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コンセルトヘボウでのRCOコンサート

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急な出張で、6日のヤルヴィのマーラー第三番と9日の水戸でのイザベル・ファウストを逃しました。実は、もう一枚、6日にダブって買ってあったjazzpianoもあったのです!これは、無理なのでどなたかにお譲りするつもりでした。その6日のサントリーホールでの演奏は、定評のあった最初の2番よりよかったと、ベイさんが書かれていました。代わりに行った家人からも、すばらしかったと珍しくメールが送られてきました。席もいい席で打楽器も金管楽器も良く聞こえたと!悔しいですね。先日のマーラー第八番はNHKホールでしたので、音響的にやはり不満が残りました。サントリーホールでは、音が飽和気味なので、第一楽章の音がカオスになるところなど、すばらしいだろうと想像しています。この演奏会は、8Kでの収録とありますが、NHKは5.1チャンネルで、通常の2チャンネルステレオだと、すこし物足りなくなりますね。
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9日のイザベルファウストは、無理すれば行けるのですが、時差ぼけで寝てしまう恐れがありエビネンコさんにお譲りしました。その代わりといっては何ですが、オランダ滞在中に行けそうな演奏会を探したら、さすがに10月のシーズン中で、RCOの演奏会が取れました。先週だったら、最後になったヤンソンスのマーラー第7番があったのですが、こればっかりは仕方ありません。今週は、日本でも活躍しているフランスの気鋭の指揮者ステファヌ・ドゥネーヴの棒で、お得意のプーランク、ルーセル、ラベルを振ります。先日来、ラベルのラヴァルスの聞き比べをしていたので、本場のコンセルトヘボウではどのようになるか楽しみでした。
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オランダに来てから,今日が四泊目です。仕事中は、高速道路沿いのモーテルのようなホテルでした。今回も3日間で1000キロ走りました。最後の今日は、アムステルダムコンセルトヘボウに近い市内のホテルにしました。高速からも近く、演奏会場にも歩いて行ける範囲で、車が停められるところが少ないのです。少し高いのですが、何回か泊まっているオークラにしました。安ホテルばかり泊まっているのと違い、古くてエレベーターなどはガタガタで、経営も日本ではなくなったけど、やはりどこか日本的です。
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窓からは、遠くに博物館の塔が見えます。1.5キロぐらいですから、ゆっくり歩いても三十分は掛かりません。道も解りやすく、夜遅くなっても安全です。冬は寒いのですが、音楽で昂揚したからだには、その冷たさが心地よく感じます。今日も、帰りは10度を切るでしょう。

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コンセルトヘボウは約一年振りです。去年は、川崎で聞いてから、その後も聞けました。夏のルツェルンの二回を含めると、4回聞いた事になります。ルツェルンやミューザ音もよかったのですが、やはり本拠地のコンセルトヘボウ(コンサートホール)で聴く音は特別です。ただ、前の方や一回の中央付近では、レコードで慣れ親しんだあの美音はしません。指揮者後方の空間で聞ける音なのでしょう。二階席行くと近い雰囲気に鳴りますが、こちらの席はいつもいっぱいです。今回は、去年の経験からあえて後ろの方をとってみました。通路沿いですから、オーケストラが良く見渡せます。

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会場の中では、シャンペン以外の飲み物は入場料に含んでおり、頼めば何でも飲めます。白ワインと炭酸水を飲んで、気持ちと体をすっきりさせました。演奏は日本より遅く八時過ぎに始まりますので、仕事を終えてから駆けつけられるのです。しかし、仕事が終わった安堵感と、演奏会前に少しおなかに入れる夕食のワインで、眠たくなるので要注意です。今回も二曲目のプーランクの二つのピアノの為の協奏曲で眠たくなりました。ユッセン兄弟の演奏も曲芸師みたいで、私の好みではなかったからです。イケメンの若い兄弟ですから、人気はすごく、終わった時の歓声は、全員総立ちでロックコンサート並みでした。しかしです・・・第一部は、眠たさと戦っているうちに終わりました。

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休憩では、タダで振る舞われるワインではなく、€9.5払って、モエ・シャンドンを奮発しました。気付け?薬です。相当辛口ですが、おかげで目を覚めてきました。

今日の私的な目玉は、最後のラ・ヴァンスですが、その前のルーセルの交響曲第三番は、指揮者のステファヌ・ドゥネーヴの十八番です。フィラデルフィアでも、N饗とも去年この曲で共演しているようです。サイトウキネンでもラベルを演奏しているのですが、私は聞いた事はありませんでした。フランス人だからルーセル、ラベルというのではなく、自らが好きだからというところまで行かないと本当のところは伝わりません。第二部が始まると、例の高いドアから勢いよく下りてきて、毅然とした姿で、ルーセルが始まりました。ほうー!切れ味のいい、また解りやすい演奏です。こういう感じの音はあまりコンセルトヘボウから聞いたことがありません。木管も弦楽器も縦の線がピッタリと合い気持ち良く進行していきます。ショスタコヴィッチにも似た行進曲風でもあります。

第二楽章の弦が美しいですね。こういう柔らかく、ピッタリとあったボーイングはコンセルトヘボウでしか聴けません。会場に音が溶け込んでいきます。家に帰ったら、もうすこしSPの間隔を詰めようかななどと考えていました(苦笑)。この曲は書く楽章が短くどんどん進行していきます。終楽章のヴァイオリンが綺麗ですね。コンサートマスターは、日本でもお馴染みのヴェスコ・エシュケナージです。今一人の、リヴィウ・プルナールとは違って、音は甘くありませんが綺麗な音を聞かせます。N響でも、コンサートマスターが変わるとこんなに違うのかと思うほどです。聴き所満載といった曲ですが、終盤は盛り上がり、オーケストラ全員が立ち上がるような音がして終わります。気に入りました。十八番にしているだけはあります。第一部の指揮者と同じとは思えないほどです。

続いてのラベルのラ・ヴァルスは、低音楽器の弱音から始まります。リズムが命です。少し一本調子のようにも聞こえました。ルーセルとは正反対の曲ですね。何時も愛聴している、ヤンソンス・コンセルトヘボウのSACDの方が、細かい音が出て来ます。今日の実際の演奏より、家で聞く方が詳細まで分かると自惚れることが出来ました。やはりこの曲は二階席の前の方で聴かないとベストポジションの録音に負けるようです。ハイレゾの発信があったら聞きたいですね。

しかし、後半の二曲がよくて私としては、大変満足です。仕事が一週間早く来れれば、ヤンソンスのマーラーの第七番、一番好きかも知れません,を聞けたのに残念に思いもしました。満員の会場から出ると外はもうコートが必要なくらいの寒さでした。もう、10時半ですが、これからレストランは満員になります。美味しそうなレストランを横目で見てホテルまで一生懸命歩いて帰って来ました。

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演奏者

Koninklijk Concertgebouworkest
Stéphane Denève - dirigent
Arthur Jussen - piano
Lucas Jussen - piano

曲目

Smit - Silhouetten
Poulenc - Concert voor twee piano's in d, op. 61
Roussel - Derde symfonie in g, op. 42
Ravel - La valse, poème chorégraphique

急な出張だと

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今回は、急な出張だったので、航空券の確保が大変難しかったです。以前は、急な出張でも何とか航空券は取れたのですが、今回は、直行便の往復は全くなく、片道ずつ違う航空機会社のチケットをようやく手配したほどです。行きは、アムステルダム直行便のビジネスがマイレージで取れました。問題は帰りです。日本の三連休に掛かる日程が不味かったようです。まったくありません。ようやく、ルフトハンザのミュンヘン→羽田行きの最後の券が取れました。片道ですが、往復の料金と変わりません。帰りはアムステルダムから、小さな飛行機でミュンヘンに飛び、そこで乗り換えて、羽田行きの便に潜り込みました。座って、ドアが閉まってから、プレミアム席に空きがあって、換えられたのですが、隣が誰もいない階段の横の席だったので、そのまま乗って来ました。
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最近のA340は前後の間隔も私の足には充分で、席の幅は少し狭いような気もしますが、左側に人がいるだけでしたので、その人も親切で温和しい方で、寝ているのを起こすのも何だったので、階段側の方からでられました。問題はトイレです。エコノミーは、トイレがその階段を下りたところに5室有りますが、食事が終わると集中して階段からずーっと並んでしまいます。最近は歳の所為で、こらえ性が無くなり、日本人のCAに無理言って、ビジネスのトイレを使わせて貰いました。乗る前も、乗った後も、もうビールは飲めませんね。とほほ・・・・

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ルフトハンザのサービスは、行きのKLMよりもだいぶマシです。今回は、タダだから文句は言いませんが、高いチケットを買ってまで乗りたい会社ではなくなりました。東京便の主力や新しい機種は羽田便になっており、成田発は格安航空と言う感じがしてきました。折角、京成の電車に乗れたのに、やはりこれからは羽田便になりそうです。

ミュンヘンには車では何回も通っていますが、去年のザルツブルグ行きにも通りました。ミュンヘンの空港は初めてです。新しい空港ビルなのか、スッキリしていますね。ドイツ的とも言えますが。今回はLufthansa便だったので、クラスはエコノミーでしたが、ミュンヘンの乗り継ぎでは、セネターラウンジを使えました。ビジネスラウンジより良いようです。ソーセージやポテトサラダが美味しかったです。後から大変でしたが、バーカウンターで美味しいビールも飲んでしまいました。このグレードのラウンジが使えるのなら、エコノミークラスで充分ですね。

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ミュンヘンを出た飛行機は、どの様な航路をとるのか興味がありました。アムステルダムからは、バルチック海をとおりロシアを横断してきますが、南のミュンヘンからだと、だいぶずれていますから大圏ルートがどうなるのか知りたかったです。地図上の直線では例のウクライナ上空を飛ぶようになるのですが、さすがにそのルートは避けるだろうし、大圏ルート(近道)では無いからです。地図を見ると、チェコからポーランド、ベラルーシからロシアに入り、カザフスタン近くをかすめて、モンゴルからなんと北京を通り、ソウルを横切り、日本に入ってきます。そこから、新潟を回り、千歳ルートに乗って、木更津から羽田に進入していきます。日本に入ってくると随分と遠回りをさせられますね。窓ちかくの人が北京あたりで写真を撮っていました。私も窓側だったら北京上空で撮っていたでしょう。

そうして帰って来た羽田では、拡張された国際便のターミナルに戻ってきたのですが、一番遠い降り口で運動不足が解消できました。歩く歩道のスピードが外国用の早さで、その点は国際水準でしたが。荷物はすぐ出て来ましたので、乗り換えが無くて楽な新宿行きのバスに乗りました。15分に一本来るのは便利ですが、国際線から第二、第一と回るので、羽田を出るのに15分掛かりました。羽田を出ると、私が使っているトンネルの道ですから新宿に25分で着きます。高速だけなら15分間ですね。早くなりました。これでは成田が凋落するわけです。羽田から帰ってくると外国から帰ってくる感じがしませんね。

時差ぼけは後から

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今回は、滞在は四日間だけだったので、かえってきた時は疲れはありましたが、時差ぼけはそれほどひどくなく、助かっていましたが、三日目から夜中に目が覚めるようになりました。寝てから2時間ぐらいしか経っていません。夜中にトイレに起きてもいつもはすぐに寝られるのですが、戻ってくると頭はすっきりしているのです。困りました。テレビをつけると、11日の晩は、震災のその後の番組をやっていました。

皆再放送ですが、見た事の無い番組で、津波で流されて、大規模な盛り土をいて地形が全く変わってしまった土地に愛着がわくのだろうか、地域の人が皆散り散りになり、みんなが寂しい思いをしている現状。それより理不尽なのは、放射能で強制退避されていて戻れない人たち。避難解除されても、15歳以下の子供達は立ち入り禁止にしている深刻な意味。一人元の中学校の名前が入ったユニフォームで戦う陸上部員。離ればなれになって、日本中に散らばった人たちの今を取材しに行き、街の会報を毎月出している編集の女性。皆さんがんばっています。理不尽な仕打ちにあっても、すばらしい土地を奪われていても、保証も無く将来も無く、政府や東電の仕打ちに耐えて自立の道を探している人たちのドキュメントでした。

放射能がすべてを覆った現実から見ると、オリンピックの名前のもとに、ガス製造で土壌汚染されて土地の悶着などあまりにも小さい事です。東京都民は、日本国民は福島の現実をもっと知るべきだと思いました。津波とは違い、土地は、家はそのまま五年前と同じにあるのです。そこに戻れない過酷な現実。福島は、原発のあるところではどこでも起りうる悲劇です。阿蘇も等々爆発しました。反対側の川内の方へ断層が拡がらないと誰が言えるのでしょう。

次から次へと、震災関連の番組を見ていたら、そろそろまた4時です。寝なければと、今度は起きられないので目覚ましを掛けて目をつぶりました。二回目の目覚ましでようやく起きたようです。あたまの回りにヘルメットを被っているような間接的な感覚しか戻ってきません。からだはまだ寝ているのでしょう。コーヒーを濃い目に入れて起きてくるのを待ちました。今週中には時差ボケは戻るでしょうか?

