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Channel: GRFのある部屋
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アレキサンドライト邸を訪問

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アレキサンドライトさんが、夜香さんとご一緒に家に来ていただいたのは、まだ八月の暑い頃でした。すぐにでもお伺いするはずでしたが、お仕事の関係から、日程が合わず、半年も経った十二月の八日にようやくお伺いすることが出来ました。夜香さんからアレキサンドライトさんのお宅では、美味しいワインが出るからということで、めずらしく電車で伺うことになりました。西武池袋線なので、地下鉄の新高円寺駅から、大江戸線経由で練馬駅までいき、そこで池袋線に乗り換えるのが、一番早いとNaviが告げてくれました。家から50分ほどで着きます。新高円寺駅で山本太郎さんに遭い、握手しました。柔らかいでも熱い手でした。

待ち合わせの駅に約束の時間に着いたら、見慣れた車がちょうど駅前ロータリーに入ってくるところでした。横浜から来るMさんを駅前で待っていると、穏やかな日差しが暖かく、とても爽やかな日でした。夜香さんの車で少し走るとアレキサンドライトのお宅は、旧街道に面した武蔵野の防風林に囲まれた素敵なロケーションで、後ろの竹藪が風に揺れて葉が輝きとてもきれいでした。お宅に入り前から良い音がする予感がしました。

通されたお部屋は、二階の洋間で12畳ぐらいでしょうか、メインのSPは、JBLのProject K2/S9500です。その上にGEMのTS208が乗り、そのまた上にELACの全方位ツイーターが乗っています。それを駆動しているのは、PassのA級アンプ真ん中がX350のステレオで左右がX600のモノブロック。冬でも暖房はいらないそうです(笑)。

また色違いのもうワンセットのProject K2が、後方にもありそれはサラウンド用に使われているという何とも贅沢な使用法です。
入力は、emmのプレーヤーから、マルチも出来るコンバーターへ、下段は、dcsのクロック供給用と現在は故障中で使っていない、クロノスのルビジュウムクロックです。この棚だけで、SPとアンプが買えますね(笑)。ちなみに私自身は外部クロック供給には極めて懐疑的です。新しいEmmは外部クロック端子そのものも外しています。
こちらの棚は、サラウンド用に使用しているSONYのアンプとプリはマークレヴィンソンのご存じNo.32L。ハイエンドです。私なら、この32を一番上に置きます。上方がすっきりします。
頭の中の計算機が働かなくなりましたので、金額は気にしないことにしました。その他にも、今ひとつの棚にはアナログ系もCelloとかGold何とかとかが沢山あるのですが、そちらは見なかったことにしました(笑)。

何はともあれ、ウエルカムシャンペンです。早速乾杯!これが美味しい。聴く前から、またまた良い音がしそうですね。

早速聴かせていただきました。予想通りのリッチな音がします。追加したGEMのツイーターも控えめで、全方位のELACは存在が消えますから、音が上に登っていくだけで、K2の良さはそのまま残っています。壁一面い音が立ち上り、大人の音がしっかりと鳴ります。危ういところのない音は、さすがにベテランのだされる音です。K2は私も大好きなスピーカーです。音に品があり、ジャズでもヴォーカルでもはたまた、クラシックの再生も何でもOKです。中でも声の実在感と色っぽさは抜群ですね。

ご一緒したMさんも感心して聴いておられます。何回も来られている夜香さんは、今日は飲めないので、ペットボトルの大瓶を抱えて頷いています。いつもの音が聞こえているのでしょう。二曲目のPatrcia Barberが終わり、そろそろクラシックでもということで、マーラーの二番が掛かりました。ん?

