金曜日の東京行きは

最近、札幌の混み様は尋常ではありません。市内のホテルの稼働率は、大変高い数字を並べています。週末に掛けては、ホテルのレートが、平日の４倍ぐらいになるのもめずらしくありません。今週も、秋の学会が三つも札幌で開かれていて、ホテルを確保するのが大変でした。二週間ほど前から、ほとんど満員でした。何名もが出張するのですが、皆バラバラで予約をして、ホテルも皆違うと頃で泊まりました。私は、シルバー割引なので、空席があれば、定価の三分の一以下で乗れるのですが、本当に満員になると、なすすべがありません。

そういう状況で、金曜の東京行きは、夕方から最終便まで、満席でした。空港に着いたのは、夕方五時頃でしたが、カウンターでは、自動的に空席待ちにさせられましたが、インターネット上では、最後の一席があったのです。これからは、インターネット上で予約した方が、確実だと思わされました。通常運賃による最終便の一席でした。カウンターの職員の言うことを信じていたら、昨日の晩は、千歳の街で途方に暮れていたでしょう。ホテルは、足下を見られて、一万以下ではありませんでしたし、そこまでのタクシー代も往復で掛かります。

空港は、夜八時を回ると、お土産物やさんも閉まり始め、あっという間に人通りが少なくなっていきます。そうなると、食べる物も無くなりますので、七時頃には、ラーメン横丁に出向いて、味噌ラーメンの卵食べ放題で、二個も頬張り口の中をもぐもぐさせました。空席待ちのアナウンスも、八時半で打ち切られたので、最終便に荷物を預けて、手荷物検査を済ましたあとは、本屋さんが締まる直前に購入した、小説の世界へと入る事が出来ました。

五時間近く待った九時四十五分発の最終便も、給油のトラブルで、なお、三十分ほど遅れ、羽田空港に着いた時は、深夜を回っていました。久しぶりの737に乗りました。12時近くに羽田に着く便では、都内の人しか乗れないからでしょう。それが三十分遅れたのでは、電車の乗り継ぎが心配されます。結局、羽田空港を出れたのは、12時20分ぐらいになっていました。おかげで、帰り道は空いていたので、一時には家に辿り着きました。千歳の空港では、五時間も、はらはらしながら待っていたことになります。

深夜、家にに帰れた自分を待っていたのは、一週間前の自転車事故の遠因だったiphone6の小さな白い箱でした。寝るときに鏡を見たら、目の周りの内出血は下の方だけに溜まっていて、上から横のあたりは、色が薄くなっていました。早くも一週間たっていたのです。