German Physiks 友の会

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土曜日、German Physiksの友の会の初めての会を、会場となったサロンのオーナーでもある横浜のMさんとPSDの大山さんのご協力をいただき、無事に開催致することができました。German Physiksのユニコーンやトロバドールをお使いのオーナーさんが集い、日頃お付き合いの有るご友人もお招きして、30名近いメンバーの盛大な会になりました。全国からご参加いただいた方々に感謝申し上げます。

日本に導入されたユニコーンを一目見て、即、購入されたAsakawaさんに本会の会長さんになっていただきました。開会のご挨拶では、何故ユニコーンを導入されたかのエピソードもお話しいただきました。Aさんがどうして、ユニコーンに興味を持たれたか、どうしてすぐに購入されたのかお話しを楽しくお聞き致しました。その後、UNICORNさんに乾杯の音頭を取っていただき、美味しいシャンパンで友の会の船出をお祝い致しました。

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今日の会場のオーナーでもある横浜のMさんは、ディープなオーディオと音楽ファンです。このブログを開始した2006年に、SD05を通じて知り合いました。知り合ってから丁度10年を迎えました。その素晴らしい装置やお部屋は、今まで何回かご紹介して参りましたが、4年前のUNICORNの再生を切っ掛けに、取り寄せたGerman PhysiksのTroubadour 80を活かすために、横浜のMさんのご提案で、Troubadour 80用の特別なウーファーを開発を大山さんと一緒に行ってきました。それが完成したのは、二年前の六月のことです。横浜のMさんの思い通りの音が、再現出来たのです。

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ユニコーンで、満足していた私も、Troubadourの音の可能性を見せられて、クラシックのオーケストラを部屋に引き入れるという野望を抱いて、調整し始めました。その開発の過程は、今までご報告してきたとおりです。

昨年、Mさんの住まわれている山下公園前のマンションの商業エリアで空きが出て、今年の初夏の頃に、素晴らしいサロンを開設されました。普段は、ワインやチーズの教室として使われているのですが、音楽仲間やご友人が集まって、ライブの会場にもなる贅沢な空間です。その会場をお借りして、German Physiksをお使いの仲間が集まって会合を開こうとMさんとご相談させていただいたのです。

Mさんのご要望で作られたライブハウスの音を再現するTW2のリアリティ有る音。コンサートホール鳴っているオーケストラの響きを再現するために作られたTW3とのホログラフィックな音、その二つを聞いていただく場も提供しようという贅沢な試みでした。10年間続いたSD05の那須での例会が、今年の五月に完結しました。その折、これからは、German PhysiksとPSDの大山さんの高度の技術を活かしたSPシステムの愛好会を作ろうという声が上がりました。

今回会場で鳴らした装置は、秋葉原のHさん邸で鳴っている装置と同じです。emmのCDプレーヤーとSD05一つだけのシンプルな構成に、TW3とトロバドール80を組み合わせているだけです。そのシンプルな装置にするために、苦労をしてきたとも言えるのですが、そのお披露目と、Mさんのパラゴンにも負けないリアリティ有る音を両方楽しんで貰おうと企画しました。
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先週のインターナショナルオーディオショーでお披露目されたばかりのemmの新しいDAコンバーターも披露されました。今はそのemmを扱うハイエンド代表のヘンリーさんも参加していただき、タイムロード時代のユニコーン導入時のエピソードもご披露していただきました。新しいemmは透明感と奥行きのリアリティが増し、DSD128の信号もそのまま受けれるように進化しました。今回はMacにファイルを入れてきて、Toddさんが録音された生の音も二次会で掛けさせていただきましたが、皆さんもう酔っ払っていたのでお解りになられたかは定かではありませんが(爆)。
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2003年に日本に紹介されたDDDユニットは13年目を迎えます。私自身は、German Physiksに出会って10年です。AsakawaさんとUNICORNさんのユニコーンを聞かせていただいたのは2007年です。翌年の2008年に中古でユニコーンを手に入れ、エッジが漏れはじめたDDDユニットを交換したのは、2012年になっていました。磁気回路の増強やエッジの一体成型と材質の改良で、見違えるほど音は良くなっていました。進化したユニコーンの音でしたが、その頃は代理店が無く、スペアーパーツを個人で輸入をはじめたのです。ユニットが変わったユニコーンの音は評判を呼び、でもその頃は、マーク2に変わっていました。私は、やはり両方向にバックロードホーンが開口している前のタイプが良いと思っていました。その事が切っ掛けで、UNICORN CUSTOMとして、UNICORNさんのタイプのモデルが復刻されたのです。

製作には、一年以上かかりましたが、出来上がってきたUNICORNは素晴らしく、製品のクオリティの高さに、さすがは、「ドイツの理論」と言うだけのことはあると思いました。従来からのユニコーンの愛用者と限定で復刻されたユニコーンカスタムのオーナーとトロバドールをお持ちの愛用者にお声を掛けて今回の友の会が始まったわけです。はじめて日本に紹介されてから、13年の歳月が経って、この様に熱い愛好家が集うのは本当に奇跡ですね。楽しい会はゆっくりと過ぎていきました。

この会の為にワインスクールの先生に選んでいただいた美味しいワインやチーズは、皆様の舌を満足させたようです。そのワインもどんどん振る舞われて、翌朝空き瓶を見たらとんでもない数のワインが空いていました。Mさんご夫妻にご迷惑をお掛けしたかも知れません。本当にありがとうございます。
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     もう一袋空き瓶があったそうです!

German Physiks 友の会 会長ご挨拶

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皆さま 本日はジャーマンフィジックス友の会の設立にお集まりいただきありがとうございました。ご指名ですので、一言ご挨拶を申し上げます。

私は中学生の時に出会った若い男の音楽の先生の強い影響でクラシック音楽にはまりました。当然ベートーベンでした。またそのころ一風変わったいとこがおりまして、押し入れをつぶして無限大バッフルとし、糸釣りのウーファーで幻想を聞かせてもらいまして、「再生音楽で結構低音てでるもんだな」と思いました。また再生音楽があったからこそ、フルトヴェングラー、トスカニーニといった名演奏家が聞けることも知りました。

その後は、糸釣り、糸ドライブ、JBLホーンなどを細々と経験しながらオーデイオというとんでもない深い淵に潜り込んでいきました。

しかし、結婚した当初から、家内からの猛烈なチヤレンジが始まりました。曰く、「その武骨な糸ドライブ何とかならないの?」確かに見てくれは良くなかったかもしれません。以来音の良さとともに、家内と狭い共有空間を共有できることが重要となってきまして、造形美にもあこがれるようになりました。もちろん常に頭にあったのはJBLのパラゴンでした。

そして海外勤務が重なり、ドイツにいたときに衝撃的な経験として、ゴールドムンドのリニアートラッキングアームと、(それはすぐに買ってしまいました。今でも愛用中です)そのわきにあったのが、化け物MBLだったのです。今のMBLはかなりデザイン的に消化された、のかもしれませんでしたが、当初の大きな葉っぱの形が並んでいたのにはさすがにびっくり。値段が値段だけに買うことはなかったのですが、そのころからは、結構視覚的に斬新なものに対するあこがれが強くなってまいりました。

そこで日本に帰ったら必ずMBLを買うぞ、と言っていたのですが、それをつい口に出してしまったところ、家内から「あのお化けだけはやめてね」との言葉。また都合の良いことに日本でのMBL代理店問題があり、MBLは買えなかったのです。

そんなある日、当時タイムロードで素晴らしい広告を見てしまい、ちょうどサッカーでアキレスけんを切ってしまって松葉杖であったにも関わらず、家内に無理を言って東京国際フォーラムに聞きにつれて行ってもらったのです。そしてそのすぐ後にはすでに秋葉原のオーデイオ店で触ってみて、即決したのが、今自分のところにある、ユニコーンです。2003年の春のことです。丁度その前にマーチンローガンの2ウェイを使っていて、その指向性の強いいこととつながりの悪さに閉口していて、ユニコーンの単純な構造に憧れ、一発で決めてしまいましたが、その時家内が驚くべきことに即賛成してくれたのです。曰く「音もよいが見た目にも美しい」でした。確かに塗は良かったですね。今はない色のようですが。

それ以来、「ステレオサウンド」で菅野先生の訪問を受けたり、「快適住宅」に載ったりで話題性がでいましたが、やはり限定的なもので、日本人はイギリスの製品がお好きなようで、ドイツのものはどうもいまいちですね。でもドイツ人の、機能性を追求してデザインをする、というのが好かれないのでしょうか?ドイツ人はそれが好きなようです。当時はアメリカのアポジーが結構ドイツでは人気でしたね。やはり機能性の追求だったような気がしました。しかも菅野先生によれば、「今まで何度も無指向性SPが出たが日本では人気が出ない」ということでした。またリニアアームも同じことで人気は出ないようです。まあ、ともかくユニコーンは日本では人気はないでしょうね、と思っていましたがその予想に間違いはなく、結局はごく少数にとどまっているようです。

しかしこれこそが私としては全く問題がなく、ある種の自尊心を満足してくれるものでした。へそ曲がりマンでしょうね。そしていつしかこうしたへそ曲がり同士が、こうして集まるなんて、考えもしなかった事件であり、とてつもなくうれしいことが起こったのです。これを実現してくれたのが、なんとGRFさんでした。あっという間にこうした愛好者を集めて懇親会までこぎつける行動力には完全に脱帽です。そして私なんぞを会長に据えて「変わり者」の代表をさせる。したたかですね(笑)。

でも実は大変名誉なことである、実際には感謝しております。誠に潜越ではございますが会の発足にあたって一言ご挨拶させていただいた次第です。

これからもこの「変人ではあるが、実はは本質を見抜くことができる人の集まり」を絶やすことなく、継続させられたら、とつくずく思う次第です。

今後の皆様のますますのご発展とジャーマンフィジックスに対する愛情がいや増すことを祈念してご挨拶とさせていただきます。

おめでとうございました。

Asakawa

Asakawaさんの情熱が無ければ、ユニコーンは日本ではほとんど紹介されていなかったと思います。2003年の春のことでした。今から13年も前の事ですね。


German Physiks 友の会 乾杯のご発声

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会長さんのご挨拶の間に、乾杯用のシャンペンが配られてしまい、泡が無く鳴ってはと思い、乾杯のご発声をお願いしたUNICORNさんのスピーチが、短くなりました。本来お願いしていた文章を、掲載させていただく事になりました。Unicornを気に入っても、なかなか受注を受けてくれないというお話しをして頂きました。


挨拶・・・・と言うことですが、

当時は代理店だったタイムロードがGermanPhysiks社に出荷の御願いしても全く反応なし!!

