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Channel: GRFのある部屋
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連休はConsequenceに集中しました

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良い音を得るために一番大事なのは、SPの位置決めです。部屋のどこで鳴らすかで、大きな差が出ます。この部屋では長いことやっていますから、大体の位置は決まっています。でも、その位置から、10センチも動くと、まったく違う音になります。この10センチでも、通常は動かす事はほとんど無いと思います。少しでも良いですから前に出すとどのくらい音が変化するか、驚かない方はいないほどです。でも、リヴィングルームでは、SPだけが前に出っ張ってくるなど普通は許されることではありません、と、ご自分が思われているのです。実際は10センチぐらいは許容範囲でしょう。しかし、SP一個分、50〜60センチも前に出すことはなかなか出来ないでしょう。

この部屋の"Consequence"は、実際にはSP二個分近く前に出ています。そうなるとやはり専用部屋が必要になります。良い音実現のために、お父さんの孤独な戦いは、長期戦になるのです。実際には、お子さんが独立してから、ようやく、確保できる方がほとんどですね。でも、大きさは、実はそれほど問題ではないのです。4畳半でも6畳でも確保できれば、大成功です。実際ユニコーンが置いてある和室は、6畳強(昔の六畳ちょうど)ですが、全く問題ない音が聴けています。専用の部屋を確保することが大事ですね。客間が無くなったと、家族には不評ですが。問題は、その部屋の空気の容積に対して大きすぎるSPを入れられるから鳴らないのです。また鳴ろうとするSPを片方のSPが打ち消している。その状態で、いくらアクセサリーに走っても、文字通りお金を捨てるだけです。

そういうことを散々やってきたのに、今回の調整には、とても手こずっています。ほとんどあっているのに、要求が高すぎると言い換えても良いのですが、四年前との大きな違いは、やはり入力の質の向上です。多様化と言い換えても良いのかもしれません。その高い要求だと、左右のSPのどこを触っても、瞬時に音が変わります。前に出しても、斜めにしても、間隔を線一本違えても変わるのです。例によっても物差しは、モノラルのリタ・シュトライヒです。その音が、中央に立体的に表れないと、ステレオでは、音場は表れません。私のしていることを後ろで見ていたら、そのほんの少しの差が、天と地ほど変わるのが見て取れるでしょう。

最初は、4年前と同じHD-1のアナログ出力をSD05に入れた音を聞きました。次に、デジタル入力に変えました。勿論かなり変わります。それから、MS-1も聴きました。こちらは当然デジタル結線です。その段階で、SPの位置を調整しました。12センチ前に出したり後ろに戻したり、その差が、2センチになり、5ミリになり、最後は、0.5ミリぐらいの変化です。そのあたりでも、恐らく100回ぐらい調整したでしょう。順列組み合わせで、試して見たのです。これはかなりしんどいです。数値から入ると行き先が見えません。

心を落ち着けて、音を聞いてみますと、どの様にずれているかが解ってきます。その心の耳の合わせて調整すると、さっきまでの位置とは随分違ってきます。ピントが当て来ると今前聞こえなかった細かい音が聞こえてくるようになります。その変化が、"Consequence"はとても大きいのです。

この段階で、アンプを4年前と同じSpectralに変えて見ました。ケーブルは指定のMITの一番高いタイプです。これを買いに返還前の香港まで買いに行ったことを思い出します。でも、いっぺんにそこまでは行かずに、普通のMI-330を最初に使い、次は、暗い被覆の被っているタイプを、そして、最後は、箱を背負っているタイプと変えていきました。それを、アティネッターまでとそこからアンプまでの二種類を組み合わせを試していくのです。好きでないと出来ませんね。

それから、和室で使っているemmを初めて、GRFの部屋に持って来ました。一年半、UNICORN専用で使って来ました。GRFにはオーバースペックだし、SD05と使っているT4には、SD05はDAコンバーターですから、そのまま鳴るのです。しかし、DAコンバーター単体のemmは、切り替えのセレクターが付いていますが、音量の調整にはプリアンプかヴォリュームBOXが必要です。以前と同じ、ヴォリュームを使用してみます。

そこにMS-1とHD1のデジタル出力を繋いで聴きました。MS-1は幾分硬質だけど、音がしっかりしています。HD1はすこしソフトフォーカスですが、まとまっています。その差はほんの少しですが、4年前に使っていたはHD1は現在大阪のハートレー用に使っています。両方とも、石田さんにクロックアップして頂いたものですが、クロックの位置が違います。今の方が、使用するところの直近にあります。以前のタイプは、少しだか離れていました。その差が、有るように思います。

茅野のR.GRFの置いてある部屋は、GRFのある部屋から見ると普通の床ですから、大きな音を出すと共鳴して鳴ります。その床なりが気にならない程の音量だと、適度に豊かな音がしてとても気持ち良く聞こえます。同じ位置に置いてあったESL-57の美音もそれが良い音の一因だと思います。

この記事を書いているのは、その茅野の家です。クレンペラーやバーンスタインの50〜60年代初頭のCDを主に聴いています。それに、フルトヴェングラーの40〜50年代のモノラル録音もとても楽しめます。バランスが、実際のオーケストラと同じだからです。雑誌に付いていたサンプルCDなどが楽しめます。もっとも、日本のサンプルCDは、ほんの短い時間ですが、Gramaphon誌やイギリスの雑誌のサンプルは、一楽章は必ず入っていて、それだけ掛けていても、クラシック専門局の番組のように楽しめます。音のバランスが整っているので、何を掛けても楽しめるのです。

そうか!現在の調整途中の"Consequence"は、すごい精度で鳴っていますが、そのゆったり感が足りないのだと思います。4年前は、音の質は幾分落ちていたけれど、そのゆったり感が出ていたのです。すると、違いは、先程のHD1の差と、やはり置かれている位置の差でしょう。それに今一つ大きな違いが有ります。それはデコラの存在です・・・・。

12月の末の時間が取れるときまで、少しずつゆっくりと調整をしていきましょう。この連休は、久しぶりに鳴らした"Consequence"の音の質の高さに驚いていただけだったので。



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