お昼を済ましてからは、GRFのある部屋の方でTroubadour80+TW3の音を聞いていただきました。今日はレコード中心なのですが、やはり初めてお聞きになる「そねさん」に、CDの方の音もお聞かせしなければと、定番のハイティンク・コンセルトヘボウのショスタコーヴィッチ15番とヤンソンス・コンセルトヘボウでラベルのラ・ヴァルスを聞きいていただきました。そねさんのご感想は続きます。
次いで、洋室にてTroubadourを聴かせていただきました。和室も凄かったけど洋室は一体何なんでしょう。
まず音質ですが、和室で感じた音質に加え、2本のSPの描き出す超細密画の画線がピタリと重なったイメージ、焦点がピタッと合った音とのイメージです。ピタリと重なることで干渉が起きないため歪が生じず、滲みや付帯音を纏わない、明瞭で透明度の高い音となります。思うに、こういう音は認識するための脳の負荷が小さく、このため耳に優しい音といわれるのではないでしょうか。
その証左と思われるのが、耳の飽和現象です。聴力に異常を発症してから耳が飽和する感覚に頻繁に襲われていますが、Troubadourで聴いている最中にこのような感覚に襲われることは全くありませんでした。耳の飽和現象は、耳から取り込んだ情報を脳が認識する処理が間に合わなくなったとき、情報の取り込みを停止するために起こるのだと思いますので、まさにTroubadourの音は耳に優しい音質といえそうです。
そして生まれる音場は、SPの後方に左右にも奥行方向にも広々としたステージが形成されます。これに止まらず、そのステージからリスポジを包み込んで更なる音場があるような感覚、これをホールで聴いている感覚というのでしょうか、に包まれます。
だからセンターで聴きたいとの欲求が必ずしも起きません。どこをリスポジとしても違和感がない、かえってセンター以外でも聴いて音像の織り成す景色を楽しみたくなります。極端ですが、通常のリスポジから見てスピーカーの後方に聴取位置をとりリスポジに顔を向けて聴いてみました。驚いたことに、聴取位置の背中側に音像を感じます。これは不思議な体験でした。スピーカーからは360度音が発せられており、聴取位置には通常のリスポジ方向から音波が出ているのに聴取位置の背中側に音像を感じる。音像というのは脳による認識上の産物であり実態の無いものの筈ですが、その音像が実態を獲得したかのような不思議な体験でした。
こうした音質と空間表現が、機材の力とSPのセッティングだけで実現されていることには心底驚きます。アクセサリーの類はほとんどなく、例えば電源ですが、家庭用のコンセントからOA用のタップにしか見えないタップにショボイ電ケーで引いているように見受けましたが、本当かしら?
実力のある機材を用いればアクセサリー等を用いずにSPのセッティングだけで実演を凌駕する再生音楽が鳴り響くと知りました、まあ、部屋を別にしてですけど。
こうした状況は今の私の耳で聴きとれたことですが、拙宅との乖離に愕然とします。この耳でも、やれること、楽しめることは沢山あると知りました。楽しみながら精進していきたいと思っております。
そね 拝
そねさん、ありがとうございました。左耳の聴力が落ちてから、ステレオの聴取には困難ををともなっておられたのですが、人間の脳の対応力は素晴らしく、音場を聴くのであれば違和感が少なくなるのでは思い、ご近所のvafanさんやBOさんとご一緒にお誘い致しました。Troubadour が作り出す音場を聴いて頂きたかったからです。
前面にユニットを向けている普通のSPでは、平行法や交差法を試してきました。360度放射のTroubadourは、対向法でもあり、交差法でも平行法でもあるのです。すべてを兼ね備えているともいえましょう。その場合大切なのは、二つのスピーカーの距離です。お互いを打ち消さないポイントを見つければ、音場は自然に表れます。部屋の中央近くから360度放射していても、元の録音に含まれている音場情報がSPの周りに表れるのです。SPの中央や後方では、ステージの上にいる感覚に包まれます。この音を是非体験されて欲しいと思います。振動板一枚の違いすら音に表れますが、合ってくると自然と音場が表れてくるのです。
私は、40年以前も前から、スピーカーマトリクスや、残響を付加するSS方式、5.1chに代表されるマルチシステムの音は聞いておりました。ただ、そのどれもが、部屋のベストポジションで聴かなければバランスが狂ってきます。コンサートホールのなかで席を移動するように聞こえるシステムは無かったのです。立体音響は、二つの耳に到達する微妙な音のズレを脳内で処理して立体感を作り出しているわけです。それを聴く場所を固定して沢山のSPで音にズレを作り、それらが自分を囲む方式が正しいとは思えないのです。
二つのマイクで収録されたある音場が、シンプルなSPシステムで、そのまま再生できれば、そこには収録された音場が表れてきます。オーディオが音楽を聴く手段であるならば、現在の私の部屋や、Hさんの部屋でなっている音で十分だと思うのです。しかし、バックロードホーンを使用しているユニコーンは、ピストン運動をしている低域の制約を受けます。それが、ユニコーンとTroubadourの音の差にあらわれています。それがTW3のシステムを作った理由の一つです。