社長さんが2004年12月末に来日する・・・・との情報があったので、<それだったら彼に直接会わせろ、直談判する!!>・・・・・とダイナミックAudioの担当者に約束させましたが、当方の予想通り(クリスマス時 期の来日は無いだろう・・・・)来日はキャンセルされてしまいました。

それじゃ変わり者で有名だった社長さん宛に、彼の性格を考慮した一寸トリッキーな御願いMailを直接出すことにしました、下記文章がそのMailです、小生のユニコーンに対する熱い想いが、変わり者の彼だからこそなら理解出来るだろう・・・・・との想いも込めました。今読むとちょと?な部分もありますが、敢えてそのまま載せました。

タイムロードの黒木さんからは、小生のMailを読んだ社長が大変案激し、即現場にUnicornの製造を命じたそうです、その甲斐あって2005年3月には日本に到着!!本当に夢が現実になってしまいました。

世界でも唯一の チェリー仕上げされたユニコーンが桜も咲きだした4月1日に設置され、もう11年を超えていますが、聴けば聴くほどユニコーンの持つPotentialと素晴らしさに日々魅惑されています。

結論<ユニコーンは奇跡のSpeaker>です!!


親愛なるミューラー様

突然の手紙をお許し下さい。

私は、東京に住んでおりますオーディオファンです、そして貴殿のスピーカーシステム・ユニコーンの将来の顧客だと信じております。

昨年の夏の東京での輸入オーディオショー以来、貴社の製品に大変強い興味を持っています。オーデイオショーでの自然な音のタッチや音楽のリアリティは私の想像を遥かに超えていました。

それは私にとって従来のスピーカーと比べるとほとんど奇跡と呼んでも差し支えないほどでした、それまでは小生にとって理想のスピーカー とは、LE-8T、Axiom80、P-610などのシングルコーンスピーカー群でしたが、これらの音の印象が幾ら優れていても、音の質では充分ではありません、ところがオーディオショーで、貴社の最新型SPを初めて聞かせて頂き(それはユニコーンではありませんでした)、そこで使用されていたDDDユニットこそ私の長らく求めていたものだ・・・・・と神の啓示にも似たものを感じました。

幸運にも、試聴室ではなく個人のユニコーンユーザーのお宅での試聴を販売店がアレンジしてくれ、訪問したのがユニコーンユーザーのAsakawa氏でした。
              
そこで改めてユニコーン・システムのミステリアスなスタイルとその音に魅せられましたので、その日のうちに、同行した販売店の方と値段交渉を一切せず、ユニコーンを発注しました。

しかしながら、彼の反応&表情には何故か複雑なものが有りましたので質問したところ、注文生産品なので出来上がってくるのが、最低でも半年、悪くすると・・・???こんな異常な状況でしたが、ユニコーンは私にとってあらゆる面からも理想的なシステムなので、一年でも待つ腹づもりでした。

過去にマランツ7(レプリカ)を入手した時も発注から納入まで1年半かかりましたが、ワクワクしながら納入を待ったものです、私が貴殿に伝えたいのは、日本にはこの様な、Audioに関し熱狂的なお客も存在している事実です、また私は40年以上のオーディオ歴と共に、5000枚を超えるオリジナルLPを所持している熱狂的なJazzファンでもあります。

ユニコーンの製造には、大変時間がかかるのはあの複雑な構造のエンクロージャーを見ればわかります、しかし、ユニコーンが手に入らなければ、私の理想とするシングルコーン・スピーカーシステムを入手すると言った夢が実現しないのです。

小生にとって理想のスピーカであるユニコーンを製作することが可能であれば是非ハッキリした納期の連絡を頂けないでしょうか?一年でも二年でも待ちます!!

敬具

UNICORN

Dear Mr. Holger Mueller
I am sorry to mail this letter without notice.
I am living in Tokyo , Japan), and your product's(Unicorn)
potential customer.

Since last summer (Import Audio Show) , I have been having strong interest of your company's products.

The naturalistic sounds touch and reality of music were far beyond my imagination !!

It was a kind of of miracle to me compared to my existent speaker system.

Personally speaking , my ideal speaker is being single corn speaker (LE8T,Axiom80, PM610) , however even the sound impression of those units are excellent , quality of the sounds were insufficient.

After I heard the latest your system (not Unicorn) at Audio Show , I was indicated by some strong oracle that this unit (DDD) will be the my ideal unit. In addition , you have the Single Corn system named Unicorn.

Very fortunately , very famous hi-end audio dealer arranged the special opportunity to hear the Unicorn under the real usage environment (Private Home of Unicorn user , Mr. Asakawa) .

I again fascinated with the mysterious style of system and it's sound !!  In a same day , I have proposed the issuing the P.O. of Unicorn to sales person who introduced Mr. Asakawa without negotiation of the price , however his reaction was a kind of mix-emotion . According to him the delivery time is not certain, it may take at least 6-months ,worst case is ????

To me , as explained above , Unicorn should be my ideal system ( in every aspects) , therefore I can wait for more than 1-year ( I had waited 1 and half year for Maranz7 (replica) in a past).

Only thing which I would like to let you know is that you have this kind of enthusiastic customer in Japan ( I have more than 40 years audio experience , and have more than 5,000 original LP) .

I know that the manufacturing of Unicorn will take a long period due to the complexity of enclosure. But without Unicorn , my dream (ideal single corn speaker system) will not come true !!

If you can inform to me / dealer the firm delivery time of Unicorn (It is OK for me 1-year or 2-years as far as that is firm) , I am very glad !!

Sincerely Yours,

UNICORN


と、言う熱いメールを出されたそうなです。皆さん、情熱が半端ではありませんね。私も、その影響を受けて、今回のような夢の続きを語る場所を作らせていただきました。今回は、German Physiksのオーナーでない方も、ご友人として出席されて楽しんでいただきました。その方達の、ご感想もお聞きできればうれしいです。

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オーディオが趣味ならば

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長年オーディオをやってきてわかった事があります。それは、聞く方によって千差万別のゴールがあるという事です。だから人にこの聞き方が正しいとは言い切れないのでのですが、あえて言いましょう!オーディオをするなら専用の部屋を確保する事です。地方にお住まいの方は問題は無いでしょう。都会にお住まいの方で、お子さんがおられる方はやはり困難だとおもいます。しかし、お子さん達はいつかは巣立って行きます。すると、部屋の中に子供部屋が余ってきますね。つなぎの部屋が二つ余ったような場合は、チャンスです。二つつなげてリスニングルームができます。リヴィングルームではありませんよ!そこで妥協したら永遠に理想にはたどり着きません。甲斐性の見せ所です(爆)。長年、家族の為にがんばってきたご主人(なんと言う響きのいい言葉だろう)の為に、余っている部屋の一つや二つは使ってもいいはずです。

オーディオは千差万別と言いましたが、大別すると、音色主義と音場主義の二つに分かれると思います。私は、音場主義になってきましたが、最初は音色主義でした。HiFiサウンドですね。クラシックファンで、それも良くコンサートホールに行かれる人以外は、ほとんど、音色主義と行ってもいいでしょう。大迫力で、低音から高音まで再生するのを生き甲斐にしています。ひずみの少ない音を求めて、オールホーン型にした時も、若い頃は全盛でした。低音ホーンや中音ホーンが家から突き出ていたものです。

それに比べると、昨今のマニアは、楽になったものです。大多数のオーディオファンは、依然として音色・音質ファンアのです。最近は、アナログレコードの復刻が多くなってきました。CDの音が面白くないから、アナログに戻る、アナログの方が音が絶対良いと言われる若い方も増えてきました。政治と同じでまた戦前への道をさかのぼっているような感じがするもします。レコードは、音場を聞いているのではありません。聞きやすく調整されたアナログサウンドがわかりやすく、再生してくれるのです。レコードには必要なRIAAのイコライザーも音色に貢献しています。何よりも、アナログの面白さ、または難しさは、その調整方法にあります。CDはほとんど触れませんから、アームの調整やカートリッジの交換等、楽しみが沢山あります。CDではインシュレーターを触るぐらいしか楽しみが無いのです。

もちろん、アナログレコードでも、リニアトラッキングのアームを使ったり昨今のトラッキングエラーの無いアームを使えば、左右のクロストークが少なくなり、今まで聞こえていなかった音場情報も拾えて新しい音の展開になります。しかし、我々のような、数十年もその進化の道とともに歩んできたものには、アナログレコードの枠の中だけではなく、クロストークも内周の音の劣化も無いテープの世界に行くのは必然です。そして、そのマスターテープの大容量を飲み込める情報量を持ったDSDへと移行している時代なのです。

オーディオが音楽を聴く手段ならば、それらの発展とともにメディアも進化して行くべきなのですが、そこには、古いものへの愛着と言う歴史を捨てられない、もったいない意識も当然生まれてきます。また遅れて生まれてきたという意識が常にどこかにあり、数十年目のプロ用の道具に憧れたりしている訳です。確かに昔のプロ用の道具は、精度や正確さと何よりも耐久性を求めて、膨大な時間と費用をかけて開発されています。そして、本質的なものを求めていますから、年月が経っても色あせないのです。映画館の装置を部屋の持ち込んだいる方も全国的には沢山おられます。そしてみないい音がしているのです。

しかし、都会の普通の部屋の大きさでは、それらは持ち込めません。普通の大きさとはどのくらいの事をさすのでしょう。私の考えでは六畳強から、十八畳ぐらいが最適だと思います。それより大きな部屋になりますと、やはり大型の装置が必要となります。体積ですから少しだけ大きくとも容積はがらりと変わります。アンプの出力やSPの効率を問われるのです。

音質派であれ、音場派であれ、部屋の三分の一ぐらいまでSPを出して設置できればどれほど音の追求が楽になるでしょう。普通の家庭内だと家族の反対があります。特に奥さんの追求が一番です。私のように家庭内別居?をできる年齢になれば、楽なのですが。昨今は自立する前に定年が来て、チャンスをつかみ損なう方もおられます。でも、オーディオがその方の本当の趣味ならば、一生の趣味ならば、究極は、やはり専用のオーディオルームを持つ事が一生の夢ですね!

Boys be ambitious!

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それはさておき、クラシックファンの大多数を占める(筈?)の音場ファンの為にお話したいのですが、いろいろな常識を自ら覆さないと面白い世界には到達できないようです。今週末に京都人さんとご一緒に来られるkikiさんのブログを拝見していて驚くべき写真を見つけました。

よく見ると、ESL57が対向に置かれています。そして、この状態だと平面スピーカー特有のフラットな音場、というより音質主義用のSPから、三次元的な音場が出現すると書かれていました。今までやった事はんなかったので想像もつきません。ESL57は茅野の家においてあります。昨日は、大阪にいましたが、夕方から意を決して、茅野まで戻ってきました。ようやく車が新しくなったので、ライトがとても明るく、夜走っても不安ではなくなりました。深夜つきました。今日はすごくいい天気です。北海道は冬になってきたそうなので、茅野も冬支度をし無くては、いつ氷点下に下がるやも知れません。二年前も油断していたら、突然寒波が来て、凍結して水道が破裂しました。

ぐっすり寝て、少し元気になったので早速実験してみました。これは新鮮な音です。角度によって全く音が変わります。音が至る所に広がり、部屋の右置くに行くと左側のヴァイオリンが反射して鳴っています。コンサートホールの様にホログラム的になるのです。平面スピーカーでこのような音が出るなんて、実験をした事が無くわかりませんでした。面白いですね〜。いろいろ角度を測ったり、部屋のどこに置くとどのようになるかを実験して行きました。三角関数表をインターネットで探し、角度と置き方を探って行きます。75度〜85度の範囲で変化させて見ました。これはと思ったところで、精密に音をあわせて行くと、SPが消えて行きます。

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ホログラフィな音が出てきました。驚きです。周辺で再度調整して行きました。モノラルにして厳密にあわせます。部屋の三分の一が演奏会場に鳴りました。音が上に向いているのがコツのようです。音は、SPの回りに漂い始め、部屋の上方にあがって行きます。後ろへまわると、P席の上のような音です。

