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2017年連休 一日目 MyさんとK社長さん - 2

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おそば屋さんから戻ると、早速レコードです。まずは定番の越路吹雪から。1979年の公演のサントワマミーです。ギターとベースの素朴なリズムが優しく響きます。彼女の一連の日生劇場のリサイタルでは最後の方の録音です。第四面の第一曲、いつもここを掛けています。針圧の微妙な差やパワーアンプの動作の確認等、オーケストラのチューニングにつかうオーボエのAの音のように、まずこの盤を掛けると今日の音がわかるのです。きょうは幾分硬調な音がしました。パワーアンプの右側のバイアスが幾分ずれて良いるからでしょう。昨日の晩からなりました。真空管は替えてみたのですが、直らないので要チェックです。

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レコードは、その日の気温、湿度によっても、もっと言えば気圧でも音が変わりますが、一番の差はやはり温度でしょう。その日のコンディションによって、針圧やインサイドフォースを、ほんの少し、0.01gほど増減します。針の掃除は、毎回必要です。昔愛用していた針圧が必要なSPU系のカートリッジだと、インサイドフォースを調整できないタイプのアームを使うことが多いのですが、その場合は楕円針の微妙な調整が出来ません。楕円針では溝に入り込む位置が変わりますからアームの調整をしっかりと追い込まないと、真価を問うのは難しくなります。針圧も丸針は少し重めに、楕円針は軽めに調整する必要もあります。トレースする位置が違うからです。その差は結構大きくSPUの場合は、0.6〜0.8gも違いました。


カートリッジをいろいろ使ってくると、針圧での音の差が大きいのに気づきます。1.5g程度の軽針圧タイプ、2g前後の中針圧、2.5g以上の重針圧に分かれてきます。それぞれ音色が変わります。シュアーのV15のようなブラシを使って針にかかる重量を軽減して0.75gの超軽量針圧でも重量感あふれる音を出していたタイプもあります。また、聴いている音楽の種類によっても針圧のちがいによる好みのタイプも違ってきます。


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今日の音は、少し硬質なのは、針圧もあるのですが、敢えて微調整はせずそのまま掛けていきました。その意味では、硬質のデービスの「威風堂々」も掛けてみましたが、「堂々』と言う感じではまだ無かったです。


原因の一つには、先ほどピント合わせした1mmのズレが、CD系には合っているのですが、レコードにはインサイドフォースの再調整が必要なのでしょう。今日はそのまま行きます。レコードによっては気にならない盤のあるからです。その代表のDGGのカラヤン第九のリハーサル盤を掛けてみました。これは良いですね〜。重厚なコントラバスの響きがどんどん迫ってきます。


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掛けている内にプリアンプも暖まり、少しずつ調子が上がってきたようです。このリハーサル盤の低弦は、チェロとコントラバスの練習風景です。なんども繰り返し反復するうちに演奏のタイミングが合ってきて、素晴らしいベースの響きがイエスキリスト教会に響きます。素晴らしいですね。同じ内容のSACD盤もありますが、アナログの方が弦を引っ張る音のリアリティが素敵です。


Capitolのステレオデモンストレーションレコードも掛けてみました。NYの街の音が入っています。フェリーボートとか地下鉄だとか、重低音のリアリティに驚きます。ナイトクラブに入るとナットキングコールが歌っていたり、最高です。それと、音が凄いのはDECCAのデモンストレーションも期待に違わず目の覚めるような音が入っています。


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今一度、越路吹雪をきいて音の傾向を確かめた後、ハスキル・マルケヴィッチのモーツァルトのピアノ協奏曲第20番を掛けてみました。これはめずらしくフランス盤です。先日、i さんが寄っていただいたときにおかけした盤です。i さんは、お仕事でパリによく行かれていますが、その度にパリの中古レコード屋さんに足繁く通われて大量にレコードを漁ってきます。そんな、i さんにお聴かせしたくて、出していた盤でした。その懐かしい音に、K社長さんが反応します。70歳代の方々には、大変懐かしい盤なのです。


一通りお聞きいただいた後は、やはりデコラになります。デコラ用に8D8の入手方法を教えていただいたのも、K社長さんからでした。80の音を聞いた後でも、デコラの音は負けていません。ひたひたと音楽が寄せてきます。三人とも、今更のようにデコラの音のすごさを感じ入りました。8D8の音の力強さも感じるのです。それに、コラーロのターンテーブルの不思議さも。このターンテーブルがあってのデコラだと思います。


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午前中から、Troubadour80+TW3の音に驚いていただき、午後はMolaMolaでのアナログレコード三昧、最後はデコラで締めました。デコラの驚きの方がより大きいかもしれません。K社長さんから、お手持ちの貴重な8D8を譲っていただけることになりました。このデコラはこれからもオリジナルの時の音を出し続けるでしょう。
















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