まだ、続きます・・・
次いで、洋室にてTroubadourを聴かせていただきました。和室も凄かったけど洋室は一体何なんでしょう。
まず音質ですが、和室で感じた音質に加え、2本のSPの描き出す超細密画の画線がピタリと重なったイメージ、焦点がピタッと合った音とのイメージです。ピタリと重なることで干渉が起きないため歪が生じず、滲みや付帯音を纏わない、明瞭で透明度の高い音となります。思うに、こういう音は認識するための脳の負荷が小さく、このため耳に優しい音といわれるのではないでしょうか。
その証左と思われるのが、耳の飽和現象です。聴力に異常を発症してから耳が飽和する感覚に頻繁に襲われていますが、Troubadourで聴いている最中にこのような感覚に襲われることは全くありませんでした。耳の飽和現象は、耳から取り込んだ情報を脳が認識する処理が間に合わなくなったとき、情報の取り込みを停止するために起こるのだと思いますので、まさにTroubadourの音は耳に優しい音質といえそうです。
そして生まれる音場は、SPの後方に左右にも奥行方向にも広々としたステージが形成されます。これに止まらず、そのステージからリスポジを包み込んで更なる音場があるような感覚、これをホールで聴いている感覚というのでしょうか、に包まれます。
だからセンターで聴きたいとの欲求が必ずしも起きません。どこをリスポジとしても違和感がない、かえってセンター以外でも聴いて音像の織り成す景色を楽しみたくなります。極端ですが、通常のリスポジから見てスピーカーの後方に聴取位置をとりリスポジに顔を向けて聴いてみました。驚いたことに、聴取位置の背中側に音像を感じます。これは不思議な体験でした。スピーカーからは360度音が発せられており、聴取位置には通常のリスポジ方向から音波が出ているのに聴取位置の背中側に音像を感じる。音像というのは脳による認識上の産物であり実態の無いものの筈ですが、その音像が実態を獲得したかのような不思議な体験でした。
こうした音質と空間表現が、機材の力とSPのセッティングだけで実現されていることには心底驚きます。アクセサリーの類はほとんどなく、例えば電源ですが、家庭用のコンセントからOA用のタップにしか見えないタップにショボイ電ケーで引いているように見受けましたが、本当かしら?
実力のある機材を用いればアクセサリー等を用いずにSPのセッティングだけで実演を凌駕する再生音楽が鳴り響くと知りました、まあ、部屋を別にしてですけど。
こうした状況は今の私の耳で聴きとれたことですが、拙宅との乖離に愕然とします。この耳でも、やれること、楽しめることは沢山あると知りました。楽しみながら精進していきたいと思っております。
そね 拝
そねさん、ありがとうございました。左耳の聴力が落ちてから、ステレオの聴取には困難ををともなっておられたのですが、人間の脳の対応力は素晴らしく、音場を聴くのであれば違和感が少なくなるのでは思い、ご近所のvafanさんやBOさんとご一緒にお誘い致しました。Troubadour が作り出す音場を聴いて頂きたかったからです。
前面にユニットを向けている普通のSPでは、平行法や交差法を試してきました。360度放射のTroubadourは、対向法でもあり、交差法でも平行法でもあるのです。すべてを兼ね備えているともいえましょう。その場合大切なのは、二つのスピーカーの距離です。お互いを打ち消さないポイントを見つければ、音場は自然に表れます。部屋の中央近くから360度放射していても、元の録音に含まれている音場情報がSPの周りに表れるのです。SPの中央や後方では、ステージの上にいる感覚に包まれます。この音を是非体験されて欲しいと思います。振動板一枚の違いすら音に表れますが、合ってくると自然と音場が表れてくるのです。
私は、40年以前も前から、スピーカーマトリクスや、残響を付加するSS方式、5.1chに代表されるマルチシステムの音は聞いておりました。ただ、そのどれもが、部屋のベストポジションで聴かなければバランスが狂ってきます。コンサートホールのなかで席を移動するように聞こえるシステムは無かったのです。立体音響は、二つの耳に到達する微妙な音のズレを脳内で処理して立体感を作り出しているわけです。それを聴く場所を固定して沢山のSPで音にズレを作り、それらが自分を囲む方式が正しいとは思えないのです。
二つのマイクで収録されたある音場が、シンプルなSPシステムで、そのまま再生できれば、そこには収録された音場が表れてきます。オーディオが音楽を聴く手段であるならば、現在の私の部屋や、Hさんの部屋でなっている音で十分だと思うのです。しかし、バックロードホーンを使用しているユニコーンは、ピストン運動をしている低域の制約を受けます。それが、ユニコーンとTroubadourの音の差にあらわれています。それがTW3のシステムを作った理由の一つです。
まだ、続きます・・・