今週末、お会いしていろいろとお聞きするのがするのが楽しみです。

German Physiks 友の会 参加者のご感想

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GRFさん、

先日はいろいろお世話になりました。おかげさまで非常に楽しい時間を持つことができました。

2FのシステムとMさんの自室のシステムの対比も面白かったです。Mさんのシステムはホログラフィック感、ヴォーカルの柔らかさ、繊細さを保ったまま、全体としてはJBL系のメリハリ、迫力を感じました。

いろいろな方とお話しできてよかったです。特にTaoさんとはホントに久しぶりだったのでいろいろお話しできてよかったです。

GRFさんにはこのような機会を与えていただいたことを感謝しております。ありがとうございました。

今後ともよろしくお願いいたします。

K&K

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プー博士です。

わたしはユニコーンと出会えたこと、いやその前にGRFさんとお知り合いになったことを感謝しています。中華街に出たところの路上で40年ほど前の友人一家と会うことができたのも、なにか目に見えない力がわたしに働いているのでしょう。

来年にはわたしの集大成ともいえるオリジナルの奇術50作品の本が出る予定です。なんだか人生の終わりに近くなってきたのかな〜

物欲は以前ほどありませんが、そちらで間近にあの音を聴くのを楽しみにしています。また時間がございましたらテープを聞かせてください。

当日のメンバーはみなさん、情熱を持って音に向かっていって驚きました。わたしなどまだまだです(汗) 音を語り出すと止まらないほどのパワーで溢れておりました。

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GRF様

昨日は大変な賑わいでお疲れ様でした。色々の準備等がさぞや大変だったと思いますが、皆さんが楽しんだ良い会になり、楽しいひと時を過ごしました。トラヴァドールも素晴らしかったですし、ワインも大変美味しくいただきました。今度はGRFさん宅にも再訪をしたいです。またよろしくお願いします。

アレキサンドライト

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GRFさん、こんばんは。

先日は大変お疲れ様でした。素晴らしい会になりましたね。

ジャーマンを使っていない私が同席するのはいかがなものか?とも思いましたが
参加させていただき、本当に良かったです。

あの広い空間を得て新しいシステムも、新たな魅力をはなっていましたね。SD05
だけで駆動しているとうのが信じられいほどでした。

あらためて、SD05って素晴らしいアンプだと感激しました。
もし、あの場に石田さんがいたら、感慨もひとしおだったのでは無いでしょうか?

夜香

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GRF様

先日はお誘いいただきありがとうございました。素晴らしい音、中華料理、そして仲間、とても楽しい会でした。

あのすばらしいワインの金額を知っていれば、会費は安いと言わざるを得ません。

次回はUNICORNも並べて、聞き比べができると楽しいと思いますが、会場まで運ぶのが大変ですよね。

いろいろコーディネートするのに大変だったと思います。お疲れ様でした。

Harubaru

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GRF様

先日はお世話になりました。
大変有意義な時間を過ごすことができました。
ありがとうございました。
参加された皆さん全員が超弩級のオーディオマニアで素晴らしい感性をお持ちであったことに感銘を受けました。
第二回が催される時を心待ちにしております。

T.H

京都人さんとkikiさんがご来宅

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23日の日曜日は、9月にお邪魔してその驚きの3D再生を体験させていただいた京都人さんが、おなじくESL57でも3Dサウンドを実現されているkikiさんとご一緒に遊びに来ていただきました。先週の横浜の友の会の開催以降、富山、大阪、長野と出張がつづき、翌日の金曜からは、早くも初雪が降った札幌に出かけていました。連続の出張で疲れた身体を休めるために早く床に入りましたが、だからといってぐっすりというわけにはいきません。それでも、九時には、和室の部屋の整理に取りかかっていました。

横浜の会の為に、和室はプレーヤーや接続ケーブルが外されたままでしたので、部屋の掃除も兼ねて順番に接続していきました。Oさんの製作したDAコンバーターも電源を入れて準備に掛かりました。ユニコーンの微調整も念入りに行い、そこそこの音が出て来たのは、それでも二時間以上経ってからでした。一旦電源を落とすと調子が上がるまで時間が掛かります。仕事関係の書類もまとめて、整理し終わったのは、11時を回っていました。今日は、お二方は精力的に午前中は神楽坂のUNICORNさんのお宅へ行かれています。午後一時には、高円寺駅にお迎えに行かなくてはいけません。

和室を片付けて、GRFの部屋の調整に掛かりました。まずは、CDの片付けです。こちらも横浜に持って行くCDを選ぶために、バラバラのままでした。横浜に持って行ったケーブル類も整理し直して箱にいれました。横浜の会の前日の夜遅く、Oさんに無理を言ってGermanのネットワークボックスとユニットを結んでいる専用のケーブルが、少しだけ短く、箱を横に置けなかったので、ケーブルを取り寄せ、幾分長い線に交換してありました。何組か作っていただき、持参した装置だけではなく、自分のケーブルも換えてあったのです。ケーブルは少し長くなって、線型は太くなりましたので、低音がしっかりと出て来ました。その時は、交換しただけで、微調整は行っていませんでした。

コルクの栓をユニットとウーファーの間に挟む前は、微少な地震にも反応して、微妙に位置がずれていましたから、出張から戻るとその位置の確認をしていました。7月以降は、その問題はなくなり、位置のずれもほとんど無いので、随分と楽になっていたのです。その確認だけをするつもりで、いつもの定番のCDを掛けたら、音がどこかおかしいのです。鳥取の地震の影響が東京にもあったのかしらとおもって、調整用のモノラルCDを掛けると、今度は明らかにおかしい音がします!

位相が合っていない音がするのです。特定の周波数では、その日の湿度や気圧の変化で、位相がずれた様になることもあるのです。しかし、それとは違い、やはり位相がずれています。どこか接続したときに間違えたのかしらと、ケーブルの接続を見てもおかしいところはありません。こうなると、少し深刻です。左右の間隔の調整に加えて、上下も合わせなければなりません。一つ一つチェックするしかないのです。

まずウーファーを外して、トラバドールだけでならして見ました。するとその段階で位相が合っていません。位相が逆転している落ち着かない音がしています。接続ケーブルを見てもおかしくありません。それでも位相は逆相ですから、再度ケーブルの接続を追ってみました。すると、片方のケーブルだけ元の方と、先の方のケーブルの色が異なっています。ケーブルには、線が入っているので、追いやすいのですが、赤と黒の色分けのゴムだけがが逆になっていました。

前日の深夜に無理言って、何組ものケーブルの接続をしていただいた私の責任です。半田付けはしっかりとつけられてい問題は有りません。ゴムの色だけだったのです。原因が解ったので安心してケーブルを逆さにつなぎ替えました。すると、いままで不安定だった音が一転してピッタリと合います。ウーファーも繋いで、正常に音が出ていることを確認し終わったら、12時半を回っています。ギリギリでした。もっと追い込めば、微妙な音のズレも合わせられるでしょうが、大丈夫でしょう。いそぎ部屋を片付け、シャワーを浴びて、高円寺に迎えに行きました。

メールでは、何回か書簡往復をしたことはありましたが、kikiさんにお会いするのは初めてです。車内で早速先日の茅野でのESL57の実験の報告と質問をさせて頂きました。UNICORNさんと食事をとられていると言う事で、早速、和室の音から聞いて貰うことにしました。

さて、そのご感想はどの様な物でしょうか、首を洗ってお待ちしています。

German Physiks 友の会 BOさんのご感想

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山下公園の直ぐ前という抜群なロケーションに立地する瀟洒なサロンで催されたGerman Physiks 友の会は、本当に楽しいひと時でした。

TROUBADOUR80+TW3の音はGRFさんのお宅で体験していましたが、あの広い空間でも朗々とした音を響かせているのは関心しました。

あのユニットの特徴であるたなびくような弦のサウンドやトランジェントの良い打楽器の音、そしてTW3の威力が発揮されるコントラバスの深々としたうねりとグランカッサの重くかつ自然な響き。オーディオ的ではないナチュラルな楽器の音色と音場再生能力は、いつ聴いても素晴らしいです。生の楽器の感触やコンサートホールの臨場感をよく再現するので、聴いていて気持ちが良いです。これだけの音が出てしまうと下手なコンサートには行かないでもよいのでは?と思ってしまいます。ただ、同じスピーカーとはいえGRFさん宅の完成されたサウンドと比較すると、微小なホールトーンの再現性などにまだ調整の余地があるようにも感じました。部屋が広いだけに、最適な設置点を見つけるのは容易なことではないのでしょうね。

今回は豪華なサロンで美味しいワインやチーズと共に最高級な音響を堪能しましたが、あれだけのサウンドをBGM的に聞き流すのも少々勿体無い感じもしました。試聴会のように色々なCDをじっくりと聴いて、その後改めて談笑タイムという方法もあるかもしれません。録音の良いクラシック、ジャズ、ポピュラーのCDがこのスピーカーでどのように鳴るのか、数十年前の優秀録音盤がどれだけ自然に聞こえるのか、或いは参加者各自が持ち寄った秘蔵音源を紹介するなど...面白そうではないですか?

また、Mさん宅のサウンドも聴かせて頂きましたが、こちらは熱いJazz指向の音作りで、ミュージシャンの魂が伝わってくるような臨場感や音像が林立するような立体感に圧倒されました。ライブハウスを部屋に持ち込んだような異次元の音響空間ですね。勿論、スピーカーのみならず、他の機器の性能や使いこなしの技術のたまものでしょうが、やはり「こういう音を出したい」という熱意が結実しているように思いました。

いつもながら拙い感想で恐縮ですが、素晴らしい会にお呼び頂き有難うございました。

BO

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BOさん 素敵なご感想ありがとうございます。140畳の大空間にゆったりと配置された高級家具に囲まれた豪華な空間をGerman Physiksの音が満たしてきました。気の合う仲間と集い、語り合う時間は何よりも勝ります。参加者お一人お一人の個性が響きあう、大空間になりました。また折をみて再び集いたいですね。

German Physiks 友の会 T.Wさんのご感想

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GRF さま

三拍子揃った会でした。

一つ目は場所です。

横浜のMさん所有の「ル・サロン」です。洗練されたインテリア空間と音響空間としても最良の場であったことは,出席者全員が体験した通りです

二つ目は音です。

GRFさんとPSD大山さんとの共同開発による、試作試聴を二年以上に渡って行い、完成させたTW3ウーファー装置+トロバドール80の響です。TW2から数えると4年もの時を経て開発された力作です。その情熱を生み出した根底には German Physiks のDDDユニットに対する絶対的な信頼性と可能性をお持ちになられたからだと思います。低音が充実すると,喧しい音が無くなり音像が明確になりますね。素晴らしかった!!

三つ目は人です。

参加された方々はオーディオ歴数十年のいわゆる「こだわりの曲者」達ばかりですね・・・失礼!皆さん好みのジャンルは異なりますが、音楽とオーディオには熱い思いをお持ちの方々ばかりですね。GRFさんのブログによく登場されるUNICORNさん、プー博士さん、ベルウッドさんに初めてお会いすることが出来ました。大変
貴重なお話と楽しいひと時を持つことが出来ました。

横浜のMさんのPSD TW2+トロバドール80の音は、私が高校生の時に秋葉原の十字屋で初めて聴いた、GOODMAN AXIOM80の音に感動して以来、久々に感動しました。

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私も日頃愛聴している、パトリシア・バーバーのアルバムの再生音には圧倒されました。歌ってるパトリシアの体温が伝わってくる様な生々しい音でした。マイッター!

