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Channel: GRFのある部屋
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Richebourgさん邸の音は?

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四月に、ベルウッドさんのお宅で、はじめてお会いしたRICHEBOURGさんは、お名前の通り、ワインとクラシック音楽とオーディオが好きな方です。その後、五月の連休の最終日に我が家にも遊びに来ていただきました。その時に、相互訪問をお約束して、行けるのは八月のお盆のころでしょうと、お話ししていました。RICHEBOURGさんはお盆には郷里に帰られるので、一週間早い先週の土曜日にお伺いすることが出来ました。同じ、横浜の隣の駅なので、横浜のMさんの訪問を先にこなし、その足で、ベルウッドさんと一緒にRICHEBOURGさんのお宅へ向かいました。

スッキリと部屋はまとまり、ソーナスファーベルのきれいなSPが置かれています。幾分細長い部屋ですが、広さは充分で、反対側は、バー形式のカウンターで、そこからは、7mぐらい離れて聴けますので、空間的には充分だと思いました。早速聴かせていただくと、かなりライブな音で鳴ります。左右の壁の構造が大分違い、その差を気にされていました。左側は、コンクリートの外壁で、右側は次の間との間の建具が入っています。上下方向は一般的なマンションですから、天井の高さと、材質には制約があります。床は、防振のため緩衝材が入っている分柔らかめの感じです。

掛けたCDは、カーゾン・プレヴィンのモーツァルトの第二十番です。低弦がしっかり鳴りますが、確かにライブ気味になります。しかし、さすがにソーナスファーベルのSPは極めて音楽的な響きです。位置を調整し、余分な音を鳴らしている同じ部屋の音響装置を見直せばかなり良い線まで行くと思いました。

早速、診断?開始です(笑)。

1.SPの位置

置いてあるポイントが今少し前の方がいいのですが、この位置でも、どこまで出来るか挑戦して見ました。左右の構造差はありますが、それはトリミングの仕方で変わります。まず、左右のバランスを取るために、右側のSPを内向きにしました。これは右側の反射の量を抑えるためです。すこしづつ内向きにして、試行錯誤して調整しました。最後に少し戻しました。平行法からは、だいぶずれて、最後は、15mmぐらい内向きになったでしょうか。最後に反対側のSPをほんの少しだけ1mmぐらい内向きに、これはピントの調整ですね。これでかなりバランスが良くなりました。

2.アンプの位置

メインアンプの置き場所で音はかなり変わります。大体は後ろの壁に近すぎるのですが、今回は左右のアンプの位置です。右側の音場が狭いので、右に動かしてみました。その効果と理由が分かりにくかったようですが、これはご自分で、元の位置に戻すと分かります。

3.CDプレーヤの位置

本来は、上に棚板のない所へ置くべきです。入力系は、川上ほど影響力が大きくなります。ちなみに、ACコードの順番も電源の基に近い方から順番にパワーアンプへと並べます。コードで、影響が出るのは、ACケーブルです。コードを浮かしていましたが、それよりプリアンプを上に持ってきた方の効果が大きいでしょう?

4.プリアンプの上には何も置かない。

棚から出して、一番上に置いていただきました。いっぺんに、上方の空間が出て来ます。私の所は、プリアンプの蓋も取っているぐらいです。上方に棚板があるとその定在波の影響を受けます。

5.プリアンプ、パワーアンプによけいのものを繋がない

特にパワーアンプにはループになるような物や、余分なSPケーブルは繋がないことです。今回の改善点で一番大きかったのは、このケーブルと次のサラウンドSPのショートです。
 
6.サラウンドSPの端子のショート

これは盲点ですが、あれほど音に違いが出ます。吸音材や反射板に行く前に、やることが一杯あります。オーディオアクセサリーは、人の無知と怠慢につけ込んだ商売です。根本的な改善をされると、一大オーディオ産業が無くなるので、困る方も沢山出て来ますが、オーディオを趣味にされているのなら、道具に頼るのではなく、ご自分の耳を鍛える方が大切ですね。

以上を順番にやっていただきました。ご自分で調整されることが大事です。人にやって貰うと、その時は変わっても、あとから再現出来ません。自分で検証しながら、どうしてそうなるか、理由を考えながら、試行錯誤するしか身につく方法はないからです。人間を含めた動物の、もちろん植物もですが、感知能力は遥かに測定装置の能力を超えています。感知能力は耳の性能ではなく、感知する能力です。最終的には、本能と経験値がその判断の支えになって来ます。何かをしたときに、違ったら、元に戻し、その違いを検証して理由を考えていくことです。そうすれば、正しいことと、どうでも良いことの差が分かります。

大分まとまった音になって来たようです。やはりソーナスファーベルの音は良いですね。映画を見るときのサラウンド装置でしょうが、同じ部屋の置くといろいろな弊害も出て来ます。当分、ピュアーオーディオ一本で行かれた方が良いと思います。

これからのアドヴァイスですが、

1.SPを1メートルほど前に持ってくる。その分、間隔を幾分縮める。

2.サラウンド用のSPを外して見る。センター用のSPを外すと音場が相当変わるはずです。

3.プロジェクターの位置から来ているオーディオの棚を後ろに下げて、聴取位置も後ろのサラウンドSPとは関係なくいま少し後方で聴く。

4.普通の椅子に換えて、高さを上げて、耳の位置をツイーターの位置に合わせる。

5.SP後方の反射板を外して見る。部屋は本来の自然に戻す事が大事です。

まだまだ、音はどんどん向上するでしょう。いらない装置を売り払って1枚でも多くCDを聴いてください。隣で聴いていたベルウッドさんにも参考になったと思います。二本目のワインも開けていただき、気持ち良いお酒になりました。低音の定位、ピアノの切れ味、粒立ち、ヴァイオリンの自然さが出て来ました。ベルウッドさんの好きな幸田浩子さん、ヒラリー・ハーンと聴いていきました。どんどん気持ち良くなってきたようです。





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