身は、CD出現後に開発されたカートリッジ、ベンツマイクロに驚き、それらを長年愛用してきました。価格は大変高価ですが、針の掃除を怠らなければ、音質の劣化はほとんど無く、長い間使えますから納得できる価格だと思っています。再生する音楽がJAZZやPOPS歌謡曲であれば、CDやSACD系の優位性はほとんど出てきません。それよりも、周波数特性や音楽の浸透性、音色の変化、低域の安定性等の基準が大事になってきます。わたしが歌謡曲やJPOPSしか聞かないのでしたら、MMやトーレンスのMC-H2などを聴くでしょうね。MC-H2は元のEMTとは別物の音がするところが不思議です。特に低域が色っぽいですね。女性ヴォーカル専用?と言っても良いぐらいです。それで、太田裕美を聴くとどうなるでしょう?