ワイン、チーズ、中華料理、これまた三拍子揃っていました。このように素晴らしい三拍子揃った会を企画していただいた、GRFさん、横浜のMさん、ありがとうございました。そしてお疲れさまでした。

藤沢のT.W

T.Wさん、那須に引き続き来ていただきありがとうございました。ユニコーンのオーナーとして参加していただきましたが、MさんのTW2、今回のTW3ともに完成度の高いシステムに仕上がっていたと思います。4階でのパトリシア・バーバーは、会が始まる前に、確認の為聞かせていただきました。ピッタリと仕上がっていて、言う事はありません。4階に上がられたのは、二つのグループに分かれていましたが、前半はCD中心、後半はレコードだったようです。二階と四階ではemmのセパレートから送り出される構成は、同じですが、調整の具合がまったく違います。

4階でのあの音は、最後でしたので、聴いていただきよかったです。次の回は、少人数で、秋葉原のHさん邸で開くつもりです。年末から年明けぐらいを予定しております。そちらも是非お楽しみに!

German Physiks 友の会 Oさんのご感想 「夢のユニコーン」

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今回はこの様な晴れやかな会に参加させて頂き、本当にありがとうございました。そもそも私がこの一角獣のユーザーになるなどとは、1年前には思いもよらないことでした。まさに「夢のユニコーン」でした。

そのはずが、ちょうど1年前となる平成27年10月12日、とうとう我が家の一員として、この夢の一角獣を迎え入れることが出来ました。

その経緯を簡単に、一つだけ書かせて頂くと、さかのぼること1ケ月の平成27年9月のこと、久しぶりにGRF邸にお邪魔した際、いつものごとく和室に鎮座ましますユニコーンを聴き、独り言のように「結局ユニコーンを入手するしかないのか」と思わずつぶやいておりました。

今までかなり多くの回数、この和室でGRF様のユニコーンを聴いてきた訳ですが、なぜかこのタイミングでつぶやいた一言だったのです。

すかさず「諦めて入手しなさい!」と背中を押すGRF様がおりました(笑)

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その後はあれよあれよという間に我が家に鎮座した一角獣。GRF様には多大なご尽力を頂いたことは間違いなく、感謝の思いでいっぱいです。

導入から一年が経ち、感動的な音を奏でてくれているユニコーンをこれからも愛していきたいと思います。

でも、さすがGRF様は現状に留まらず、先に先にと進まれていきます。

私はこの1年、ユニコーンと格闘し、やっとのことでそこそこ鳴り始めた訳ですが、ちょうど同じ時期、パラレルで進んでいた企画が、このTroubadour 80とPSDのTWのコラボ開発でした。ちょくちょくGRF邸にお邪魔して試作機を聴き、そして自宅ではこの一角獣と格闘するそのギャップ(笑)、楽しくも悩ましい日々でした。

当日のTroubadour 80 6 PSD TW3の音は、多くの方々が尽力した結果であり、この素晴らしい音楽を聴かせてくれる機器に、本当に感動しております。

これからも、この「German Physiks友の会」での交流が末永く続きますことを願います。今後ともよろしくお願い致します。

O

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追記

昨日の晩、emmの新しいDACDA2を聞きに、Oさんが来られました。静けさと、最低音の静かな響きに感動、この様な音の再現を目指して、今一度電源部の見直しを図り、少しでも近づけるようにまた、汗をかかれるそうです。楽しみですね。

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部屋の大きさ

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オーディオを趣味するなら、専用でなるべく大きな部屋を確保するのが、大切だと書いたら、Bellwoodさんから反撃が来ました(爆)。勿論、まったく考えなかったとは言いませんが、Bellwoodさんのリヴィングルームは充分大きいですよ。しかし、リヴィングルームであるからには、必然的に制約を受けます。その点バランスがいいのが、Dolonさんのお宅ですね。

一生の趣味になるオーディオでは、長いスパンで計画をして、小さくともオーディオ専用の部屋を確保するのが、一番近道だと思っていますので、若い方(30代後半から50代後半まで)の方々には、希望と夢を大きく持って、オーディオ専用室を持つように頑張って欲しいという思いで書いたのです。ただ専用室も持つと自動的に家庭内別居になりますが、そのあたりのバランスは上手く取ってください(爆)。

勿論、少し前までの椀方さんや、現在も単身赴任中のKYLYNさんなどの例もあります。家族のために、持ちたくとも、ご自分お部屋が持てない時期は必ずあります。私の場合は、生まれた家にずーっと住んできましたから、環境としては大変恵まれていますが、現在の家に立て替える前は、昭和2年に関東大震災から逃れてきて祖父が造った古い家に住んでいました。築後60〜70年の家を家族の成長に合わせて改造してきたのです。六畳の昔の部屋を増築して、オーディオ類を集めて書斎、物置、レコード棚兼用の部屋が持てたのは、下の子が出来た頃でした。小さい頃、その子にドーム型のSPをつぶされたことも何回もありました。幼い子にとって、ドーム型のツイーターは押す対象ですからね。

それでも、居間に置いてあった、カートリッジも何回か壊されました。仕方がありませんね。昔の和室の廊下の部分に置いてあった、JBLのスピーカーやレコードプレーヤーの場所も、やがて子供コーナーになっていきました。仕方がなく、南側に面していた六畳間の壁を取り払い、物干し台を無くして、部屋を延長させたのです。結局その部屋には、10年間も住んでいなく、老朽化した家の改造も限界だったので、神戸の地震を切っ掛けで、建て替えを決意しました。その時、専用部屋を造ろうとした原因は、コンシーケンスを何とかならしてみたいという、欲求からでした。しかし、なかなか上手くいかず、逆に元からあったGRFがSD05で朗朗と鳴り始めたのです。面白いモノです。

しかし、二十年前に、この部屋を造れたおかげで、その後の展開がご覧の通り展開してきたのです。年老いた両親を陽の当たるところに住ませたいために、その頃、ようやく普及しはじめた家庭用エレベーターを導入しました。それがあったから、重いスピーカーを何回も実験に運べたのです。バリアフリーも効きましたね。

その実験を通じて、やはり部屋は大きい方がだ楽だし、専用の部屋なら実験の継続が出来ます。部屋のどこにSPを置くかは、じつは大変な要素なのです。スピーカーを買い換える前に実験をして見るべきだと思います。置く場所と、間隔がとても重要だと気がついてきたのは、ここ数年のことですから、大きな声では言えないのですが・・・。

でも、大きさは14畳から18畳ぐらいが理想的です。それより大きくなると、容積が格段に大きくなり、スピーカーの能率との兼ね合いですが、アンプの能力が限界に来ます。86db前後の低能率のSPを使う場合は、部屋の大きさにも限度があります。また、私の部屋のように微少な響きを再現するために吸音をしている部屋ですと、その影響も大きく出て来ます。しっかりとした建材(本物の材料)をつかった部屋ですと、プー博士の18畳ぐらいが理想的ですね。 反対に 映画館やPA用に開発されたホーン型のプロ機は、能率が100db以上ありますから、小さな部屋では鳴りません。最低でも、30畳以上は必要でしょう。地方の素封家にお生まれでしたら、昔からの部屋のふすまを外して、大空間でならして見て欲しい物です。

これからは、どんどん過疎化が進みます。家は風を通さなくなるとすぐに痛みます。田舎の家を使って、そこに大型の装置を持ち込みすきな音楽を週末に三昧するというのも、理想の一つです。皆さんのご検討をお祈り致します。要するに、フリッカ様との絶え間ない戦いに勝利をするか、反対に見放されるかですね(爆)




kikiさんのご感想 

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UNICORNさんとお別れして、急ぎ足で地下鉄の入口に向かいます。目的の駅には一本で行けます。昼間ということもあって、空いていて座りましたが、話をしているとあっという間に目的の駅に到着。GRFさんから電話が入りました。反対側の道路の端に車の横で電話を耳に当てていた方が見えました。

挨拶もそこそこ、車に乗り込みお宅へ。ワーゲンの車に乗るのは初めてですが、内装の仕上げやデザインは良いですね。ダッシュボードのラインが真っすぐというのは好みです。車内は静かでトルクフルな動きを感じました。がさつな所が全くない上質感を感じます。こういう車を持ちたいものです

最初は、和室のユニコーンからです。部屋を横置きにして、UNICORNも横置きで配置されていました。自分の所と比べると部屋の長手方向は、少し短いようです。本当の寸法は不明ですが、6畳と7畳の差?天井は普通の和室より高い感じで、同じくらい(2500mm)でしょうか。 <部屋の寸法は、3670 x 3000 x 2600Hです。6.7畳になります>

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いよいよ音出しです。リッピングされたデータバンクから、DACにそしてプリ、真空管のパワーを経てUNICORNに。

出てきた音は、一瞬にして音場が成立していることがわかります。いつも聴いている音場に相当近いものがあり、こういう音場を自分以外の装置で聴いたことがありません。自分の考えは間違っていなかったという喜びが湧いてきます。

普通は音場というと拡がりや奥行や高さと言った3D要素ばかりに注目しがちです。つまり音源の定位の部分のみを気にしているのだろうと思いますが、その聴きかたは、木を見て森を見ずですね。

部屋のどこに行っても音色が変化しないというのも全く同じで、DDDユニットの真横に近付いてもその音が支配的にならないも同じでした。とにかく、こちらが取り組んできた「真の音場※」に通じることが多いわけで、音の挙動、特に低音の発生の仕方なども同じです。

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音波への変換装置の方式が異なっても結果が同じものになっていくんですね。少々興奮気味で、そのことをGRFさんに伝えると、「元のソースが同じだから同じになるのが当たり前でしょう」と澄まし顔で返されました。
ほとんどのソースは良い音で収録されている点でも一致していました。

さらに、カンターテドミノで歌手が首を振っているとか移動しているように感じる話をすると、「そうですよ、じっとなんかしてませんし、あれは2回移動してますよ」とあっさり肯定され、「おお、この話が通じるなんて」と益々興奮。凄すぎ?

http://blog.livedoor.jp/kikiqchan/archives/2408420.html

しかし、真の音場歴22年もちょっと仕掛けます。

kiki:「上方向の拡がりと奥の遠さが少し足らない感じがします」

GRF:「そうですね、この部屋では2階席から見下ろす感じで仕上げているからなんですよ、後で聴くもう一つの部屋ではその差がわかりますよ」

確かに、2階席からだと角度がついて奥の長さが短くなるし、上に放射された音も、それほど高くまでは行かないので、空間の形状としてはほぼ納得です。ここ数年は、調整時に生成された空間の形に歪がないかどうかという聴きかたをしています。

音場を成立させた者同士しか語れない会話を挟みながら、数曲聴いた後CD34に切り替えます。外装はそのままでも、中身は相当手が入っているとのことです。ムンド?のDACから変わったからなのか、リッピングとの差なのか音場は変わりませんが、少し変化がありました。

しばらくして、GRFさんが「あっ、いかんいかん。何かおかしいと思ったら、ケーブルを間違えてた」と中断してCDプレーヤーからのケーブルの取り変え作業が始まりました。

作業が終って、再開。

おっ、変わった。なんと表現すれば良いかと考えて出てきたのが、

kiki:「さっきまでのは、かなり湿度が高い部屋で聴いていた感じなのが、湿度が下がってクリアになったような変化を感じます」

GRF:「なかなか面白い例えですね。そういう表現は初めて聞きました。そう、これが本来の音でした」

CDでも数曲聴いたところで、こちらの到着が遅くなった分予定されていたプログラムが変更となり、もう一部屋での試聴に駒を進めることに。

その前に、お茶とお菓子でブレイク。その間、GRFさんから数々の興味深い話を聞くことができました。テープの話題になった時は思わず身を乗り出しましたが、今日はそこがメインではないので静かに聞いていました。
またアナログでは音場が成立しないという考えも同じで、こちらのblogにもその手の記事をいくつか載せています。ただしその記事を捜すのに苦労していますが。

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さあ、メインルームに移動してきました。入るなり おー、趣味でオーディオをやっています、という方々にふさわしい広さと装置です。あこがれですね、こういう部屋を持っていたらゴルフにあまり熱が入っていなかったかもしれません。ドアノブも捻って押しつけるアビテックスと同じタイプの遮音ドアです。

