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Channel: GRFのある部屋
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dccテープ25年目の驚き

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大山さんのご感想です。



GRF邸でMolaMolaのフォノイコから驚くべきアナログサウンドが飛び出してきたのは今年初めの事でした。運良くその瞬間に立ち会う事が出来、オーディオの螺旋階段をまた一段登ったという感じを受けました。その後、多くの方々がGRF邸を訪れ、様々な感想を述べられております。どうやら私が感じた新しい世界を、実際に音を聴かれた多くの方々も共有された様で、 その後に寄せられた感想記事からも、驚きと熱気をはらんだ様子がひしひしと伝わってきております。GRFさんに便乗し、レコード再生という大きな山の頂きから、私もひとしきりの絶景を味わった訳ですが、GRFさんはまだまだ歩みを止めません。
今度はMolaMolaのフォノイコ部とDAC部を分け、デジタル再生の頂上を目指すと言うのです。EMM LabsとMolaMolaのDACを使い分け、一歩づつ頂点を目指し登って行きます。そんな中、GRFさんがとんでもない物をオーディオラックの上に乗せたのです。



それは、かなりのオーディオマニアの方でも認知度はかなり低いと思われるDCC(デジタルコンパクトカセット)です。1992年に発売されるも、DATやMDなどの陰に隠れ殆どの方に知られる事無く、ひっそりと姿を消したDCCですが、パッケージソフトの充実ぶりには圧倒的なアドバンテージが有りました。
グラモフォンやデッカから豊富な数のソフトが販売されました。18bitで録音されたソフトも有り、クラシックは特に充実しておりました。当時の日本では決して評価が高くなかったDCCですが、私はLHH2000に通じるフィリップスサウンドが魅力で使用しておりました。今から約20年前にDCC友の会というサークルが発足し、DCCの魅力を知る数少ない人達がDCCの情報交換をしていた時代が有りました。私が第二回DCC友の会主催DCC試聴会へ出席した際に、偶然居合わせたのが若かりし頃のGRFさんです。私とGRFさんが初めて出会った瞬間でした。
あれから20年。自分で所有していながら忘れかけていたDCCをGRFさんはオーディオの最前線へと引っ張り出したのです。DCCプレーヤーのフィリップスDCC900は1992年発売ですから、25年ぶりの登場です。
世間的にはすっかり忘れ去られたDCCですが、MolaMolaとEMMを従え、堂々と構えています。懐かしい機器やソフトとのご対面の後、早速音を聴かせてもらいました。





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驚きました。


一聴して今まで私の知るDCCサウンドとは違って聞こえます。やはりDCCからのデジタルアウトを受けるDACのクォリティーが当時とは比較になりません。DCCと同じCDを使い、何度も比較試聴しているうちに、CDともテープとも違う、DCC固有の音がちゃんと存在している事が判り嬉しくなりました。
DCC900のデジタルアウトをEMMやMolaMolaで受けるという、世界でも誰も真似しない・出来ない組み合わせですが、この20年間のDACの進化は、相当なレベルまで達している事を痛感しました。
何とも贅沢なお話ですが、EMMよりもMolaMolaのDACの方がDCCらしさを発揮すると感じました。同時にDCCフォーマットの基本性能の高さも確認できました。正に25年目の真実です。
EMMとの勝負でも全く引けを取っていません。空気感ではEMMに一歩譲りますが、ダイナミックレンジや音の力強さではDCCに分が有る様です。
機器の価格差を考慮した場合、その圧倒的なCP比に驚かされます。当時のDCCに対する評価は全くのデタラメで有った事が証明された瞬間でした。同時に、逆風の中に遭ってもDCCの魅力を感じ取っていた過去の自分にも誇らしい気持ちを感じました。
今後、GRF邸を訪れるチャンスが有る方はDCCの音を聴かれるでしょう。そして一様に驚かれると思います。トロバドール80とTW3を開発してきた先に、こんなサプライズが待っているとは・・・。
こういう事が有るからこそ、オーディオは楽しいですし、奥が深い趣味だと感じました。 DCCが繋いでくれた縁が、時を経てこういう結果をもたらしてくれる人生の不思議も感じ取れた夜でした。PSD大山



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大山さん 早いものですね〜。あれから20年経っているのですね。そして、2006年にSD05とのコラボレーションが始まりました。それからでも11年経っています。大山さんとは、かれがまだ20台の頃からのおつきあいです。そのきっかけがこのdccの愛好会に出かけたことです。第二回の例会でお会いしました。会場は牛久の会員のお宅です。第四回は、大山さんの昔のご自宅でした。お宅に向かうときハナミズキの新しい道を走っていったのを覚えています。

emmはもちろん、MolaMolaも最新のテクノロジーを使って、44.1KHzのPCM信号を3.125MHz/32 bitsにアップサンプリングして、ディスクリートで、100MHzの1ビットに変換しています。音に影響を与えるクロックは、ナノでは無く、1ピコ(0.001ナノ)単位です。きわめて精度が高く、ダイナミックレンジも拡大した、今までに聴いたことのない音を出現させています。
今回、dccを最新のDACに繋いでみると、元の録音やCDの不安定な光ピックアップの制御では無く、テープという安定した方法で再生すると、いかに元の録音が素晴らしいかを実感しました。
大山さんとの繋がりの原点が、こうして証明されたのはとても嬉しいですね。

今日は一日、ドナルド・キーンさんの本を読みながらdccの音を聞いていました。それでも、ACケーブルの選択や、XLRからRCAの変換コネクターの音の差だとかやることはあります。少しの差が、大きな音の差に繋がります。怖い物ですね。その順列組み合わせを終えると、レコードとdccやCDの音の調整は違うのがわかりました。充実した週末になりました。







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