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Channel: GRFのある部屋
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外国から見ると

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東南アジアの国にいて、テレビでアジアの天気予報を見ると、冬の間は気温に著しい差があります。極東の日本や韓国が、マイナス何度と言っているときに、赤道に近い国々では、日本の夏の気候ですから、着ていく物や身体の調整が付きません。服は着替えればいいのですが、身体の順応はすぐには行われません。やはり二、三日は掛かるようです。今回も三日目の朝になり向こうの気候に合ってきたようです。そうすると、やはり冬の間は、如何にからだが縮こまっているかが感じられます。肩こりや首の痛みがいつの間にやら感じていません。

一番感じるのは、乾燥していた肌です。ガサガサだった表面が、いつの間にやらしっとりとしてきます。冬の関東地方の異常乾燥が、肌に悪いのが明らかに解ります。もっとも、空調が効きすぎていますから、寝るときはスイッチを切る必要が有ります。それでも、部屋が冷え切っていますから、充分朝まで持ちます。このあたりは、まだ夏になっていないので、夜の温度はまだ幾分涼しいのでしょう。

そうして、二晩寝ると、乾燥しきっていたはだが潤ってくるのが解ります。昼間はクーラーの効いていない工場などは、40度近くまで、温度は上がり、見学しているだけでじわ〜と汗がにじんできます。事務所に戻ってくるとき鏡を見たら、大粒の汗が浮かんでいました。新陳代謝が出来て嬉しい感覚です。ガサガサに乾いていた手の甲も張りが出てきました。今年のように寒く、乾燥しっぱなしの東京では、肌ばかりではなく、心臓や血圧にも影響を及ぼします。といって、雪国では寒く、昼間でもマイナスの期間が三ヶ月以上も続いていたのです。来年の冬までには、太陽熱を利用した温水ヒーターでも導入して、安価で家中を暖房する必要が有ります。今年のような寒さでは、部屋を移動するとき、10度以上の温度差で血圧があがったり下がったり大変です。

タイやシンガポールのように常夏の国では、ヒートポンプと水冷を組み合わせた冷房が普及しています。そこから発生する熱を今度はお湯を沸かしています。日本の官製の省エネとは違って、具体的に安価な装置が普及しています。それらは、ほとんど日本には入ってきません。いろいろな意味での貿易障壁が大きいと、外国に行くたびに感じます。その最たるものが、100vと200vの低い電圧にほとんど世界で唯一と言っていいぐらい固執しています。

そして、役人の利権を守る、独占企業である電力会社の税金泥棒とも言える無責任な原子力発電です。半減にも数万年も掛かる放射能廃棄物を単なるプールに漬けたままで、安全策を講じない東京電力とその責任を免責する、もっと無責任ななれ合いの役人と御用学者の三位一体を直さなければこのくには本当に破滅します。莫大な宣伝費用を使ってオリンピックを誘致する閑とカネがあったら、目の前の危機を改善する方法を、資料を公開して広く、企業に考えて貰うべきです。それが企業の活性化に繋がり、開発されたノウハウは世界中の原子力発電所で使える、一大産業になることでしょう。災い転じて福となるような大胆な手を打っていかなければ、犠牲になった福島の人達の立場がありません。

日本を離れて、外国に行くたびに、毎年確実に日本の地位が下がっていくのを眼にします。確かに、タイの空港だって、日本のゼネコンのとヨーロッパのJVです。しかし、あれだけの規模で大空港を作っても、すぐに一杯なりました。その理由は、文字通り東南アジアの中心に有り、ハブ空港の役割を果たしたことと、安価な空港使用料が、様々な航空会社のハブ空港として使って貰える原動力です。それは、乗客の飛躍的な拡大に繋がり、空港内のテナント収入が増えることで、ますます使用量も下げられるという良い循環を生んでいます。日本の運輸行政の硬直化、未完成な成田と関空の狭く、遅い使用環境。利着回数に追いつかない手荷物処理・・・幾多の問題を抜本的に解決しなければ、どんどん追いつかれ抜かれていくことでしょう。
成田に着陸するとき、相当機体は揺れました。着地した瞬間は、機体は斜めに向いていたぐらいです。日曜日より風塵はひどく、畑の土が強風で舞い上がっていました。風は午後にはもっと強まり、成田に着陸できず、羽田に回された飛行機も沢山あったようです。電車の人は助かりますが、車を成田に置いている人は大変だったでしょう。ちぐはぐな徹底しない、運輸行政が、羽田と成田の中途半端な関係を作り上げてきたのです。



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