さて、DDDユニットがスタックになって、ウーファーも2発入りのエンクロージャーの角を処理した箱の上にセッティングされています。もうその景色だけでマニアは羨望まちがいなしです。

送り出しは、emmのSACDトランスポートから、同じく emmのDAC、ボリュームだけのプリと思われる装置から真空管アンプへと、先ほどとは上流部が大きく異なります。

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始めに流れてきた音は、先ほどと鮮度と解像度が一桁違います。先ほどまでの音を映像で例えて2Kハイビジョンだとすると、ここでの音は4Kの密度と細やかさです。細やかさが増すと、粒が小さくなって音の角が取れてキツさがさらに減りますので、そういう音に慣れていない人は音の刺激が減るため、ハイ落ちになったとか力がなくなったとかの間違った判断をしがちです。30年もののウィスキーと12年ものとの舌にくる刺激となめらかさの違いでしょうか。アルコールを飲んだ感が欲しい人は、12年ものでないと物足りないでしょう。求めるものの違いです。

そして音場ですが、空間の大きさ、奥の遠さと高さにやはり差があります。

一番大きな違いは、低音ですね。すーと難なく下まで伸びていて余裕があるので、途中に高域アパーチャーのような補正を低域に施して、一見、いや一聴伸びているようにした低音とは違いますね。これも刺激が少ないので、オーディオの音が好きな方には物足りないと自分達の聴き慣れた醜い低音の方が良いと指摘しそうです。

排気量5Lのエンジンが音もなく楽々と加速するのに対して、2Lの過給機付きの加速の方が速さを感じると主張するようなもので、測定すると5Lの方が本当は速いんですが、余計な刺激が欲しいんですね。というような5Lの低音です。

音場に無頓着な方でも、その音色だけで圧倒的な評価を得ることでしょう。しかし不思議なのが、音場がない低音と音場がある低音では、まるで空気の動きというか発生の仕方や放射の仕方が違うし音色もかなり違うものなのに、その低音の差に気付く人は少ないのです。我々からすると、どう聴いているのか?と逆に問いたくなるほどです。今言っている低音とは、高調波を含んだごく一般の楽器から出る低音なので、高調波がその定位を決定してくれます。ある意味、その楽器の音の位置はその高調波が決めているだけで、基本波成分などは、どこで鳴っていても高調波に支配されるということです。

実際、パイプオルガンの正弦波に近いような音の時は位置の特定ができないというか、部屋全体を揺るがし漂っている感じになります。これは生の音でもそうで、低い音は耳への位相差やレベル差が少ないので方向が特定できないのと同じ、つまり生音と同じ挙動をしているということです。

GRFさんのセットするままに数曲の演奏を聴かせていただきました。後半に例のカンターテドミノの9曲目がかかりました。これが正解の音場ですよ、というものでした。前述した最低域の限界から生じる音色の差はあるものの、音場としてはいつも聴いている音場と同じです。これまで全く接点もない、情報交換もない状況で、それぞれが信じた音場同士が、まるで答え合わせをしているようでした。これもGRFさんに言わせるときっと、「そりゃぁ、CDに入っている音が同じだから、そうなるでしょう」と。

しかし敢えて厳密に言うと空間の左右への拡がりがある左右の位置から割と早く減衰し始めるようで、前後に比べて音空間が、卵の長手方向を前後に配置した比率に感じました。これは耳の位置をトラポが置かれた付近まで乗りだすとその減衰カーブが緩やかになり球形になるので、その位置で聴ける空間を味わっていました。ソファーに座った場合は、耳の高さを上げることで同様に変化するようです。またセンターではなく、少し斜めの位置で聴いても、拡がりが球状になります。このような変化は家でも生じていますが、生成される空間の大きさが変化の度合いと関係していそうです。

京都人さんの新幹線の時間も迫ってきたので、こちらのディスクを掛けていただくことになりました。

いつもの西本智美の「ニューイヤーコンサート2004~ロシアより愛をこめて」の「1812年」とウィーン少年合唱団 / クリスマス・アルバムからマリアの御子です。このアルバムはライブということもあって、音場が巧く収録されています。やはり低音の表現以外は、ほぼ同じです。おもしろいのが客席の位置が違いが出ます。家での位置はホールの前後で真ん中付近に設定してありますが、このソファーの位置では後方寄りになります。ラックの前、ちょうどパワーアンプ付近で聴くと、同じになるはずですが、アンプの上に座るわけにはいきません(笑)

ウィーン少年合唱団も全く同様の音場なのと、これは音場とは関係ありませんが、声のサ行がスッと抜けるかどうか、も重要な評価ポイントですが、すばらしい結果でした。カンターテの8曲目もチェックにはもってこいです。このサ行の挙動は、アンプの良し悪しで決まることが分かっています。アナログでは、トレースの問題や複雑なEQも加わるので、大変難しい再生音です。

持参したCDで音場の答え合わせが終わり、今度は京都人さんのCDが掛かります。

いつもの音質の良いCDが、さらに磨きが掛って聴こえてきます。今日掛けた内の2枚は自分も持っているので、ここでしっかりと音を記憶しておくことにしました。この音の感想は京都人さんの日記に委ねることにしましょう。

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最後に、正面に配置されているデコラを鳴らすことになりました。盤はフランク永井。いやぁ、声の密度が凄いもので、広帯域化させた現代の録音で、この音が出せるのでしょうか?生は聴いたことがありませんが、この声は、マイクが拾った音そのものですね。

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Nagraのデッキにも非常に興味を抱きましたが、今回は見るだけ。

やはり、遅刻してしまったのが影響してしまいました。バタバタとお宅を後にし、駅まで送っていただき、御礼もそこそこで駅に早足で向かいました。

GRFさん、大変ありがとうございました。

そして、いつ来ていただいても問題がないように調律に励むことにします。気温、湿度が大きく変化する季節ですので、夏の調律のままというわけにはいかないですね。

kiki

週末は予定が満杯で

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八月のお盆から、土曜日の予定が詰まっていて、ほとんど休みが取れない状態が続いています。ブラック企業並みのスケジュールで、ほとんど休み無しなのに気がつきました。もっとも人から強制されているわけではなく、みずから入れたスケジュールですから、致し方ないのですが、きょうの午後も羽田空港の長い廊下を歩いていて、毎週の様に歩かされているのに気がつきました。

予定表を振り返ってみると、五月から土曜日は、私用のオーディオと仕事が半々ぐらいだ入っていました。のんびり出来た五月の連休のあとは、紀尾井の演奏会、エレーヌ・グリモー、ホワイトアスパラの会、最後の那須の例会、HYさんと椀方さんは楽しかったです。六月は、水戸の演奏会へ行きましたが、いよいよTroubadourとTW3の本番品が出来たので、毎週の様に、秋葉原のHさん邸へ出かけました。この三週続けての訪問は楽しかったですね。同じ装置を使うと、やはり同じ音がでると言う事が証明出来ました。

7月に入っても、毎週の様に予定があり、新盆の後は、松本へB77を最終週は、高崎からB-62を引き取りに来られました。お二方とも、テープマニアで、ディープな関係が続きます。本ブログを通じて、テープファンに会えました。皆さん、半端ではない方ばかりで、嬉しいですね。またAionさんも来られました。八月はお盆時は予定をあまり入れなかったので、比較的楽な週末でしたが、後半はお盆や仕事関係の式典がつづき、エビネンコさんの来宅と翌週の有楽町のショーになると、いつのまにか九月は終わっていました。

今月も、アムステルダムや横浜の友の会を済ませると、10月は後一週しか残っていません。土曜日にプライベートの約束を入れるので、休息に使えるのは、月に一回あるか無いかです。二十代みたいなスケジュールで時間だけがどんどん過ぎていきます。歳を考えるとブレーキを掛ける必要はあるのですが、こうして走り回っているのが性分なのでしょうね。

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羽田を利用したのが、16回になっていました。この分だと月平均二回の使用になります。今週もまた利用します。それでも今年は、5万マイルには達しませんね。毎年、5万マイル乗るには、椀方さんみたく毎週の様に乗っていないとダメなのでしょう。羽田に戻ってきてから、出口付近の売店で、お弁当を買って帰ります。いつもは、焼売弁当が多いのですが、今回は森のイカめしが残っていました。大好物です。





京都人さんのご感想

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UNICORNさんのおもてなしに気分を良くして、気がついたら随分時間が過ぎており、慌てて次の目的地であるGRFさん宅に向かうことになりました。丁度昼の食事時と重なったためどのレストランも時間待ちのお客が並んでいます。やっとの思いで3人が丁度座れる店を見つけました。UNICORNさんの今までの歩みなどについていろいろ伺いながら楽しく過ごさせて頂きました。

電車はGRFさんの最寄の駅まで直通列車があり、乗り換えなしで行けるのは便利ですね。細かなことはkiki氏が書いていますので、省略していきなりUNICORNの部屋へ。

セッティング自体はUNICORNさん宅と似た感じで、後方の壁に近接して横向きに置かれています。

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前述したようにUNICORNは椀方さん宅、UNICORNさん宅で聴いていますので、ある程度DDDユニットを入れたバックロードホーンの利点、欠点は理解していたつもりでした。

ところが・・・

静かに鳴り始めたオーケストラの低弦の響きは、私の先入観をあざ笑うように部屋全体を包み込んで癖らしい部分を全く感じさせません。低域の伸びも40Hzくらいはお茶の子、聴きようによっては30Hzあたりまでのレスポンスを感じます。

特筆すべきなのはその質感です。

決して重くなることなく軽やかにさわやかな風が静かに吹いてくるような超低域。今まで多くのシステムを聴かせてもらってきましたが、箱のない平面型スピーカー以外のものではほとんどが箱の中から押し出してくるような質量感を伴うものであったと思います。

ESLという別のスタンダードをお持ちのGRFさんはUNICORNから、かくも自然な質感の低音を引き出されているのはさすがと感服しないではいられませんでした。

「音場のことは別システムに任せることにしてUNICORNは音色中心で行くことにしたのです。」と仰っていましたが、空間表現についても狭い部屋という制約の中でかなりのものを引き出されていたと思います。

音色については言うまでもなくDDDユニットならではのストレス感のない自然な質感でさまざまな楽器を描いてきます。

同席したkiki氏もこと音像音場、低域の反応などについては人一倍うるさいのですが、「他人のシステムでここまで実現しているのは初めて聴いた」とGRFさんと会話が弾んでいます。

私とkiki氏とは頻回に連絡を取り合ったりお互いの音を聴きあったりして良く知っている関係ですが、それ以外の方で共通の話が出来る人にはほとんど出会ったことがありませんでした。我々が求めているものを他人に話したりしてもほとんど理解されることがなく、多くの誤解と中傷を受けてオーディオ界における極少数派であることを思い知らされてきたわけです。

以前GRFさんのブログを読んだときに「関東にもひょっとすると同じような世界を求めてやっておられる方がいるようだ」と感じていつか機会があれば会って話をしてみたいと思っていました。

先日GRFさんに初めてお目にかかることができ、私の仕事場で実際に音を聴いていただいていろいろ話をする中で、お互いに求めている世界が同じ方向であることを確認できました。次はGRFさんの音を体験してみたいと思っていましたが、今回の訪問で実現でき実際にその音が全てを語っていました。

しかしながら、これはほんの序の口であったのです。

GRFさんが鳴らされたUNICORNを聴かせていただいて、私やkiki氏が求めている方向と同じようなものを追求されていることが確認でき、これだけでも十分満足できたようなものでしたが、 GRFさんの求めている音世界の真の姿を知るために、本丸に移動することになりました。

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本丸であるGRFさんの広いリスニングルームについては、ブログなどの写真で何度も見ていましたので初めてという感じがあまりしませんでした。 一通り、ラインアップを眺めた後、いよいよサブウーファを追加されたDDDユニットのスタックシステムの音のお披露目です。