私の顔を見て、Mさんが私の言わんことを上手く説明してくれました。私の家でもクラシックは、GRFでもユニコーンでも、最低音までのばしていると。MさんのConeQwo使って、私の家風の音を再現すると、最低音が相当持ち上がらないと出てこないと。その通りです。GRFはコーナーでバックロードホーンを使い、ユニコーンもバックロードで最低音まで音が伸びています。JBLだと、その上は充分なのですが、その少し上の低音が持ち上がるため、最低音が相対的に薄くなると。

それを聴いていた、アレキサンドライトさんと夜香さんは、それでは同じソースを4マルチチャンネルで聴いて貰いたいと言われました。後ろのK2も鳴り始めましたが、まったく後ろからは音はしません。しかし、いままで気になっていた、部屋の定在波に起因する400HZ前後の膨らみと3k~4kのへこみが消えて、申し分の無いバランスで鳴り始めました。ビックリです。これなら言うことはありません。コントラバスのも低いところまで伸び、金管楽器の咆哮や大太鼓の低い音も再現されます。何よりも部屋の大きさが倍以上大きくなったのには驚きです。ゴローさんのところで聴いたマルチを彷彿とさせますし、何よりもマルチが鳴っている不自然さがまったくありません。

この音にはまたまた、乾杯です。この演奏は、ティルソン・トーマスのSFSです。新しい解釈の演奏ですね。明るい音がします。ところで、二本目のブルゴーニュも良かったけれど、三本目はもっと美味しい!
こういう本物のワインはいくら飲んでも悪酔いしません。

でも、このままワインだけを二人して飲んで帰ったのでは、ワインを味わいにきただけとも思われるかもしれないので、少しだけ、調整を試みることにしました(笑)。SPの位置はほとんど合っています。そこで、音像の調整に、パワーアンプの位置を少しだけ調整しています。心持ち、音像が左に寄るので、パワーアンプを右に寄せています。最初は、5mm程度から初めて、全体に右に少しだけ寄せてみました。音像が整ってきます。右のパワーアンプを幾分壁から離し、最後にセンターのメインアンプ(中高音用)を1mm単位で微調整しました。

ご感想は、一部始終を聴かれていた、お三方に聴いていただきたいのですが、大分すっきりしてきました。気の通りをよくするので、部屋の整体みたいですね。パワーアンプの位置は大変重要です。一般的なNFアンプでは、パワーアンプの位置調整はSP自身の調整と同じ様な意味を持っています。棚の中が、一番音を悪くします。パワーアンプの上方には何も無いようにするのが、音が抜ける大切な要素ですね。

それでも、微調整を繰り返し行い、大体満足がいったところで、いよいよ、SONYのVPL-VW1000ES による4Kの画像の検証です。日本でも一番画像には詳しい夜香さんのお薦めの画面を見せていただくことにしました。電動のシャッターが降りて部屋が暗くなると、スチュワートのスクリーンがしずしずと降りてきました。

三管式時代のような専門家の微調整を必要なく、セットすれば誰でも同じ画像が出てくるという説明を聴きながら、だんだん画像が見えてきました。凄いですね〜これには本当に驚きました。ロイヤルアルバートホールを借り切って舞台を作った「オペラ座の怪人」のブルーレイです。4Kの威力を見ました。

また、映画では、バットマンの『ダークナイト』。最初の銀行襲撃の10分間が4Kで撮影されているそうです。部屋の大きさから110インチだそうですが、密度感が違いますから、近くから見ても問題なく、スクリーンの大きさをいたずらに大きくする必要はありません。この画像の質はもはや映画館では望むべくも無く、自家用のシアターで再現するしかないようです。

あっと言うまに楽しい時間はすぎ、駅近くに予約してあったレストランへと移動しました。そこでも、楽しい時間は過ぎ、Mさんと電車に乗って帰りました。感想戦が面白く、練馬の乗り換えを止めて、池袋まで各駅停車で戻り、山手線の新宿まで続きました。

車で来られて飲めなかったご案内役の夜香さん、美味しいワインをどんどん出していただいたアレキサンドライトさん、本当にありがとうございました。次回は、年末か正月にデコラを聴きに来てください。





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