先日、マスターテープの38cmでの1対1のダビングと、DSD5.6MHzファイルへの変換を行いました。5.6MHzへのダビングも、12分で1Gも必要とする贅沢な仕様ですが、1テラのハードディスクが、数千円で買える時代になりましたから、一枚分の価格は40円も掛かりません。安い時代になりましたね。しかし、オープンリールを38cmでの1対1のダビングを行おうとすると、昔の潤滑に出回っていた時代でも1巻3000円以上はしていた10インチリールは、現在では中古でも1卷10,000円を超えるようになってきました。38/2trはとても贅沢な趣味になったのです。
その38センチ録音された音は、DSD5.6MHzでようやく遜色のない音に変換できるようになりました。PCMでは、いくらビットレートを上げても、音が丸まったり、反対に瘠せて、38センチの圧倒的な情報量を変換しきれなかったのです。近い将来、DSDが今の倍の11.2MHzまで上がれば、音質的にも全く問題ない媒体になります。
Nagraの先輩であるCさんが、定年退職されて時間が出来たので、膨大な量のミュージックテープの1ビットファイル化をお願いしています。いままでも、コツコツと数百枚分のテープの変換を終えました。残された時間を考えると、日暮れ道遠しの感はありますが、毎日、少しづつでも変換されてきた数百巻分のファイルの次第をお聞きすると、その苦労が忍ばれます。変換作業と同時に、その演奏が聴ける水準でないと,中々つづくものではありません。良い演奏でないと作業その物が、苦行になってしまいます。山の参道の落ち葉を丁寧に掃いて数百段分を振りかえると、また落ち葉が落ちている情景でしょうか、有り難いことです。
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なぜ、このような膨大な作業をしているかと言えば、次の世代に程度の良い、テープのアナログサウンドを残しておきたいからです。先日NHKの番組で、保管されているテープのデジタルマスター造りを放送されていましたが、現在レコード会社のマスターテープは、ほとんどが96KHz/24Bitに変換されています。丁寧に作業されている一方で、テープヒスや音の劣化を防ぐために、本来のアナログが持つ柔らかな音が、均一化された、明快な音に変換されいます。元の音を知らないエンジニアが瑕疵を直す作業を行うと、元の、ある意味、味わいがある凸凹道ではなく、きれいに舗装された道になっているのです。その意味で、昔出されていたミュージックテープは4トラック19センチに変換されてはいますが、マスターからダビングされたものなので、レコード用の加工がされていない分、元の音に極めて近いのです。
レコード用にイコライザーされた音が、アナログサウンドだと思われている様ですが、オリジナルのテープを聴かれると、レコードの缶詰にはない、のびのびとした世界が収録されていたのだと,驚かれることでしょう。昨日も、東京出張のついでに寄って頂いた(Y)さんに聴いていただき、マイルス・デイビスのテープにビックリしていただきました。同じNagraでも、IVシリーズとT-Audioでは、エネルギーがまったく違います。2トラックと同じ様な素晴らしい音ですね。私も時間を作って、毎日少しづつでも変換していかなければ、なりません。その変換作業そのものが、楽しみですなので。
その38センチ録音された音は、DSD5.6MHzでようやく遜色のない音に変換できるようになりました。PCMでは、いくらビットレートを上げても、音が丸まったり、反対に瘠せて、38センチの圧倒的な情報量を変換しきれなかったのです。近い将来、DSDが今の倍の11.2MHzまで上がれば、音質的にも全く問題ない媒体になります。
Nagraの先輩であるCさんが、定年退職されて時間が出来たので、膨大な量のミュージックテープの1ビットファイル化をお願いしています。いままでも、コツコツと数百枚分のテープの変換を終えました。残された時間を考えると、日暮れ道遠しの感はありますが、毎日、少しづつでも変換されてきた数百巻分のファイルの次第をお聞きすると、その苦労が忍ばれます。変換作業と同時に、その演奏が聴ける水準でないと,中々つづくものではありません。良い演奏でないと作業その物が、苦行になってしまいます。山の参道の落ち葉を丁寧に掃いて数百段分を振りかえると、また落ち葉が落ちている情景でしょうか、有り難いことです。

なぜ、このような膨大な作業をしているかと言えば、次の世代に程度の良い、テープのアナログサウンドを残しておきたいからです。先日NHKの番組で、保管されているテープのデジタルマスター造りを放送されていましたが、現在レコード会社のマスターテープは、ほとんどが96KHz/24Bitに変換されています。丁寧に作業されている一方で、テープヒスや音の劣化を防ぐために、本来のアナログが持つ柔らかな音が、均一化された、明快な音に変換されいます。元の音を知らないエンジニアが瑕疵を直す作業を行うと、元の、ある意味、味わいがある凸凹道ではなく、きれいに舗装された道になっているのです。その意味で、昔出されていたミュージックテープは4トラック19センチに変換されてはいますが、マスターからダビングされたものなので、レコード用の加工がされていない分、元の音に極めて近いのです。
レコード用にイコライザーされた音が、アナログサウンドだと思われている様ですが、オリジナルのテープを聴かれると、レコードの缶詰にはない、のびのびとした世界が収録されていたのだと,驚かれることでしょう。昨日も、東京出張のついでに寄って頂いた(Y)さんに聴いていただき、マイルス・デイビスのテープにビックリしていただきました。同じNagraでも、IVシリーズとT-Audioでは、エネルギーがまったく違います。2トラックと同じ様な素晴らしい音ですね。私も時間を作って、毎日少しづつでも変換していかなければ、なりません。その変換作業そのものが、楽しみですなので。