オーケストラが静かに鳴り始めましたが、これは正しくUNICORNの部屋で鳴っていた低域のさらなる発展形ではありませんか。多くのサブウーファシステムで往々にして陥る重く鈍い低域ではなく、部屋全体を柔らかく軽く揺さぶるように低域の波が漂っています。

UNICORNあるいは私のシステムでは超低域は倍音系列を正確に出すことで脳で基音を感じるというやり方で出しておりますが、ここでは実音で出ています。

多くの場合、超低域を実音で出してくると部屋の定在波の影響を受けて低域特性が乱れがちになります。その点、脳内で基音を感じるという手法は定在波の影響を受けないことからある意味楽な行きかたかも知れません。

ところがGRFさんが次々にかけられるソフトは音楽の再生において超低音を実音として鳴らすことの意味を我々に無言で語られているようで、ホールに漂う超低域の揺らぎを実音として加えた再生音が演奏会場であるホールへのリアルなワープをいかに容易にするかということを改めて知らされたひとときでした。

「私は低音マニアだから」と仰るGRFさんが永年にわたって追求されてきた成果を体験させていただき、我がシステムで長らく封印していた実音としての超低域の付加への挑戦の意欲が再び涌いてきた思いです。

2016年10月27日 21:32

京都人さん、今回はkikiさんとご一緒に、来宅いただきましてありがとうございました。同じ音を追求されている『同士』なので、時間があっという間に来てしまいました。また次回も是非お寄りください。あの最低域のリアリティが出ると、オーディオの音から実音の領域に入れるようです。今回はお聞かせする時間がなかったのですが、スタジオ録音のヴォーカルやジャズでも、極めてリアリティのある実物大の音がします。マルチウェイの音質追求だけではなく、音場が出てくると、エネルギーの損失が一番小さなところなので、ダイナミックレンジが広がり、実在感あふれる音になります。

様々なアクセサリーが世の中に出回っていますが、そのほとんどが、音場を出すだけでいらなくなるのではと、オーディオ業界の方には申し訳ないのですが、密かに思っています。最も、人それぞれで求めるものは違うから、楽しければいっこうにかまわないのですが、50年以上オーディオに関わってきて、ようやく、そのあたりががわかりかけてきたところなのです。山登りの目的の一つは、頂上に立ってすばらしい景色を眺める事にありますが、その時点へバスで行ったのと、つらいけど自分の足で上ったのでは、喜びが違います。五里霧中の中でも、自分の足で上ったのは、やはり達成感が違いますね。

丁寧なご感想をありがとうございました。また、遊びに行かせてください。

German Physiks 友の会 Bellwoodさんのご感想

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GRFさん

御礼が大変遅くなってしまいましたが、先だっては豪華で楽しい会にお誘いいただき、ほんとうにありがとうございました。

ジャーマンもSD05も所有していない私があのような晴れやかな会に参加することはいささかはばかられ、気後れするところもございましたが、参加してみればほとんどの方は何らかのご縁でいままでもお付き合いさせてきたお顔ばかり。皆さんのオーディオに注ぐ熱い情熱と、心から音楽を楽しむ心、仲間とそういう喜びを分かち合う楽しさは共通だとの思いを強くいたしました。

サロンの空間も素晴らしく、また、供されたワインのボトルひとつひとつもなかなか普段は接することのない選び抜かれた逸品であることが伝わります。中華街での食事も楽しいひとときで、円卓を囲んでのオーディオ談義は360°の全指向性でまるでジャーマンのDDDユニットのように豊かな会話が楽しめました。このような至れり尽くせりの場をご準備いただいた横浜のMさんに大変感謝申し上げます。

これも、GRFさんにお付き合いさせていただいた果報かとあらためて感慨深いものがあります。TW3+トロバドール80も、その構想段階からお付き合いさせていただき、大山さんの工房でのプロトタイプ試聴から始まり、いくつかの試作を逐一試聴させていただき、最後の究極の完成まで見届けてきました。それだけに、当日、会場ではいの一番に「まだ、焦点があってないのでは?」などとさっそく生意気なことを申し上げてしまいました。

それもこれもあのシステムの究極の音を体験し身をもって知っているからで、また、そのことはあらためてスピーカーセッティングの大変さと奥深さを体感することにもなりました。実際、その日に製作間もない新品の機器をあの大きなスペースに運び入れ時間に追われ、周囲の騒がしさのなかで調整するのはそう簡単なことはなかったでしょうね。OさんによればUNICORNの内部配線材のリールから切り出し、それをターミナル処理をするため前日は徹夜同然だったとか。パーティが終わり皆さんが帰られた後、再び夜を徹して大山さんとセッティングを詰められたとか。そのことが、セッティングの奥深さとGRFさんの執念を物語っていると思います。

一方、横浜のMさんのダブル2重連のTW2+トロバドール80とはほぼ2年ぶりの再会でしたが大変な熟成を遂げられていました。この巨大なPA用ユニットの直列2重連というダブルウーファを50WのSD05がドライブするという意外さは相変わらずですが、トロバドール80とクレルの組み合わせはより熟成を高めたという印象です。UNICORNさんが何かクラシックをとリクエストしたのですが、ちょっとためらった横浜のMさんがかけたのは2年前と同じエヴァ・キャシディ。あの時は、もちろんそれこそまだ一夜漬けの段階で、しかも少しクラシック寄りのチューニングで中途半端な思いをされていたのでしょう。そういうMさんの強いこだわりが、ためらいの一瞬からこちらにも伝わります。

物量を投じ財を尽くした強大なハイエンドの音というのは、時として聴くものを威圧し、ふと自分のシステムの貧相な現実を思い知ってかえってオーディオ熱が萎えてしまうものですが、横浜のMさんのサウンドはまったく逆でした。かかったLPレコードは、「枯葉(Autumn Leaves)」。針を上げるとMさんはぽつりと「キャシディは、このライブのあとまもなく亡くなっているんです」とひと言。私は、翌日、自分の家でちっぽけなプラスチックの円盤をくり返し回して何度も泣きました。Mさんのサウンドは、強烈な心理的残像のようなものを私の心のなかに刻み込んでいて、その湧き出るような力の助けがあって音楽の感動を何度でもよみがえらせてくれるのです。

Since you went away the days grow long
And soon I'll hear old winter's song
But I miss you most of all my darling
When autumn leaves start to fall

でも会いたい、くるおしいほどにあなたに会いたい
枯葉が舞い落ちるいま…

エヴァは自分の余命がいくばくもないことを知っていたのでしょう。いままで生きてきた全世界を慈しみ惜しみながら、自分の生命が枯葉のように一枚、一枚、はぎ取られるような心の痛みを感じていたに違いありません。エヴァの命は、懐かしい冬の歌を再び聴くことはできませんでした。“start to fall”の最後の一節に来るとどうしても涙が止まらないのです。

横浜のMさんとは、私にとって懸案のパラゴンを聴かせていただく機会をお願いしました。けれどもあのTW3+トロバドール80の3号機がこちらに移されて、いま、チューニングの真最中だそうですね。これではまた当分パラゴンはお預けになりそうですが、大広間ではなくてあのリビング風の部屋で鳴るTW3+トロバドールも聴いてみたいと思います。

最後に、重ねて御礼申し上げます。これからもどうかお付き合いいただき、オーディオと音楽の喜びのおすそ分けをいただければと存じます。横浜のMさんにもどうか同じようによろしくお伝え下さい。

ベルウッド 拝

kikiさんの記事 音の3Dについて

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kikiさんのブログから、3Dに着いて書かれた貴重な記事を転載致します。この中に3Dサウンドを再現するときの基本的なことが書かれてあります。

* * * * * * * * * * * * * * * * * *

映像の3Dには、解像度と安定性が必要で、それ以外にも、ピントや見方などの問題が未解決ということが見えてきました。では、音の3D化についてはどうでしょうか。

映像では、左右の視線の違いによる差分を利用していましたが、音も同じように左右の耳に入る音の差を利用しています。ということは、音の世界でも3Dに必要な条件は、映像と同じようなことが言えるはずです。

喜びが感じられるレベルに至ったのは、映像がハイビジョンになったのと同じく、音の3D化は、CD(非圧縮デジタル)になってからだと考えます。

それまでのアナログソース時代では、安定性や分解能、周波数特性、歪みなどの点で、3D化を実現するのが非常に困難でした。アナログもいろいろと改善が進む中、それらの問題が解決レベルに達する前に、先にデジタルが登場してしまったわけです。

特に安定性では、LPやテープのレベル変動やドロップアウト、変調ノイズ、SN などの性能は、聴いていても分からない程度のものでも、オシロで見ると悲しいものがあります。その点、アナログでの一番安定した伝達方式はFM方式と言えるでしょう。もし、FM方式のレコーダーが登場していれば、また様子が変わったかもしれませんが、高周波記録が可能になったVTRが先行し、それならと、PCMプロセッサーが先に出来てしまいました。

VTRでは、FM記録を後に取り入れましたが、同時に映像を見るため、音への意識率が低いという前提がありました。先に出来上がっていたフォーマットの隙間を利用するしかなく、デビエーションの制約から、Dレンジが取れず、NRを併用した規格となったことや、映像では問題にならない、Vブランキング期間の信号の繋ぎ目によるスイッチングノイズなどもあって、単独ではハイファイ用としてオーディオでの地位を築くことができませんでした。

とはいうものの、もし、画がなくて音専用の、より高音質なフォーマットが出来て実用化され、スイッチングも3ヘッド化することで、オーバーラップ部を設けてホールドなしの切り替え問題も解決させ、FM方式が故の回転ヘッドのジッターの影響も、復調信号に聞こえない周波数を重畳させて記録し、その周波数にロックするように回転ヘッドをいびつに回すサーボによって解決させたとしても、PCMのデジタル方式よりも有利な点を見つけるのは、困難です。

その後間もなくして、CD が登場。後にようやく本当のハイファイレコーダーとして DAT が登場しましたが、コンスーマーでは、CD でディスクのアクセス性に慣れたことで、音質面で優れているテープよりも、便利な圧縮オーディオの MD に傾きました。しかしそれも i-Pod の登場で追いやられてしまった感じです。無線で全てオンデマンドの時代が来ると、ストレージという行為そのものがなくなってしまいそうです。※

しかし、CD が登場しただけでは、3D 化が容易になったわけではないと考えています。その要因の一つがアンプの進化です。

CD が登場した頃は、アンプ群の Dynamic range が十分だったというわけではありませんでした。当時は当然、CD 用の入力端子がなく、TAPE か AUX に入れるしかありませんでした。それらの端子に接続されるソース器機の出力レベルやSNを考えると、入力端子として、許容入力レベルや ダイナミックレンジは、想定外の CD には、対応できていませんでした。

DAC の性能も下側の ダイナミックレンジが今ほどとれなかったために、上側を上げて確保せざるを得ず、フルスケールで 2Vrms などとバカでかいレベルになってしまったのですね。とはいえ、CD の普及で、CD PLAYER 自体の性能も上がってきましたし、それに連れてアンプの性能も上がって、良い相乗効果があったと思います。

その中でもやはり、SN の向上ということがポイントで、映像でいうところの解像度に相当すると考えられます。もちろん周波数特性も関係しますが、20kHzを云々言う以前に、まずこれを改善することの方が、細かな分解能に繋がると感じているからです。

もう一つは、スピーカです。アナログソースではネットワークを含めた位相管理が曖昧でも、ほとんど「音色」という項目のみを重視していた感があります。恐らくほとんどの方が経験していると思われるのが、アナログソースの時に完成していた音が、CD を繋ぐと上手く鳴らなかった、という問題です。ところが、今度は CD を中心に音をまとめていったら、アナログが以前よりも上手く鳴るようになったということです。CD という精度の高いソースが、アンプやスピーカの周波数特性だけでなく、位相や時間軸を考慮して正しい方向になってきたからではないかと考えています。

