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Channel: GRFのある部屋
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怪我の功名かも

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久しぶりに、かなり力を入れて調整した結果、GRFのある部屋の"Consequence"は究極の音の片鱗を出し始めたようです。入力の差も各々の特徴を出してきたようです。Spetcralのアンプは、接続するケーブルに指定があります。MITのケーブルが必要です。音はそのグレードにより変わり、低域の力感を出したときは、CVTと呼ばれる小さなボックスが無い方が、音のダイナミックは良く再現されます。箱付きは、音が洗練されて上品な音になるのです。

それらのケーブルは、アナログ回路の接続ケーブルに使います。デジタル接続している場合は、必要が無いし、NFBのないアンプにも使いません。フィードバック回路に必要なのです。また入力系の川上に使うと、その川の系統が皆変わります。最上流を凡庸な流れにしてしまうと、あとでいくら改良しようと思っても出来ないのは、すべてに言えますね。

ところが、それらのケーブルは、UNICORNの部屋で使用していたので、GRFの部屋に持って行かれるとこちらの聴きに使用するケーブルが無くなります。仕方なく、一段下のグレードで繋いで見ましたが、やはり少し曇りガラス的になるのです。最初はそれで聴いていましたが、最上流だけ、隣の部屋から外して聴くとそれが、マッチしているのです。全部、ボックス付きのケーブルの時よりも、おおらかに鳴って、先日のバイエルンのオーケストラの柔らな響きが再現されたのです。

反対に、外されたGRFの部屋の"Consequence"には、最上流に同じ様にボックス付きを持って来て、中間を無しの方を使うと、あらまあ不思議、こちらの絶妙のバランスで、神経質なところが消えて、良いではありませんか。両方で、痛み分けることで、柔らかく豊かなライブの音がし始めたのです。これは怪我の功名でした。

夕方、良い音が出始めた頃、イギリスから奥さんの実家に里帰りにしていたGerman Physiksのロバートさんが、寄ってくれました。実験中のコンシーケンスの音や、デコラの音も聞いていただきましたが、何と言ってもUNICORNの進化した音が目的ですから、後半は、ユニコーンの音を聴いていただきました。実在感のある音と、チタンドライバーの洗練された音に、満足して貰いました。現在の UNICORN MK2はカーボンドライバーですから、チタンドライバーのユニコーンは、なかなか聴くチャンスが無いそうです。日本には、20台以上のユニコーンが動いていて、そのほとんどが、チタンの筈ですから、我が国だけの現象なのでしょうね。

私も、久しぶりに聴くユニコーンが浪々と鳴るのに感激しました。先日の川崎のバイエルンのバランスが出て来ているからです。一流のオーケストラの真摯な演奏は、ミューズの神に仕える音楽家の奏でる音楽の素晴らしさを伝えてくれます。演奏を聴きながら、外した音を難しいから仕方がないと、変な同情して自分の残念な心を偽らなくても良いのは、本当に気持ちの良い事です。毎晩、一流のホールの何千人の観客を呼んで、満足な演奏を聴かせられないことを、楽員自らが反省して、自浄作業を行わなければ、向上するはずの若い芽も腐ってしまいます。みかん箱の中の腐ったみかんを入れ替えて、演奏会が終わったとき、心が燃えているような演奏を聴きたいものです。

先日のバイエルンの素晴らしいアンサンブルを聴いて、限りある時間は、やはり一流のオーケストラだけを聴いていきたいと思いました。

夕方、ヨーロッパに行っているBellwoodさんからメールが入ってきて、なんと明日、コンセルトヘボウで、横浜のMさんご夫妻に遭われるとか。Bellwoodさんの日記を見て、急遽連絡が入ったそうです。Mさんご夫妻はコンセルトヘボウのマーラー六番の後は、ライプツィッヒでゲヴァントハウスのブラームス一番。日曜はベルリンでグリモーのピアノリサイタルをフィルハーモニーホールで聴き、ウィーンに飛んで、昼間はムジークフェラインでティルソン・トーマス・ウィーンフィルのマーラーの5番の公開練習を見学、夜は国立歌劇場でバレエも観劇するとのこと。良いなあ〜

何だか、私だけ仕事をしている感じですね。来年は、仕事のついでではなく、しっかりと休みを取って、私も行けるよう計画するつもりです。

でも、改良なったユニコーンで1990年のテンシュテット・コンセルトヘボウのマーラーの第5番を聞いていると、これでも良いかと思うほどの音なんです。負け惜しみではありませんよ(笑)。



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