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Channel: GRFのある部屋
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2017年連休 MyさんとK社長さん - 1 

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恒例のお客様をお迎えする大型連休の初日になりました。今日のお客様は、あの震災の2011年の大型連休の時に来られた、クォード愛好会のMyさんとK社長さんのお二人です。あのときも4月の29日の初日でした。ハートレーを聞いていただいたのを覚えております。そして、二回目にお越しいただいたのは、翌年の暮れでした。デコラとGRFの音を聞いていただきました。そして前回が2014年の夏でした。その時は、8D8が入ったデコラの音を中心に聞いて頂きました。いずれの時もレコードが中心でした。

時間通りに、Myさんの運転のハイブリッド車が静かに車止めに入ってきました。隣のK社長さんとは、ほぼ三年ぶりです。Myさんとは、地元の成田のおそば屋さんで偶然会って、近くのアウトレットのモールでお茶をしながら近況の報告をしました。その折、今回の連休の訪問を話し合いました。


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三年ぶりですと、2015年の秋から始まったホログラフの実験のまえですから、現在のメインSPであるTroubadour80+TW3の音はお聞きになられていません。ブログの記事を読まれていて、実際どのような音がするのか楽しみに来られたそうです。去年の夏前にようやく完成した三次元サウンドも、考えてみるとまだ一年ちょっとしか経っていないのです。自分の中では、もう数年間聴いているつもりになっていました。中学時代から始めた55年間のオーディオの長い道のりの直近の一年間なのです。


言い換えると、その前の54年間があって、ようやくたどり着いた長い道程の一里塚なのかもしれません。演奏会場での感動を求めて、コンサートホールの音の再現を目標に来た道なので、オーディオの様々な方向性を考えると究極、自分の求める音の追求の到達点と考えるべきで、スタジオ録音のモニターSPの音を目標にされているのとは、全く違う答えだと思うのです。同じ方向に歩いている方には参考になるでしょうが、大多数のオーディオファンの楽しみである「違い」を追求する方向とは随分と違ってきました。音そのものの違いよりも、音が出ている音場の再現につとめてきたからです。その意味で、スタジオ録音によくあるコンソール卓の中で作られる録音にはあまり興味がないのです。エコーマシンの違いを楽しんでいるような物だからです。


最近の三年間の違いをまず聞いて貰いました。定番のハイティンク・コンセルトヘボウのショスタコーヴィッチの15番です。冒頭のグロッケンシュピールの音がどのような響きで鳴るかがとても大切です。その音の定位、実在感をどのように表現するか冒頭の二音で決まるのです。SPから音が出ているのでは無く、コンサートホールが出現しなければなりません。ステージの奥行き感、鳴っている楽器群からの距離、聴いている座席の位置も場所を移動するたびに、ステージ上の楽器の位置は変わりません。音源は固定して聴いている場所の違いでステージを見る景色が変わるのです。シロフォンやビブラフォン、カスタネットの打楽器群が輪舞して第一楽章が終わりました。



Kさんから、よくブログで1ミリの違いを話しているが、どのように変わるかとの質問がありました。しばらく、調整をしていないので、いつものリタ・シュトライヒのモノラル音源を利用して、左右のピント合わせてみました。微妙に左側が強かったので、右の80のユニットを1ミリほど移動してピントを合わせました。中央で聴いておられたキャンベルさんは、その違いに驚かれたようです。ピントが合うと、力感が変わり、彩りが鮮やかになり、柔らかくなります。左右のSPが打ち消している音が顕れるからです。エネルギーの損失が少なくなるのですね。


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今一度、ショスタコーヴィッチの冒頭を聞いていただきました。違います。面白いですね〜。ヤンソンス・コンセルトヘボウのラ・ヴァルス。そしてマゼール・ウィーンフィルのラベルのスペイン狂詩曲。クレーメルとアルゲリッチのプロコイエフのヴァイオリンソナタ第一番を聞いていただきました。クレーメルのヴァイオリンのリアリティに驚かされます。アルゲリッチの左手の力感も、シュタインウェイの低弦の張りの強さを感じるほどです。ピアノの響きが聞きたくて、ギレリスのワルトシュタインの素晴らしい演奏に感嘆して、ピレッシュのモーツァルトK.457から475のモーツァルトらしからぬ響きを聞きました。オーディオ的な音のことはすっかり忘れて、音楽論になるのがこのシステムの嬉しいところです。


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ハーディング・ウィーンフィルのマーラーの第10番の終楽章。大太鼓の皮の動きが見えるようなアタック音がとても実在感があります。その響きをお二人とも喜んでいただきました。お聴かせする方も嬉しいですね。


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ここで、一息入れて昼食に行きます。前回も訪れたいつものおそば屋さんです。いつもの島根の「王録」を頼んで午前中の感想をお聞きしました。







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