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Channel: GRFのある部屋
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ユニコーンが見違えるように

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怪我の功名は、和室のユニコーンの方により多く恩恵があったようです。CD34改IIの真価がでてきたと言うべきなのでしょうか?先日のバイエルン効果が、和室の方に表れたのでしょう。一番の大きな変化は、生のオーケストラを聴きに行くと、誰もがオーディオでは敵わないと思う低域の表現力です。低弦とファゴット等の木管楽器、トロンボーンやチューバのリアリティ、そして、大太鼓の低域の迫力です。それらが、シングルスピーカーであるユニコーンから聞こえてくるのです。

アムステルダムに行っているBellwoodさんと横浜のMさんも聴かれたマーラーの第六番をこちらも負けずに掛けてみます。SACD盤のヤンソンス・コンセルトヘボウとハイティンク・シカゴの二枚を聴きました。勿論、実際に鳴っている生の音には到底敵わないのですが、雰囲気の再現には成功しているのではと自惚れています。それは、音のバランスですね。細かい音の分解性、リアリティは、"Consequence"の方にぶがありますが、音の質感、立ち上がりのバランス、演奏から伝わってくるハーモニーが非常に生の音のニュアンスに近いのです。

それは茅野のR.GRFにも言えます。音そのものの分解力は、到底現在のSPには敵いませんが、音楽性とも呼ぶべきか、音楽力に優れているのです。茅野で聴いているときは、これで充分だと心から思います。それはESL-57でも同じです。

コンセルヘボウのホールは、席により相当聞こえ方が違います。豊かな残響が、低域を増強する場合と、スッキリと聞こえさせる場合の両方があるのです。アナログレコードで長年慣れ親しんだ音は、一階後ろの席で聞こえます。二階の前の方も同じ感じです。問題は、一階中央の席です。前の方の5列ぐらいは、ステージが高いので、音が上を通り過ぎていきます。一階の10列目以降でないと、全体の音が聞こえません。右側と左側でも随分と違います。

コンセルトヘボウの弦楽器は、柔らかい音がします。女性奏者が多い木管も金管楽器も極めて上質な良い音がします。打楽器はとても男性的で、オーケストラの品を引き締めています。じつはこのホールで、ロイヤルコンセルトヘボウの演奏を聴くのは、かなり難しいのです。もう15年ぐらい通っていますが、半分以上は外国のオーケストラでした。フィルハーモニア、バーミンガム市響、BBCウェールズ・ナショナル管弦楽団、ベルギー国立、ロッテルダムオーケストラ、等々です。それらのオーケストラでは、コンセルトヘボウの会場でも、やはりロイヤルコンセルヘボウの音はしないのです。また、同じコンセルトヘボウでも、イギリスの指揮者が振ると、やはりイギリスの音がします。

アメリカのオーケストラも聴きました。クリーブランドとボルティモアだった思います。これは全くアメリカの音がしたのを覚えています。アメリカのオーケストラは、ピッチが幾分低いので、何時もと違う響きがします。

アムステルダムに思いを馳せながら、ユニコーンを聴いていると、低域の充実が著しいので、高域も一段上げてみました。ますます、川崎で聴いたバイエルンの柔らかで厚みのある弦楽器群と木管群、切れ味の良い金管と打楽器が出て来て大変満足しています。これなら、UNICORNさん邸の様なJAZZも鳴るかもしれません。


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