さて、音の 3D の話に戻りますと、映像の世界では、3D 化した時の一番の問題はピントだと、そしてそれも映像処理の進化形となるコンピュテーションンフォトグラフィが、その解決をしていくだろうと述べました。しかし見る時のピント問題が未解決です。複数人の視聴者に対しては更に困難なことです。

音の世界では、マイクロフォンは、どの距離の音を録るという概念はなく、波動情報を取り込むという、すでに映像のコンピュテーションンフォトグラフィ的な手法が取られていたというわけです。そして、再生に対しても準備が整っていたとも言えるでしょう。

そして CD の登場で 3D に必要な安定した信号が得られるようになりました。安定した信号とは、レベル変動、ドロップアウト、位相変化、などは前述した通りですが、何よりも左右の音の差がほとんどないということです。

左右の合成で作る 3D は、この要素が重要なのです。左右の特性が揃わない時の状態は、次の例で簡単に体験できます。立体写真で、片方の目だけ、老眼鏡や近視の眼鏡を挿入します。この時、あまりに度が強いと 3D が成立しないので、なんとか頑張って 3D が見える程度のものを用います。そして注視し、一度 3D が成立したとしても、少しでも見る位置をずらすと、眼鏡を挿入しない時に比べて、簡単に立体が崩れてしまいます。実に不安定ですし、そもそも成立させるのも一苦労です。

アナログ時代は、音色的には完成していたようでも、3D 生成という厳しい見方をすると、実はこうゆう状態だったのです。

しかし、CD だからと言っても、プレーヤによっては 3D が成立しにくいものもあります。左右の特性がズレているというものはないにしろ、何か要因がありそうです。それともう存在していないと思いますが、初期の DAC を時間分割で左右スイッチングして使用しているものなどは、論外ですが。

さて、条件が整っていた CD プレーヤーの出力信号から、ある時、それまでに経験したことが無かった不思議な音の片鱗を感じました。それは、それは、音が遠くから飛んでくるのと、周りに放射し拡がっていくのがわかるもので、コンサートホールで聴いた感じに近い音の挙動でした。特に遠くから音が来る感じは立体を感じやすく、ゾクッとする程の感動がありました。

左右の音源を巧く再生することで、 3D 生成の可能性に気づいたのは、この経験がきっかけでした。

もっと良い位置があるのではないかと、スピーカを少し動かすと、先ほどまでのゾクッとしたものが崩れてしまい、普通の音になってしまいました。特に元の位置を記していたわけではないので、元の位置がわかりません。しかし、数センチしか動かしていません。仕方なく少し動かしては聴いて判断、という作業をしつこく繰り返しているうちに、偶然ですが、ゾクッに近いものが得られました。恐らくこの付近が、元の位置だと考え、今度は、スピーカの位置をメモる様にしたのです。これで、このレベルまでは復元可能になると思ったわけです。そして、また作業にかかったのですが、一向に改善されません。リセットのつもりで、先ほどメモった位置に戻してみました。ところが、同じ位置に戻したはずなのに、ゾクッとする感覚は、メモッた時に感じたものより薄いものでした。明らかに違うのです。

再現性が乏しいのは、ひょっとして位置精度が出ていないのではないかと思い始めました。それと、当時は、ESLしかなかったので、それで実験していたわけですが、3点支持のESLは、足の位置が同じでも振動板のあおり角は、床の平面度の影響を受けてしまいます。それらを考慮して、精度の出る方法と動かす量を数ミリ程度に抑えながら、検討を再開しました。さらに、ミリ単位の位置情報と音の関係をメモし、パソコンにデータとして蓄積していきました。

この手法を取り入れてから、ゾクッとする感覚がする位置も、地道な検討を重ねることでようやく見つけることができ、その位置を中心に発展させていったわけです。

そして、1994年からスタートさせて検討した膨大なデータから、位置と音の傾向の相関関係を掴んでいき、約3年間掛かって満足できる3Dレベル、それは、どの音にもフォーカスが合うということや、どの音源もプライオリティーのないノンスポットライト再生や、どの試聴位置からも音像が成立する「真の音場」を完成させたのです。

もちろん、その後もその完成度を高めるためには、ソース信号を極限まで引き出す性能の必要性を感じ、「新次元プリ」は、その厳しい判定方法の中で生まれました。さらにスピーカの挙動「上り」「下り」をより正確にすることも重要な要素であることに気付き、純A級パワーアンプのブリッジ構成を取り入れて進化させてきました。

音色は、音場を成立するためには、ソース信号に正確な相似形が要求されるため、音場が進化するに伴い、音色の改善も得られます。しかも、音場成立は好みで判定するものではないことから、客観的な判定ができ、それが音色だけで判定する方法と、決定的に異なるところです。

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このkikiさんの記事は、私とまったく同じ事をより理論的に述べられております。従来の好きな『音色』に頼るオーディオではなく、正確な音場の再現を確立する方が、好きな音にちかずく最短距離だと思うからです。SPの位置が正しく合っていないと、相互干渉で、音が強調されたり、打ち消されたりしてしまいます。その為に、音色を調整する、あらゆる種類のアクセサリーの市場がオーディオに出現したのです。アンプやSPより高いケーブルなどがその代表例です。オーディオは趣味の世界ですから、究極は好きか嫌いかです。だからといって、機器自身より高いアクセサリーに囲まれなければ良い音にならないというのは、行きすぎだと思っています。

どの様なオーディオ装置であれ、正しい再生させすれば、元の音場が再現されて、素晴らしい音の世界が拡がるのです。どこかのコマーシャルにあった、美しい音はより美しく、それなりの音も、正しく調整されれば美しく再現されるのです。私が現有している装置は、GRF、Decola、Troubadour80+TW3、Unicorn Original、PSD T4,Consequence、ESL57,Hartley、とまだ沢山ありますが、DecolaとHartleyを例外として、他のSPは部屋を暗くして聞いたら何が鳴っているか解らないでしょう。音場がでると同じ音になります。HiFiだと自負しているのですが、だったら整理しろ!という声も聞こえてきます(爆)。



German Physiks 友の会 横浜のvafanさんのご感想

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15日は横浜でGerman Physiks友の会に参加してきました。この日は見事な秋晴れで山下公園もご覧の感じです。会場は、GRFさんのブログにも時々登場する横浜のMさんが開いているワインスクール「ル・サロン」です。場所が場所だけに、やや緊張気味に会場入りしました。それでも知った面々を見つけると、ホッとします。taoさんとK&Kさんが以前交流されていたのを知っていましたが、お二人の再会に接して、あらためてこの世界の狭さも感じました。私自身はGerman Physiksのユーザーではありませんが、美味しいワイン、中華料理、そして極まったサウンドと共に、秋の横浜の1日を楽しませていただきました。

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会場にセットされたトロバドール80+TW3です。昨年末にGRFさん宅を訪問した際は、まだ試作段階でしたが、漸く完成品の音を聴くことができました。この日はemmの最新DACとSD05の組み合わせでした。あまりに広大な空間、石の床、限られたセッティング時間とハンデも多かったと思いますが、広い音場表現と緻密な音を聴いて、GRFさんの目指してこられた頂を(下からですが)眺めさせていただきました。スパークリングワインでの乾杯後、会長さんよりGerman Physiks導入のいきさつのお話がありました。何事も想いが出発点であることを再認識しました。

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第一部の途中、入れ替え制で横浜のMさんのお部屋へ。初めて入る気がしないのは、GRFさんのブログのお蔭です。こちらはトロバドール80+TW2の組み合わせになります。46cmウーハーの迫力もさることながら、本体の造形美、部屋やパラゴンとのマッチングに溜息がでます。GRFさんの目指す方向から一転、お部屋がジャズクラブへワープしたような熱いサウンドです。SPが部屋の前方に置かれているという点では共通ですが、音が前に出て部屋を満たします。演奏家の魂が感じられる音・・・Mさんの目標だそうです。この日、二つのめの頂をやはり下から眺めることになりました。

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第2部は中華街の重慶飯店、別館でした。ル・サロンからの移動は、酔いも加わって、いい気分での散歩となりました。氷川丸のライトアップも奇麗です。2部は円卓を囲んでの中華スタイルでした。お隣の大山さんとT3製作話、デジタルコンパクトカセット(GRFさんとのきっかけ)などの話をさせていただきました。

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正式には第2部まででしたが、再びル・サロンに戻ってワインをいただきました。であれば、紹興酒を控えておけばよかったです(笑)。トロバドール80+TW3、夜のよりエレガントな雰囲気にもマッチしています。小1時間ほど歓談して、BOさんと一緒にお暇しました。

横浜のvafan

和室のユニコーンの音は

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九月に京都人さんのお宅を訪問して、小型SPで見事な3Dサウンドを聞いて感銘を受けました。通常のステレオでのホログラフを追求するという目標に間違いはなかったと安堵をしたことを覚えています。一方で、その音を出すには、通常の調整ではなく、極めて厳密な音合わせをしなければならない事も、良くわかりました。

その帰り道、「暮れゆく南アルプスを眺めながら、今日の経験を踏まえて和室の音の改革を考えていました。GRFの部屋の音と同じ方向で進むのは、勿体ないと思ったからです。それならば、UNICORNさんの得意分野で真っ向勝負です(爆)。」

ユニコーンさんは、私と同じ六畳間を使って、ユニコーンを鳴らされています。お聴きに鳴る分野は、ジャズの生演奏でのかぶり付きの音の再現を目指しております。ソースは、こだわりのアナログレコードです。ヴィンテージのSPU-GTEを使用した、アナログの力強く、熱い音をチタンのユニコーンから再現されています。

最初に訪問したときの驚きは、今も変わっていません。お使いのCDプレーヤーは、philipsのメカを使ったB&0の9000型です。PHILIPS特有の暖かい音色ですが、いまのCDプレーヤーの水準から行くと、精緻な音を追求するタイプではありません。音楽的雰囲気という感じですね。その意味で、アナログのカートリッジSPU-GTEに音色で負けているようです。

UNICORNさんのユニコーンは、音楽性で勝負しているのです。迫真の音色を求めてユニコーンに至りました。チタンの振動板のホーン型にも負けないダイナミクスを最大限活かされているのです。アナログレコードをソースにされている以上はそれがベストの選択です。  

ただ、私の願いとしては、一度音場が再生出来る精度の高いCDプレーヤーを持ち込み、SP間の間隔だけピッタリと合わせて貰えたらな〜と思っています。CDで音場がでてくると、音の一体感が出ます。最低域が伸びて音の圧迫感がありません。最大の違いは、チタンのユニット自身から音が出てこなくなります。部屋全体が鳴るからです。しかし、クラシックではそうなりますが、マルチモノ録音のJAZZでは、ますます迫力がでるでしょう。ユニットからも盛大に音はでて、SPでの損失が少なくなりますから、アンプのダイナミクスも拡大して楽々と音が鳴ります。

それから、UNICORNさんの経験を活かした、微調整を再度されると音が変わるだろうと思っています。これは私の勝手な妄想ですが、、、

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和室のユニコーンの後ろに座布団を入れて、後方の響きを吸収する方向の実験を行いました。Bellwoodさんのご指摘の実験です。360度放射のDDDユニットをあえて、方向性を持たせるという試みです。音は変わります。低い方の音が拡大されます。大太鼓やコントラバスの響きが、深くなりました。二次元的なサウンドでは顕著な効果が見られます。エネルギーが集中した感じです。3D的なひろがりは薄くなりますが、冒頭で述べた「UNICORNさんの得意分野」的な音では面白いですね。

隣の部屋ではホログラフィックの再現を目指す、ドン・キホーテ的な挑戦中ですが、実際にいろいろなソースを楽しむ和室のユニコーンは、ひそかにUNICORNさんの音を凌駕するような音に挑戦中です。SPU-AもJensenのトランスも、オルトフォンのアームも、勿論、トーレンスのプレーヤーもあります。絶縁度の高い、音の良いマランツ7も準備中です。UNICORNさん、首を洗って待っててください(爆)

2016.10.29記
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